生活習慣病
よく足がつる人は要注意!背中が重い、痛いときは心臓病が心配
運動しているときにふくらはぎがつった経験を持つ方は多いかもしれません。
一過性のふくらはぎのこむら返りであれば大きな心配は要りませんが、実はこの足のこむら返りが心臓病の前兆というケースもあります。
●血流が悪くなってこむら返りが起きる
ふくらはぎのこむら返りと心臓病を結び付けているのは『血液が流れにくい状態』ということです。
ふくらはぎは末端に近い部分で、下半身への血液の流れにくさとは深いかかわりを持っています。
心臓病を引き起こす動脈硬化も血液の流れにくさ、ドロドロの血液で血栓が出来ることと関係しているので、ここから心臓病が疑われることになるのです。
ふくらはぎのこむら返りと心臓病は、どちらも血流の悪さや血栓の影響を受けていると考えてください。
●休むと自然に治る
心臓病の前兆には奥歯の痛みや胸の痛みがありますが、これらの痛みの多くは安静にしているとそのうち治る痛みです。
ふくらはぎのこむら返りも同じで、足がつったなと思った時に安静にすると治ることが多いです。
そのため、ちょっと足が疲れていたかなといったように見逃される危険性も高いのです。
●動脈の触れや温度をチェック
ふくらはぎがつりやすいだけではなく、足の甲で動脈があまり触れない(血管に指を当てて脈を確かめてみてください)、ふくらはぎが異常なほど冷たいなどの症状がある場合は、心臓病を引き起こす血流障害の可能性もあります。
病院に行って詳しい検査を受けた方がよいでしょう。
ふくらはぎのこむら返りがよく起きる、ちょっと動いただけで足がつるときには一過性のものではなく心臓病の前兆の可能性があります。
血管の力を改善するためには1分歩いて3分休む形で散歩をするのがおすすめです。
虫歯でもないのに奥歯が痛い!もしかしたら心臓病の前兆かも
奥歯の痛みがあるときに考える病気といえばやはり虫歯です。
特に奥歯は磨きにくい個所でもあるので、知らないうちに虫歯が出来たかなと思うかもしれません。
ですが、そんな奥歯の痛みが心臓の異常を示すケースもあるのです。
●心臓の症状は歯や首に出やすい
心臓の痛みが奥歯や首に出やすい理由を東京都港区にある三好クリニックの三好俊一郎医師が解説した文章があります。
要約すると、胎児の成長の過程では心臓が最初に首から左の奥歯に出来ることから、痛みを感じる機構が残っている可能性があるということです。
脳が痛みのシグナルを出すときに内臓の痛みはそのほかの場所に現れることが多く、心臓の場合は胎児期に心臓があった歯や首に出やすいのです。
その後、胸の症状に移行する可能性も否定はできません。
●安静にすると治まる痛み
この心臓病からくる奥歯の痛みですが、特徴的なのは数分間安静にすると治まるという点です。
狭心症の症状と同じで、動き始めた時に痛みが生じ、黙っていると痛みがだんだん治まってくる特徴を持っています。
自然に治まる痛みですのであまり気にせずに放っておく方も多く、重篤な発作が出るまで心臓病に気づかない危険性も秘めています。
●歯科で異常がなければ内科へ
もしも奥歯が痛んで、安静にしていると治るといった場合には歯科でまずは見てもらいましょう。虫歯の痛みである可能性も否定はできないからです。
虫歯ではない場合は、内科への受診をお勧めします。何も異常がなければそれはそれで安心できますし、一度行ってみましょう。
私たちが胎児のころには今の体の奥歯や首に当たる部分に心臓があったことから、脳が心臓の痛みの信号を奥歯、首に出すこともあります。
心臓病の早期発見のためには『動くと痛いがしばらくすると治まる痛み』に注意を払った方がよいです。
粘膜などが青紫色になる状態「チアノーゼ」は心臓の異常
唇が青紫になるチアノーゼ、じつは貧血では起きにくいものなのです。チアノーゼは、血液が酸素を全身に送れていないことを示す、心臓病の重要な症状です。
チアノーゼとは
血液中の酸素濃度が低下して、爪や唇、粘膜などが青紫色になる状態を、チアノーゼと言います。医学的には、毛細血管に流れる血液中の還元ヘモグロビン(酸素と結びついていないヘモグロビン)が5g/dL以上となっている状態を指します。
チアノーゼは3タイプ
チアノーゼは、心臓の病気や呼吸器の病気が原因で起こります。
・末梢性チアノーゼ:静脈血の酸素欠乏で起こります。指、耳たぶ、鼻の頭、頬などが紫色になります。
・中心性チアノーゼ:動脈血の酸素欠乏によっておこります。主に口の中の粘膜、目の結膜などに起きます。
・先天性心疾患によるチアノーゼ
チアノーゼの起こり方
心臓病や肺の病気の場合、血液中の酸素濃度が低下する原因がいくつもあります。血液中のヘモグロビンは、肺で酸素と結びつき、動脈に乗って全身に酸素を送りだします。先天性の心疾患では、肺から心臓に向うべき血液が直接静脈や左心室に流入し、酸素が全身に循環しにくくなり、チアノーゼが起こります。また、心筋梗塞などの心疾患で、全身に血液を循環させる力が弱まると、酸素とヘモグロビンを結合させて循環させるサイクルが遅くなり、結果的に指先や耳たぶなどのからだの末梢部位で酸素不足となり、チアノーゼが起こります。
心臓が原因のチアノーゼでは、全身の酸素不足からめまいやふらつき、失神なども併発します。チアノーゼは心臓の機能の低下を表すものです。心臓病がある場合には、前兆としてのチアノーゼに十分注意しましょう。
背中が重い、痛いときは心臓病が心配
心臓病の前兆として、胸や背中の痛みや違和感があります。背中の痛みは、狭心症や心筋梗塞、心膜炎などの可能性があるので、注意が必要です。
左側の痛みに注意
心臓病の前兆として起きる背中の痛みは、主に背中の左側を中心に起こります。左右で痛みに偏りがある場合には、心臓病を疑いましょう。
狭心症の場合
背中の左側から左下が痛む、重く感じるなどの前兆が多く見られます。痛みは発作的で、突然痛みだし、数分でおさまります。同時に、次のような症状もあります。
・みぞおちから左胸にかけての胸の痛み
・のどから胸にかけての痛み
・左肩、左腕の痛み
・動悸、息切れ、呼吸困難、風情脈、頭痛、吐き気、嘔吐など
心筋梗塞の場合
同様に、背中の左側から左下の痛みですが、胸の圧迫感と激痛を伴い、30分以上続く場合は心筋梗塞を起こしている可能性があります。また、短い発作が数日間、先触れとして起こる場合があります。
心臓病で起こる痛みは、心臓の血管が詰まり、心臓の細胞が壊死していることを示しています。心臓疾患がある人は、こうした発作の徴候に注意をしましょう。また、高血圧や糖尿病など、心疾患につながる生活習慣病を持っている人も、こうした前兆に注意が必要です。痛みがある場合には、迅速に病院で検査を受けましょう。
心臓病の前兆として痛みに要注意!
心臓病は様々な心臓に関係する病気の総称で、その中でも近年増加し続けているのが虚血性心疾患と呼ばれる病気で、狭心症や心筋梗塞が代表例です。この病気は生活習慣病の結果として現れる病気ですが、前兆があるので、その前兆をきちんと見逃さないことが重要であるといえます。
ここでは、心臓病の典型的な前兆である痛みをきちんと詳しく見て行きましょう。
心臓病の前兆であるからだの痛み
心臓病の一つである狭心症の可能性がある場合、胸の中央部からみぞおちにかけての部分に、漠然とした痛みが生じます。また、痛みは腕や首、肩、あご、歯などのにも痛みが生じたり、しびれが発生する場合があります。
痛みの種類は様々でがまんできる程度
心臓病の予兆であるこうした痛みは、しめつけられるような痛みや鈍痛、重苦しい痛み、焼けるような痛みなど様々ですが、痛みの強さでいうとどうしても我慢できないほどの痛みにはなりません。
また、痛みが続く時間としては、安静にしていればおおよそ5分程度で長くても10分程度でおさまるといわれています。
心筋梗塞の場合の痛みは要注意!
狭心症の場合は痛みががまんできる程度でしたが、より症状が悪化し、心筋が壊死してしまう心筋梗塞の場合は、その痛みは狭心症とは比較にならないぐらい強い痛みが生じます。
痛む場所は狭心症と同じ部分ですが、胸をえぐられるような痛みで、これだけ痛いと死ぬのではないかという不安や恐怖を伴う痛みで、これが短くても30分程度続くので、この痛みが出てくると非常に苦しくなってしまいます。
さらに、以上に加えて、冷や汗や呼吸困難、吐き気などの症状も伴うので、注意が必要です。
以上のように、心筋症・心筋梗塞の前兆としての痛みは強度は違えど痛みが生じます。あまり軽視せずに、病院にいって診てもらったほうが良いでしょう。
(Photo by: http://www.ashinari.com/2014/04/25-388300.php )
著者: カラダノート編集部