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筋ジストロフィー種類、診断方法や検査方法は?

10代で亡くなることもある…筋ジストロフィーの平均寿命を知ろう

筋ジストロフィーとは、筋線維が変性・壊死してしまうことで筋力が低下する疾患です。筋細胞1つ1つが伸び縮みできなくなるのが筋ジストロフィーの特徴で、時間が経つにつれてより多くの筋細胞が変性・壊死して、全身にさまざまな影響を及ぼします。

 

●筋ジストロフィーの型は多い

筋ジストロフィーの余命を知るためには、まず筋ジストロフィーには型が多いことを知っておく必要があります。

 

大きく分けるとX連鎖劣性遺伝、常染色体劣性遺伝、常染色体優性遺伝の3種類があります。さらにそれが細かく分かれているのです。

 

元も多いのはX連鎖劣性遺伝のデュシェンヌ型筋ジストロフィーで、10万人に3-5人の割合で存在します。

 

●デュシェンヌ型だと平均寿命は30歳

デュシェンヌ型の筋ジストロフィーにかかっていると、平均寿命は大体30歳くらいが目安と言われています。

 

以前は20代前半で亡くなる方も多かったのですが、根本治療とまではいかなくとも症状を遅らせる諸々の治療法が開発されたことによって、平均寿命が延びました。

 

●福山型は10代で亡くなることも…

常染色体劣性遺伝の筋ジストロフィーである福山型筋ジストロフィーは、筋ジストロフィー患者全体の12%を占めています。

 

この福山型の筋ジストロフィーは精神発達遅延がある、10歳頃に寝たきりになってしまうなど重度の症状を伴います。平均寿命は17.6歳、福山型の筋ジストロフィーにかかってしまうと、その多くが10代で亡くなってしまうのです。

 

筋ジストロフィーの平均寿命は、どの型にかかっているかによって大きく違います。成人に多い筋緊張性ジストロフィーの場合は平均寿命が55歳と長いです。

 

また、デュシェンヌ型と同じX連鎖劣性遺伝の一種であるベッカー型筋ジストロフィーは、80歳を超えてから亡くなった方もいます。

 

筋ジストロフィーの診断のために必要な検査を知ろう

筋ジストロフィーは早めに治療することで少しでも進行を遅らせ、日常生活を維持し続けることが出来る病気です。

筋ジストロフィーを見つけるための検査についてみていきます。

 

●逸脱酵素を調べる血液検査

病気の検査の中でもメジャーなものが血液検査で、大人なら一度は血液検査を受けたことがある方がほとんどでしょう。

筋ジストロフィーの血液検査で見るべきは逸脱酵素(GOTやGPT)が高値かどうかという点です。

特に子供の場合は、正常値の70-100倍にも逸脱酵素が増えているので血液検査からも筋ジストロフィーを発見しやすいです。

 

●筋生検

麻酔をかけて太い針で筋肉を採取して観察するのが筋生検で、検査には痛みを伴います。

ですが、この筋生検は筋ジストロフィーの検査の中でも確定診断に必要な重要な検査とされています。

筋細胞膜のジストロフィンというものを観察することで、タイプによっては予後まで予測できるのです。

 

●一部筋ジスでは遺伝子検査があります

筋ジストロフィーの中でも患者の多いデュシェンヌ型とベッカー型、そして幼少期から重篤な症状が出やすい福山型の遺伝子検査は保険適用です。

遺伝子解析を行うために採血して、筋ジストロフィーの診断はもちろん保因者診断や胎児診断なども行えます。

 

筋ジストロフィーの検査には血液検査、筋生検、遺伝子検査などさまざまな検査があります。

どの検査にしても内部の構造や物質の量、遺伝子の構造を見なければいけないのでやや時間がかかるデメリットはあります。

遺伝子診断の場合は採血してもらってから数週間後に検査結果が出て、最終的に診断となります。

検査結果を待つ間は落ち着きませんが、しっかり診断を出すために行っているのでしばらく我慢してください。

 

進行性筋ジストロフィーで介護保険は利用できる?

筋ジストロフィーになると徐々に筋肉が弱ってきますので、そのうちに人の助けが必要となることも十分考えられます。家族のみでの介護は精神的な負担も大きいことから、介護サービスの利用を考える方もいると思います。

 

進行性筋ジストロフィーでの介護保険利用はできるのかどうか、介護を利用するときの注意点を紹介します。

 

●訪問看護で医療保険適用

介護保険制度では特定疾病と厚生労働大臣が定める疾病等というものがあります。特定疾病+厚生労働大臣が定める疾病等で介護を受ける場合、40-65歳なら介護保険を利用して介護を受けられます。

 

ですが筋ジストロフィーは『厚生労働大臣が定める疾病等』という括りに入っているので、筋ジストロフィー単体では介護保険の利用は出来ず、訪問看護についてのみ医療保険対応となります。

 

筋ジストロフィーとともに特定疾病(糖尿病性神経障害、パーキンソン病関連疾患、関節リウマチなど)にかかっていれば介護保険対象です。

 

●40歳未満は介護保険を使えない

介護保険制度の対象となっているのは40歳以上の方なので、現時点で40歳未満で筋ジストロフィーを原因とした介護を受けるには介護保険は使えません。ただ、お住いの地域によっては自治体から福祉見舞金が出るケースもあるのでチェックしてみてください。

 

介護を利用する際には費用はもちろんですが、質も十分に考えたうえで決定するのが望ましいです。筋ジストロフィーに特に理解のある病棟への入院なども介護とはまた別に考えてみてもよいでしょう。

 

病院によっては介護制度や市町村の福祉制度について教えてくれる場合もあるので、病院スタッフに確認して、もっとも適切な介護サービスを受けられるように工夫していきましょう。 

 

遺伝する可能性の高い筋ジストロフィー…遺伝子診断を受けたいときはどうすればいい?

筋ジストロフィーは遺伝する可能性の高い病気ですので、もしもご家族に保因者が要る場合は自分も遺伝子診断を受けることを考えてみてください。

遺伝子診断を受けたい・身近な人に受けてもらいたいときに知っておきたい筋ジストロフィーの遺伝子検査について紹介します。

 

●健康保険が認められる遺伝子診断・認められない遺伝子診断

遺伝子診断という医学分野はまだまだ新しく、すべての遺伝子診断において健康保険の適用が認められているわけではありません。

今のところ、筋ジストロフィーに関して健康保険適用の遺伝子診断が認められているのはデュシェンヌ型、ベッカー型、福山型の3種類です。

特に福山型は小さいころに発症し寿命も長くはありませんので、家族に保因者がいる場合はお子さんが生まれてしばらくしたら遺伝子検査を受けさせることを考えてみてもよいでしょう。

なお、これは症状があり筋ジストロフィーを疑う場合において1人1回しか健康保険が利きません。

無症状で、筋ジストロフィーが疑われない場合は自費での診療となります。

 

●採血した血を見てわかる

遺伝子診断とは言っても難しいことをするわけではなく、患者側は採血してもらうだけで終了です。

あとは医師が採血した血から遺伝子を見て、最終的に何らかの筋ジストロフィーにかかっているかどうか、遺伝子的要素はどのようになっているかを判断します。

 

●費用は2万円くらい

デュシェンヌ型、ベッカー型、福山型の遺伝子診断であるPCR法は診療報酬点数が2000点となっています。

PCR法でこれらの筋ジストロフィーを調べるとなると3割負担で6000円、全負担では2万円となります。

その他、診療代などを含んで総合的に考えるともう少し高額になる可能性もあります。

 

遺伝子診断を受けるときには専門の病院に行かなくてはなりません。地方にお住いの場合は交通費や宿泊費などもかかるケースがあります。

 

顔からこわばる筋緊張性ジストロフィー

筋ジストロフィーにも様々な種類がありますが、そのほとんどが筋萎縮し、筋力が低下するものです。そんなジストロフィーの中にも、筋力が収縮し、硬く固まってしまう変わった筋ジストロフィーもあります。それが筋緊張性ジストロフィーです。

 

これはまず顔の筋肉、舌の筋肉からミオトニアと言う筋肉が硬直する症状が出て、それがやがて身体全身の筋萎縮に繋がります。やがては筋萎縮に限らず、白内障や内臓障害など様々な障害を誘発するのです。

 

この筋緊張性ジストロフィーの有病率は十万人に一人から五人、発症年齢は二十代から三十代であり、先天的に母からの遺伝で発病します。

 

■筋緊張性ジストロフィーの症状

●顔筋、舌筋、手内在筋のミオトニアが起こる。

●咬筋、胸鎖乳突筋の筋萎縮。

●四肢遠位筋の筋萎縮。

●白内障や内分泌障害、無精子症、甲状腺機能低下。

●精神薄弱、循環器障害、呼吸器障害、消化器障害、前頭部の脱毛など。

 

■筋緊張性ジストロフィーの治療

以上の様に筋緊張性ジストロフィーは全身疾患であり、その症状は顔から徐々に全身に広がります。このジストロフィーもやはり筋ジストロフィーであり、根本的治療法がないのです。

 

筋緊張性ジストロフィーは治療することはできず、対症療法的にさまざまな症状を化学療法などで和らげることしかできません。

 

対症療法的にはプロカインアミドやフェニトイン、塩酸キニーネ、副腎皮質ステロイド剤の投与などが主に行われます。勿論副作用もありますが、現在の医療ではそれが限界でもあるのです。

 

日本人以外ではまれな病気~福山型先天性筋ジストロフィー

筋ジストロフィーにはいくつかの種類がありますが、そのうちの一つに、日本で乳幼児期に発症するもののなかで2番目に多い「福山型先天性筋ジストロフィー」というものがあります。

 

■福山型先天性筋ジストロフィーとは

先天性である筋ジストロフィーです。筋肉を保つために必要な「フクチン遺伝子」に異変がおきることが原因となります。患者はほぼ日本人であり、他の国で発症することはまれです。2000年から3000年前の日本人に最初に発現したと考えられています。

 

■遺伝について

遺伝子は両親から一つずつもらい受けるものですが、両親が共にこの遺伝子を引き継いでいる場合、双方から異常のある遺伝子をもらった子供に発症することになります。片方だけからもらった場合は発症しません。保因者は、80人につき1人の割合で存在すると考えられています。

 

■症状

乳児のうちから発症し、筋肉が壊れていく症状に加え、知能障害もあることがほとんどで、白内障、緑内障など眼の異常を併発していることも多いです。乳児の頃に首がなかなか座らず、お座りやハイハイが遅れることなどから気づかれることも多いようです。3歳以降になってからハイハイなどができるようになりますが、歩けるようになる子は少ないようです。8歳以降に運動機能が衰え始め、呼吸障害がおきたりものを飲み込むことがうまくできなくなる場合があります。また、顔の筋力の低下がみられ、口がポカンと空いた状態になったり、表情に乏しくなります。症状の進行度合いには個人差がありますが、20歳を超えて生存している人は少数のようです。

 

■検査と治療

遺伝子診断でフクチン遺伝子に異常がないか検査することでわかります。特効薬など根本的な治療方法は現在のところありません。リハビリにより体の機能を維持するようにします。筋力の低下によりおこる様々な障害に対し、都度適切に対処して行くようにします。

医療の進歩により、平均寿命も延びてきているようです。今後より効果的な治療方法が確立されることにも期待したいですね。

 

筋委縮や脱力、仮性肥大も?!ベッカー型筋ジストロフィーとは

筋肉をつくる遺伝子に異常がおきることで筋肉が失われていく筋ジストロフィーですが、いくつかの種類があります。その中の一つに「ベッカー型筋ジストロフィー」というものがあります。

 

■ベッカー型筋ジストロフィーとは

筋委縮や脱力があり、仮性肥大もみられます。通常男性のみに発病します。筋ジストロフィーの中でも患者数が最も多い「デュシェンヌ型」とよく似た症状を示します。

 

デュシェンヌ型ではジストロフィンという蛋白が作られないのに対し、ベッカー型では構造に異常がありながらも存在するというのが特徴です。そのため、デュシェンヌ型に比べ進行が遅く、比較的軽症である場合がほとんどです。

 

発症年齢も遅く、個人差はありますが成人になってから発症することもあります。発症はデュシェンヌ型の1/3ほどと見られています。遺伝により発症することが多いですが、遺伝子の突然変異によって発症することもあります。

 

■症状の進行について

進行が遅い場合が多いですが、デュシェンヌ型のように早い時期から強い症状が出る場合もあります。15歳を過ぎても歩行が可能であることが多いのが特徴です。

 

精神発達遅滞もみられず、心筋障害があることも少ないですが、四肢の筋肉の衰えより先に心不全や心肥大をおこすこともまれにあるため、定期的に検診を受ける必要があります。

 

寿命は10代~80代までと、症状により幅があります。 

 

■治療について

現在のところ、根本的な治療方法は見つかっていません。新しい治療法の研究が進められているようです。リハビリや軽い運動などで体の機能を維持するようにします。

 

約30000人に1人の割合で発症するといわれています。家系にベッカー型やデュシェンヌ型の人がいる場合は、妊娠した際胎児の出生前診断により病気の可能性の有無を調べることもあるようです。

 

(Photo by: [http://pixabay.com/])

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-18掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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