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生活習慣病

COPDってどんな病気?慢性閉塞性肺疾患の原因や症状、治療法について

近年、COPDという病気は世界中で患者数が増加しています。このため、世界的にこの病気を減らそうとしています。今回は、近年注目されているCOPDについてご紹介します。

 

COPDの原因と症状

COPDとは慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)のことです。また、「肺の生活習慣病」と呼ばれる場合もあります。COPDはタバコなどの有害な物質を多く含む空気を吸い込み、肺に続く気管支や酸素と二酸化炭素の交換を行う肺胞などに起こる病気です。症状としては通常の呼吸ができなくなったり、息切れが起こったり、せき、たんがひどいなどがあります。COPDが進行すると呼吸不全や心不全などの命に関わる症状も出てきます。COPDは肺だけに影響を与えるのではなく、全身に影響を与えるため、体全身性炎症、骨粗鬆症、糖尿病などにかかるリスクを高くします。

 

COPDの危険性

COPDは厚生労働省が2006年に出した国内の男女合わせた死亡の原因の順位では10位、男性では8位となりました。主にタバコを長期間吸い続けていることがCOPDの発症原因であるとされています。世界においてもCOPDの患者は多く、WHOの統計では世界の死亡原因の6位であると報告されています(1990年)。また、COPDの患者数は今後も増加することが予想されています。

 

どの医療機関に行けば良いの?

呼吸器科に行くのが一般的です。風邪でもないのに、たんが増加する・粘っこくなるなどの症状があればきちんと医療機関を受診してください。タバコを長期間吸い続けている、空気が悪いところに住んでいる方は特に注意してください。

  

COPDはあまり知られていないかもしれませんが、命に関わる病気であり、早期発見・早期治療が大切です。たんの様子が少し変わったぐらいで、と思わず医療機関を受診してください。

ステージ別COPDのそれぞれの薬物治療法 ステージIからIVまで

COPDに対する薬物治療の目的は、最大の問題の一つである気流の制限を軽減させるとともに、運動能力を高めること、そして症状の軽減にあります。

COPDにはそれぞれ症状の状態に応じてステージが分かれており、薬物療法はそれぞれに対して異なります。

 

ステージI(軽症)の場合の薬物治療

ステージIはまだ症状は軽症です。この場合、短時間で作用する抗コリン薬や吸入式のβ2刺激薬を使うのが通常です。もし、吸入薬を用いても十分な効果が得られない患者の場合は、低用量の投与でも抗炎症作用が期待されるテオフィリン薬(キサンチン系薬)が第2選択薬として用いられます。

これらの薬はCOPD治療における基本的な薬剤であり、重症度が増したとしてもこれらの薬の処方は常に考慮されます。

 

ステージII(中等症)の場合の薬物治療

ステージIIの場合は、短時間ではなく長時間作用型の吸入式のβ2刺激薬・抗コリン薬を用い、それでも効果が現れない場合には、テオフィリン薬の併用も検討されます。

 

ステージIII(重症)の場合の薬物治療

重症化してくると、薬物治療において急性憎悪の対応が求められます。憎悪を繰り返す場合には、ステージIおよびIIで用いていた短時間作用型と長時間作用型の抗コリン薬・β2刺激薬を用いるだけでなく、吸入ステロイド薬も考慮されます。

 

ステージIV(最重症)の場合

ステージIVでは、慢性呼吸不全となっています。このステージまで来ると、各種の気管支拡張薬や吸入ステロイド薬が用いられますが、これら薬物治療だけではなく、酸素療法や外科的治療も考慮されます。

急性憎悪の頻度が高まってくると、生存率が著しく低下するので、厳重な管理が必要です。

 

COPDは以上のように、ほとんどのステージで薬物治療は有効な治療法として確立していますが、ステージIVになるとそれ以外の治療方法が模索されるのです。

COPD治療薬「スピリーバミスト吸入器」の使用で死亡率が2倍に?!

喫煙などが主な原因として発症する慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、安定期の第一選択薬として「スピリーバ」という薬のミスト吸入薬(レスピマット)が使用されます。

この薬は、24時間の長期間作用型で効果も高いため、1日1回吸入(2噴射)で咳や息切れが出なくなるという非常に便利な薬ですが、一方で海外の研究によれば使用しない場合と比べ死亡率が2倍近く上昇するという報告もあります。

 

スピリーバとは? 

スピリーバとは「抗コリン剤(=気管支拡張剤)」と言われる薬で、副交感神経の気道での働きを弱めることにより、気道平滑筋の収縮を抑え、それに伴って気道の拡張作用を現すという薬です。

作用機序としては、平滑筋のアセチルコリンの結合部位を阻害することで、アセチルコリンの作用を弱めます。

 

この結合時間は24時間続くため、1回の吸入で1日間効果を持続させることが出来ます。

抗コリン剤のメリット・デメリット

■メリット

・リバウンド(削減・中止による症状悪化)が少ない

リバウンドとは、薬剤を服用しなければ状態の恒常性を保てなくなり、減量・中止すれば症状悪化を招いてしまうというものです。

スピリーバは、他の気管支拡張剤(交感神経刺激剤)である「β2刺激剤」よりもリバウンドが少なく、安定・安全に使用出来る薬剤として使用されています。

 

■デメリット

・高齢者では注意が必要

高齢者への使用において問題となるのが「前立腺肥大」と「心臓への負担増加」です。特に心臓への影響は心臓の働きが落ちている場合、無理に脈拍上昇させて不整脈が出やすい状態となる場合があります。

 

臨床試験の結果について 

■スピリーバミスト吸入器の使用で、死亡リスクが2倍となった(British Medical Journal 誌)

【対象】スピリーバ・レスピマットの吸入を行なった、慢性閉塞性肺疾患の患者

【試験内容】スピリーバミスト吸入器の使用群は、使用しない群と比較し、全体で1.52倍有意に死亡のリスクが上昇した。

 

 ⇒さらに、リスクは量が多いほど上昇傾向にあった(5μg使用:リスク1.46倍上昇、10μg使用:リスク2.15倍)。

⇒ハンディヘラタイプ(パウダー吸入タイプ)のものについては、他の大規模臨床試験の結果で、リスクの上昇は認められなかった。

 

スピリーバのミスト吸入器のみがなぜ死亡率増加に繋がったか、ということですが、添付文書によればミストタイプは投与量の3割が血液に移行することによるものだそうです。特に、高齢である場合、腎機能が低下していると、血中濃度はさらに上昇すると言われていることから、使用されている場合は医師と良く話し合いをすることが重要となります。

COPDの在宅酸素療法

COPDとは Chronic Obstructive Pulmonary Diseaseの略で、慢性閉塞性肺疾患の事です。肺気腫や慢性気管支炎が含まれます。

 

遺伝的な要因と、タバコや石綿などの有害物質を長期に吸いこむことによって肺や気管に慢性的な炎症が起こります。

 

炎症によって肺胞が壊れたり、気管支が細くなることによって呼吸障害を起こします。進行すると呼吸性アシドーシスや肺性心(右心不全)になります。

 

根本的に治癒することはありませんが、予後を良くするためには治療は有効です。

治療方法としては、症状の進行を抑えるために禁煙をします。

そして状況に応じて、気管支拡張薬、呼吸器リハビリテーション、外科手術、食事療法、在宅酸素療法がおこなわれます。

 

在宅酸素療法とは?

みなさんも小さな酸素ボンベを携帯して、鼻から酸素チューブを挿入した方を見たことがあるかも知れません。おそらく、その殆どの方はCOPD患者でしょう。

 

COPD患者は呼吸機能が低下しているために体内に十分な酸素がいきわたっていません。血液中の酸素が不足すると、様々な臓器に負担がかかり命に関わる合併症を引き起こす可能性が出てきます。

酸素不足で記憶力や注意力が落ちることがあります。 

 

酸素療法を行う事によってこれらのリスクを低下させ、日常生活での息切れを改善させる効果も期待できます。

 

酸素の種類

液体酸素装置と、酸素濃縮機を使った方法とがあります。

ライフスタイルに合わせて、どちらのタイプを選べばいいのか医師と相談すればいいでしょう。

 

注意点

・酸素自体には燃える性質はありませんが支燃性があるので火器には注意が必要です。

・ボンベ内は高圧になっているので、急激なバルブの開放や衝撃には要注意です。

COPDの呼吸器リハビリテーション!腹式呼吸訓練をしよう!

 COPD患者さんは息切れによる呼吸困難状態になります。

呼吸不全状態が慢性的に続くと、低酸素状態になりボーっとしたり、二酸化炭素が体内に蓄積されることによって意識障害が出現します。

 

訓練の大切さ

COPDは主に喫煙によって慢性的に肺組織が炎症を起こすことで破壊されて起きます。

そしてCOPDによって壊れてしまった肺組織を元に戻すことはできません。

 

そのため、残った呼吸能力を最大限に生かして、QOL(生活の質)を向上させるためには呼吸器リハビリテーションが欠かせません。 

その呼吸器リハビリテーションの代表的なものの一つに腹式呼吸訓練があります。 

 

腹式呼吸訓練がいい理由

安静時の呼吸の主役は横隔膜です。ドーム型をした横隔膜が下がる事によって胸腔が陰圧を生じて肺が膨らみ呼吸が出来ます。腹部が膨らむので腹式呼吸と言います。

 

しかし、COPD患者さんは安静時でも呼吸困難のために胸式呼吸を必要とするようになります。

胸式呼吸は呼吸補助筋を使って呼吸するので効率が悪く、呼吸に使うエネルギーが大きくなってしまいます。 

 

腹式呼吸訓練の実際

あおむけに寝ます。上腹部と胸に手をあて、息を吸った時にお腹が膨らんで、胸は動かない事を確認しながら行います。

息を吐くときはリラックスしながらゆっくりと吐きだします。

 

息を吐く時に内臓の重みで横隔膜が十分に上がってくるように頭部を低くして行う場合もあります。(約15°) 

 

寝た状態で出来るようになれば、座った状態、立った状態と段階をふんで練習していきます。 

 

COPD患者さんは胸式呼吸の比重が高くなるので、消費カロリーが高く“やせ”となってしまったり、呼吸筋を酷使することによる首肩コリに苦しめられます。

腹式呼吸訓練をすることによって少しでも日常生活を楽にしましょう。

(Photo by http://www.ashinari.com/2010/11/02-341666.php)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-03-13掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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