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切らずにガスで凍結?最新乳がん治療『非切除凍結療法』とは?

マイナス160℃で乳がんを凍結!『非切除凍結療法』とは? 

近年、乳がんの最新治療は、『メスを入れない治療方法』に注目が集まっています。がんを凍らせて破壊するという『非切除凍結療法』もその一つで、2006年から臨床試験が始まりました。がんを高圧のアルゴンガスでマイナス160℃に凍結させ、死滅させるという治療法で、傷も無いため日帰りの治療が可能となっています。以下では、『凍結療法』の詳細について見て行きたいと思います。

 

最新療法にはどのようなものがある?

 

メスを入れない治療方法としては、以下の3療法が注目を集めています。

 

ラジオ波焼灼療法(RFA)

凍結療法

◆MRガイド下集束超音波療法(FUS)

 

それぞれ、治療を受ける条件がありますが、ほぼ『温存術』の場合と同じですが、腫瘍の大きさに関してはRFAで『2cm』、FUSで『1.5cm』以内、凍結療法で『1cm以内』であり早期発見が条件となっています。現在では、マンモグラフィー検査で小さな早期がんの発見も可能となっているので、条件を満たす患者数も多くなってきていると言われています。

 

<加熱療法と、凍結療法どちらががんには有効か?>

急速に極度の低温状態にするほうが、加熱よりもより確実にがん細胞を破壊することが分かっているようです。癌細胞内の水分を凍結させることで体積が大きくなり、細胞膜を損傷させて破壊させます。また凍結後に解凍のためアイスボールを溶かしますが、これにより細胞内外の浸透圧バランスが崩れ、細胞外から内部へ水が流入し細胞膜が破裂し死滅します。

 

『凍結療法』のメリット・デメリットとは?

『凍結療法』のメリット・デメリットは以下になります。

 

<メリット>

1)メスを入れないので乳房に傷はつかず、体への負担が少ない。局所麻酔のみで、日帰りで治療を行うことができる。

2)凍結によって鎮痛作用がある。

3)凍結させている範囲が超音波画像で明確に確認でき、正確に凍結治療を行うことが可能。

 

<デメリット>

1)まだ臨床試験的に行っている治療であり、再発率・効果についてのデータが十分蓄積されているとはいえない。

2)治療費が健康保険では認められていないので、自費診療である。

 

治療の実際について

 凍結療法は、高圧のアルゴンガスとヘリウムガスを用いて、がん細胞を凍らせて破壊する治療です。がん細胞を凍結し、氷のかたまりをアイスボールを作ることで死滅させるというものです。

 

<治療の手順>

1)乳房に3mmの小さな切開()をいれ、直径2.7mm、長さ11cmの細い針をがんの中心部に刺す。

 

2)針の内部にガスを送る極細のチューブが巻かれ、先端から凍結のための高圧ガス(アルゴンガス)を噴射させる。

 

3)凍らせる範囲(アイスボール)ががんから1.5cmのマージンを取るサイズとなるように(直径4cm以内)調整して噴射する。

 

4))30分間がんをマイナス160度以下に冷却し続けるとがんの細胞膜が破壊され、がんが死滅する。

 

5)解凍のためのヘリウムガスに切り替え、アイスボールの解凍を行う。

 

⇒部分的な麻酔(局所麻酔)のみで、ほとんど傷や痛みもなく終わり、日帰りが可能となる。

 

最後に

 その後の経過については、ある病院の臨床試験が40人の乳がん患者の方を対象に行われたところ、5年後の再発率は0であったという報告があります。しかし、前述のように新しい治療法であるため長期的な経過観察のデータがないという点が患者にとっては不安要素であり、今後10年後の継続的な観察が必要と言われています。

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著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-07-30掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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