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末期がんの余命は何を基準に判断している?~がんのステージ~がんの初期症状3つのポイント

末期がんになった際に、問題になるのが「余命」です。そもそも余命とはどういうことなのでしょうか?

余命の期間、判断基準などをまとめました。

 

余命とは?

現時点から、どのくらいの期間を生きられるのかという「予測」が余命です。

 

余命は何を基準に判断しているか

1年、あるいは半年という余命の長さは、「同じ状態の人がどのくらい生存できたか」という統計をもとに医師が判断しています。「生存期間中央値」といって、同じ状態のがん患者の集団において半数の人が生存している期間が「余命」になります。

 

これはがんの種類、手術の有無によって変わります。たとえば、「胃がんのステージ3」であれば、同じ胃がんのステージ3の人が平均してどのくらい生きられたか?という平均値から余命を判断します。あくまでも平均値なので、それよりも長く生きる人もいれば、短くなる人もいます。

 

余命の判断基準は生存期間中央値だけではありません。がんの進行度合いが同じでも、人によって年齢、体力、精神状態、ほかの持病などは違います。医師がそれらの条件を勘案し、総合的に判断しています。

 

余命はあくまでも「予想」

余命を大きく超えて生きる人もいます。これは、余命が「平均値」から予測したものに過ぎないからです。特にブレが大きいのは、年単位の余命を宣告された場合です。1~2年の余命といわれたのに、さらに数年も生存できた人もいます。

 

ただ、余命が半月や数週間、あるいは「ここ数日が山場です」というようなケースでは、ほぼ医師の言うとおりになるようです。

 

医師は呼吸状態や血圧、脈拍、尿量などから判断し、ごく短期間のうちに重大な変化があると予測しています。そのような切迫した病状の場合は、やはり持ち直すのが難しいといえるでしょう。

 

余命というのは、たいへん重い意味を持っています。どのような理由で判断されるのかを知っておくことは重要です。

 

がんのステージング TNM分類とは何か?

がん患者の治療方針を決める際に、最も重要なのはがんの広がり具合がどの程度なのかを、正しく、かつ迅速に診断し『正確な病期分類を行う』ことです。

 

では、がんの病期分類(ステージング)とは原発臓器によって異なっているのでしょうか。

臓器によってそれぞれに特徴があるので、臓器ごとに分類を決めるほうが正確な診断が付けられると思えるでしょう。

もちろん、日本でも以前は各学会での治療方針をもとに病期分類をしていた時期がありました。しかしそのようなやり方は混乱を招くだけで診療上のメリットはほとんどないことがここ十数年でわかってきました。

 

UICC(International Union Against Cancer:国際対がん連合)は、万国共通の診断基準を設けることで、臨床医の治療計画作成時に役立つ分類表を設けました。

これは治療する病院がどこであれ、治療施設間の情報交換を容易にします。

 

それが原発腫瘍の拡がり(T)、局所リンパ節転移の有無と拡がり(N)、遠隔転移の有無(M)の3つ因子によって悪性腫瘍の拡がりを示すTNM分類です。

 

所属リンパ節転移や遠隔転移がなく、多臓器への転移がないほうが生存率が高いことがわかっています。(以下にTNM分類表1を原文そのまま表記します。)

 

TNM分類(以下の一般的定義は全領域の腫瘍に適用される)

T-原発腫瘍

TX:原発腫瘍の評価が不可能

T0:原発腫瘍を認めない

Tis:上皮内癌

T1,T2,T3,T4:原発腫瘍の大きさ、および/または局所進展度を順次表す

 

N-所属リンパ節

NX:所属リンパ節転移の評価が不可能

N0:所属リンパ節転移なし

N1,N2,N3:所属リンパ節転移の程度を順次表す

注:リンパ節への原発腫瘍の直接浸潤はリンパ節転移に分類する。所属リンパ節以外のリンパ節への転移は遠隔転移に分類する。

 

M-遠隔転移

MX:遠隔転移の評価が不可能

M0:遠隔転移なし

M1:遠隔転移あり

 

M1を以下の記号を用いて特定しても良い

肺:PUL、骨髄:MAR、骨:OSS、胸膜:PLE、肝:HEP、腹膜:PER、脳:BRA、副腎:ADR、リンパ節:LYM、皮膚:SKI、その他:OTH

 

以上の表1を基にした「胃がんのTNM分類」、「結腸・直腸のTNM分類」、「肺がんのTNM分類」、「乳腺腫瘍のTNM分類」などがあり、それぞれの細かいTNM分類を踏まえて病期分類『0期、Ⅰ期、Ⅱ期(A/B)、Ⅲ期(A/B/C)、Ⅳ期、Ⅴ期』の判断が成されていきます。

全体的なイメージとしては0~Ⅱ期レベルが比較的予後が良く、Ⅲ期以上は治療が長引き比較的予後不良ですが、それは原発腫瘍の部位にもよりますので、詳しくは主治医に確認をして頂いたほうが良いでしょう。

 

ガンのステージ 通常の4つのステージとは違う!ステージ0とは?

ガンのステージには1から4までの4つと、それぞれのステージ別にAとB(ステージや対象ガンによってはない場合も)があります。

1がもっとも生存率の高いステージで初期のガン、4がもっとも生存率の低いステージで末期のガンです。

そんな4つのステージとは異なる0期というものも存在します。

 

●臓器の粘膜にガンが出来る0期

0期のガンは上皮内癌とも呼ばれており、この上皮とは臓器の粘膜のことを指しています。

よほど珍しいケースでなければリンパ節への転移は見られないのも0期の上皮内癌の特徴です。

ステージ的に言うと1よりももっと早い段階でガンを見つけられたことになります。

ただ、0期の場合は症状がほとんどないので見つけられるとすれば健康診断やほかの病気の関係で受けた検査などでということが多いでしょう。

 

●生存率は限りなく高い!

0期のガンは生存率の統計の対象となることはあまりありませんので、0期よりも一歩進んだ状態の1期のガンから考えてみます。

全がん協が発表した生存率では肺ガン1期は80%、大腸ガン1期は98%、胃ガン1期は97%の生存率となっています。

この生存率統計は全がん協だけではなく、ほかの統計でも似たような結果が出ることが多いです。

このことから、1期よりも更に早い段階のガンである0期においては生存率をほぼ100とする医師もいるようです。

 

ガンの0期とはステージⅠの前にある状態で、ステージ1では腫瘍が臓器の粘膜を通り越していますが、0期ではまだ臓器の粘膜上にあります。

0期でリンパ節転移がみられることは滅多になく、生存率からいえばほぼ100とも言われています。

0期のガンが検査などでもしも発見できたらすぐに治療を開始してください。また、完治した後も定期検査は必要です。

 

ガンのステージには1~4だけでなく、A・Bまで細かく分けられてる!細かく見る胃ガンのステージ

ガンのステージと言えば1から4までのステージが一般的によく知られています。その他に上皮内癌をステージ0とすることで5段階にしているケースも見られます。

そんな1から4のステージですが、ステージによってはさらに細かくA、Bで分けられています。

それぞれのガンで1から4、ABの基準はやや異なりますのでここでは胃がんのステージを紹介します。

 

●胃がんのステージ

日本人がかかりやすいガンの中でも特にトップになることも多いのが胃がんです。

胃がんの場合はステージ1から4、AとBで以下のような違いがあります。

 

■腫瘍が胃の粘膜もしくは粘膜下層にある場合

・リンパ節転移がない→ステージ1A

・胃に接したリンパ節転移がある→ステージ1B

・胃と関連した血管に沿ったリンパ節転移がある→ステージ2

 

■腫瘍が胃の筋層までにある場合

・リンパ節転移がない→ステージ1B

・胃に接したリンパ節転移がある→ステージ2

・胃と関連した血管に沿ったリンパ節転移がある→ステージ3A

 

■腫瘍が胃の表面にある場合

・リンパ節転移がない→ステージ2

・胃に接したリンパ節転移がある→ステージ3A

・胃と関連した血管に沿ったリンパ節転移がある→ステージ3B

 

■腫瘍が胃の表面とほかの臓器につながっている

・リンパ節転移がない→ステージ3A

・胃に接したリンパ節転移がある→ステージ3B

・胃と関連した血管に沿ったリンパ節転移がある→ステージ4

 

このほか、腹膜や肺、胃と関連しない血管に沿ったリンパ節転移が見られる場合はステージ4です。

なお、ステージ1Aの生存率は95%と高いのに対して、ステージ3Bの生存率は30%となっています。

胃がんではリンパ節転移の場所や腫瘍の場所でステージ1から4、AとBを分けますが、肺がんでは腫瘍の大きさなども関連します。

 

胃がんの病期診断(TNM分類)とその生存率とは?

胃癌の進行度は、UICC(国際対がん連合)のTNM分類に分類されています。

このTNM分類を基軸にして、グループ分けしたものを病期診断(ステージ)といい、画像検査や臨床診断によって病期診断が行われますが、手術加療を行う場合には、手術結果(病理検査)によって最終的な病期診断(Final Stage)が確定されます。

 

0期

粘膜固有層に浸潤していない上皮内癌で、所属リンパ節への転移がなく、遠隔転移のないもの。

 

ⅠA期

粘膜固有層または粘膜下層に浸潤する腫瘍で、所属リンパ節への転移がなく、遠隔転移のないもの。

 

ⅠB期

*粘膜固有層または粘膜下層に浸潤する腫瘍で、1~6個の所属リンパ節転移は認めるが、遠隔転移のないもの。

*固有筋層または漿膜下層に浸潤する腫瘍はあるが、所属リンパ節への転移がなく、遠隔転移のないもの。

 

Ⅱ期

*粘膜固有層または粘膜下層に浸潤する腫瘍で、7~15個の所属リンパ節転移は認めるが、遠隔転移のないもの。

*固有筋層または漿膜下層に浸潤する腫瘍があり、1~6個の所属リンパ節転移は認めるが、遠隔転移のないもの。

*漿膜(臓側腹膜)に浸潤しているが、隣接臓器にまで浸潤していない腫瘍で、所属リンパ節への転移がなく、遠隔転移のないもの。

 

ⅢA期

*固有筋層または漿膜下層に浸潤する腫瘍があり、7~15個の所属リンパ節転移は認めるが、遠隔転移のないもの。

*漿膜(臓側腹膜)に浸潤しているが、隣接臓器にまで浸潤していない腫瘍で、1~6個の所属リンパ節転移は認めるが、遠隔転移のないもの。

*隣接臓器にまで浸潤している腫瘍があるが、所属リンパ節への転移がなく、遠隔転移のないもの。

 

ⅢB期

漿膜(臓側腹膜)に浸潤しているが、隣接臓器にまで浸潤していない腫瘍で、7~15個の所属リンパ節転移は認めるが、遠隔転移のないもの。

 

Ⅳ期

*隣接臓器にまで浸潤している腫瘍があり、所属リンパ節への転移があるが、遠隔転移のないもの。

*腫瘍の大きさ・浸潤・所属リンパ節転移に関係なく遠隔転移のあるもの。

 

数字が大きくなるほど進行した癌であることを表しています。

日本ではこのTNM分類の他に胃癌取扱い規約による病期分類が広く使用されています。

 

胃がんは、腫瘍の大きさやその浸潤具合の他に、所属リンパ節への転移の有無が病期診断の鍵となります。

診断時に、他の臓器に転移しているばあいよりも局限している場合のほうが生存率が高いことが判っています。

また遠隔転移の評価が、生存率に大きく関与しています。

 

がんの初期症状3つのポイント

がんは、初期のうちに発見しておくことが最も大事だと言われています。

初期のうちにがんを発見できれば再発率も死亡率も低いです。

ということは、治療して完治できる可能性が高いということにもなります。

早期発見するために、がんの初期症状を知っておきましょう。

 

●寝起きのだるさ                                               

がんの初期症状の中でも特徴的です。

今まで特に何の問題もなかったのに急に朝起きるのがつらくなったという症状を、多くのがん患者ががんの初期にかかえています。

ボーっとするようなだるさ、体が重い感じなど感じ方は様々ですが、しっかり眠っているはずなのに朝がつらいという場合にはがんやその他の病気が隠れている可能性があります。

 

●微 熱

がんになると微熱が続きます。

一般的には36度台後半から37度台前半くらいの微熱です。

測ってみると大したことがないということで放っておく方が多いようです。

熱が長く続いている場合には、がんも含めた病気である可能性が非常に高いです。

まずは内科からでもよいので診察を受けてください。

 

●食 欲 低 下

がんの方の多くが初期症状として食欲低下を訴えています。

一気に食欲が低下するというよりは、徐々に食べたくなくなり、食べなくなり・・というような感じで推移しているようです。

 

寝起きのだるさ、微熱、食欲低下と3つの初期症状を確認しましたが、これらの初期症状はがんだけではなく風邪にも共通しているという点で注意が必要です。

だるさ、微熱、食欲低下を感じていても、しつこい風邪だなとしか思わない場合も多いのです。

 

する?しない?末期がんの余命宣告とは~その難しさと問題点

末期がんが進行して問題になるのが余命、特に余命を本人に伝えるかどうかの判断です。家族など周囲の人は、告知すべきか悩むのではないでしょうか。

余命と、余命宣告について述べます。

 

そもそも余命とは

がんのステージや全身状態から推測される、生存可能期間の予測が余命です。「同じ状態の患者さんが、平均してどのくらい生存できたか」という統計から判断します。医師が判断した余命とほぼ同じくらいの場合もありますし、予想を大幅に超えて生存できる場合もあります。

 

本人に余命を宣告するのはどんな時か

手術や抗がん治療などをほどこしたものの回復が期待できず、がんの進行や再発がみられた場合に余命宣告をするか検討します。回復のための積極的な治療が難しくなった段階が、余命宣告を考えるタイミングといえます。

 

余命宣告の難しい点

頑張って厳しい治療に耐えてきた患者本人が大きなショックを受け、精神的に大きく落ち込むことが、第一に心配されます。

誰が、いつ、どんなふうに余命を伝えるかという問題もあります。医師との信頼関係ができていれば理想的ですが、医師からの伝え方によってその後の治療に支障が出る恐れもあります。

 

余命を伝えないとしても、問題はあります。病状の悪化は、本人が一番わかっていることが多く、いずれ余命が短いと気付いてしまうでしょう。あえて余命を伝え、延命や苦痛を取り除くための治療を前向きに受けるという選択肢もあります。会いたい人や、やりたいことがあれば、残された時間を好きなように過ごせるというメリットは大きいでしょう。

余命宣告はとてもデリケートな問題で、病状や本人の性格を考えて判断しなくてはなりません。最近では、自分の人生を最後までコントロールしたいという考えから、余命宣告をするケースも増えているようです。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-14掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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