妊娠・出産
高齢出産の悩み…染色体異常はどうやったら防げるの?
女性は誰しも、妊娠に対して期待と不安を持ち合わせています。
大好きな旦那様との間に出来た赤ちゃんを、大切にお腹で育てる10ヶ月。
いろんな思いが頭をよぎることでしょう。
特に、高齢出産の場合には、不安に押しつぶされそうになってしまう事も多々あります。
その中でも染色体異常に関しては、避けようのない大きなリスクだとご存じのことかと思います。
高齢出産をされる方の中には「染色体異常は防げないの?」と悩まれる方もいます。染色体異常について考えてみましょう。
高齢出産のリスク、染色体異常は防げない?
単刀直入に申し上げると、染色体異常とは、現在の医学でも確実に防ぐということは出来ません。
こればかりは、パートナーとの染色体の相性であったり、授精した受精卵が細胞分裂をしていく際に起きてしまうエラーのようなものであったりするため、人の手では防ぐことが出来ません。
先天異常・染色体異常というものは、授精した段階ですでに決まっている運命だとも言えます。
もちろんリスクを減らすために禁煙・禁酒・薬の投与などを避けることは効果アリです。
しかし、それはあくまでリスクを減らすという部分であって、染色体を正常に配列することや、欠損している染色体を修復するなどの力はありません。
高齢出産であれば、20代の妊婦さんよりも確率が高いとは言われていますが、これは卵子・精子の老化に影響するもので、20代であっても染色体異常が起こってしまうことは決して珍しいことではありません。
誰しもが皆平等にもっているリスクです。
染色体異常を知るためには?
近年、染色体の異常を知るために検査をされる女性が増加傾向にあります。
しかし、この目的として「障害があった場合には産まない」という考えでの中絶は法律に違反し、それなりの処罰を受ける対象になってしまいます。
そこを理解した上で、染色体異常の検査を受ける方は、様々なリスクを承諾し、検査に踏み切ります。
少し前までは検査の精度が高いとされる羊水検査を行う方が多かったのですが、羊水検査はお腹から注射針を刺し、直接羊水を採取する方法なので、破水・流産の危険性も全くないとは言い切れず、更にはエコーで確認しながら採取するため、赤ちゃんに針が接触してしまうという問題もありました。
最近では母親の血液を採取するだけで検査が出来る新型出生前診断(正式には無侵襲的出生前遺伝学的検査)というものができ、リスクが無い検査方法のため、受ける妊婦さんが急激に増えたことも事実です。
高齢出産と染色体異常の問題は切り離すことが出来ない問題であり、高齢出産をされる女性には、出産・産後にもついてまわるリスクだと言えます。
しかし、これは高齢出産の女性に限ったことではなく、年齢関係なく若年層の妊婦さんであっても染色体異常が起こってしまうこともあります。
リスクを減らすための対策も、ゼロではないので、不安ばかりに押しつぶされるのではなく、出来る限りのことをやってみて、悔いの無いよう妊娠生活を送ることがベストかもしれません。
著者: カラダノート編集部