ガン・悪性腫瘍
変化するほくろやシミに要注意!~皮膚がんの初期症状と特徴~、皮膚のがんの一番の原因は「紫外線」?
「紫外線を浴びすぎると皮膚がんになる」「ほくろが大きくなるとがんになる」などという話を聞いたことがある人もいると思いますが、これらは間違っていないようです。
紫外線は、皮膚がんを発生させる大きな要因の一つであることがわかっています。また、ほくろががんの原因というよりは、ほくろのように見えていたものが実はがんだったということもあるようです。
◼︎顔に見られる変化するほくろには要注意
皮膚にできるがんにはいくつか種類がありますが、一般的にはそれを総称して皮膚がんと呼んでいます。皮膚のがんで日本人に最も多いのが「基底細胞がん」です。
初期の症状として、黒い小さなほくろのようなものができます。少し盛り上がった形状のものが多いようです。これが数年かけて徐々に大きくなっていき、中央が崩れてへこみ、周りが盛り上がった状態になります。
できやすい場所は紫外線がよく当たるせいか、上下のまぶた、鼻、唇の付近です。このような場所に少し青みがかった黒いほくろができ、徐々に変化しているようであれば一度受診するようにしましょう。簡単に短期間で検査することができます。
早期に治療すれば、予後は良好であるようです。
◼︎変化するシミにも要注意
悪性黒色腫(メラノーマ)というがんは、表皮と真皮の間にできやすいがんです。はじめはシミができたように見え、次第に広がったりさらに深く進行していきます。しみの濃淡が不均一で、左右が非対称であるなどの診断基準があります。顔以外の場所にもできます。
皮膚がんの中でもやっかいなものになりますので、異変を感じるシミがあればすぐに検査を受け、早期に治療できるようにしたいものです。
また、皮膚にジュクジュクした腫瘍ができ、湿疹のように見える場合もある「有棘細胞がん」というものもあります。
皮膚にシミ、ほくろ、湿疹ができ、徐々に変化して行くなどなんだか様子がおかしいと感じることがあれば、自己判断で手当てせずに皮膚科でみてもらうようにしましょう。
シミやほくろじゃない?!症状から判断する皮膚のがん「悪性黒色腫(メラノーマ)」
皮膚のがんにはいくつかの種類があり、それを総称して「皮膚がん」と呼ばれています。皮膚がんの一つである「悪性黒色腫」は、国内で3番目に多い皮膚がんで、一見シミやほくろのように見えるものがあらわれるという、症状が出ることが多いようです。他の種類の皮膚がんやほくろ、皮膚疾患と見分けがつきにくい場合がありますが、判別するための診断基準がいくつかあります。
◼︎悪性黒色腫(メラノーマ)の診断基準
1)形が非対称である・・・左右対称ではないいびつな形に広がって見えます。
2)境界が不均一である・・・しみと正常な部分の境界がはっきりしておらずギザギザしている。
3)濃淡が不均一である・・・濃さが均一でなく、濃くなったり薄くなったりしている部分があります。
4)直径が6mm以上である・・・6mm未満でも疑いが強ければ早期発見のために検査を行うことがあります。
これらに当てはまるものが多ければ一度病院でみてもらったほうがよいでしょう。悪性黒色腫は、メラニンを生成する「メラノサイト」に異変が起きてがんになるものであり、メラノサイトがある場所なら身体中どこにでもできる可能性があります。ただ、できやすい場所には傾向があり、足の裏や手のひら、爪にできるものが全体の3割を占めます。高齢者では顔にできやすいようです。
◼︎ほくろや傷を刺激しないよう注意
皮膚がんになる主な原因は紫外線と言われています。他にも傷やほくろががん化するということもあるようです。紫外線からお肌をガードする対策をしたり、傷を放置せず完治させたり、ほくろをいじり過ぎないようにして悪性黒色腫を発生させないようにしていきましょう。
このような診断基準がありますが、中には色がつかないまま進行するという、悪性黒色腫もあるようです。早期発見が重要ですので、定期的に体全体をチェックするようにしましょう。
オゾン層の破壊で増加!皮膚のがんの一番の原因は「紫外線」?
皮膚のがんはオゾン層の破壊でオゾンホールが拡大し、紫外線が強くなるとともに増加していると言われています。皮膚のがんにはいくつかの種類がありますが、そのほとんどで一番の原因は紫外線であると見られています。はっきりとした原因はまだ解明されていないようですが、次のような事実からも最大の要因であると考えられているようです。
◼︎白人種に多い
肌を有色にする「メラノサイト」が多いほど、紫外線に強いと言われています。皮膚がんの発症率を見ると最も多いいのが白人種、次が黄色人種、最後が黒人種となっています。紫外線の影響を受けやすい白人に多く発症することから、皮膚がんの原因となっていると見られます。
◼︎緯度が低いところに多い
緯度が低い国ほど太陽の影響を受けやすくなります。オーストラリアやニュージーランドでは近年皮膚がんを発症する人が増えており、紫外線が影響していることを裏付けていると言えるでしょう。
◼︎日のあたりやすい部位に発症しやすい
皮膚がんの種類によって異なりますが、発症する箇所は顔や首など日頃露出している部位にできやすいようです。紫外線が当たりやすいためと考えられます。
原因は他にも化学物質や傷やほくろなどのがん化、遺伝的要素等があります。しかしながら、最も注意すべきなのは紫外線です。当たりすぎると放射線を浴びる量も多くなり、お肌に損傷を与えがんの発生や老化も早めますので、日傘をさす、日焼け止めを塗る、帽子をかぶる、アームカバーをつけなどの対策をしてお肌を保護していきたいところです。何か皮膚に疾患が発生したら、紫外線に当てないようにしながらケアしましょう。様子がおかしいと思ったら病院へ行くとよいでしょう。
(Photo by: [http://www.ashinari.com/])
著者: カラダノート編集部