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敗血症の合併症を予防する?急性期の『血液浄化装置』とは?!

敗血症が重症化する背景には、免疫細胞から過剰に産生されるサイトカインの存在や、血栓を生じさせ多臓器不全に陥らせる播種性血管内凝固症候群(DIC)の合併、さらには細菌の内毒素によるショックなどが関係しています。特に、敗血症性ショック症状に関しては、発症すればその死亡率は25%と言われ、早期に予防措置を行うことが非常に重要です。近年、このような急性期の血液浄化を行う装置の導入によって、生存率が上昇したと言われています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

急性期の血液浄化装置の詳細について

敗血症が重症化した際に、行われる血液浄化方法には、主に以下の2種類の装置があります。

 

1)『吸着式血液浄化法(PMX-DHP)』、2)『持続緩徐式血液濾過(CHDF)』

 

『吸着式血液浄化法(PMX-DHP)』とは?

◆トレミキシン(エンドトキシン除去向け吸着型血液浄化用浄化器)

グラム陰性菌由来の毒素『エンドトキシン』を、敗血症が重症化した患者の血中から選択的に吸着除去するという装置です。装置の内部には、エンドトキシンを吸着する繊維が入っており、血液ろ過することで、ショックからの離脱・臓器不全症状などを改善します。

 

『持続緩徐式血液濾過(CHDF)』とは?

◆ヘモフィールCH(持続緩徐式血液濾過器)

サイトカイン、ケモカイン、プロスタグランジン(PG)、ロイコトリエン(LT)などの起炎性メディエーターの除去を目的とした装置です。サイトカインの吸着も行うが、トレキシミンよりは速度が遅いとされています。

 

血液浄化装置に関する臨床試験について

敗血症早期の血液浄化装置の導入により、サイトカインであるインターロイキン6(IL-6)の血中濃度の低下や血中乳酸値の低下により、ショックからの早期離脱が行えるようになったという報告がありますが、実際の生存率に関してはどうなのでしょうか?以下は、『吸着式血液浄化法(PMX-DHP)』と『持続緩徐式血液濾過(CHDF)』の効果を比較した臨床試験の結果についての報告です。

 

◆敗血症に有効な血液浄化装置に関する臨床試験(徳山中央病院)

【対象】30の社会保険病院の敗血症で血液浄化療法を受けた379例

【試験内容】敗血症で『吸着式血液浄化法(PMX-DHP)』又は、『持続緩徐式血液濾過(CHDF)』を受けた場合の生存率の比較

【結果】血液浄化法別の生存率は、『PMX-DHP』単独実施群=71%、『CHDF』単独実施群=34%、『PMX-DHP+CHDF』併用実施群=45%となった。

 

⇒敗血症においては、『PMX-DHP』の積極的な実施が、患者の予後に有効であることが明らかとなった。

 

最後に

千葉大学大学院の研究によれば、敗血症性多臓器不全に関しても『高サイトカイン血症をコントロールすれば、その進展を防止できる可能性がある』と報告されており、早期からの装置の導入で、敗血症に起因する様々な合併症を予防・改善することが出来ると見込まれています。

  (Photo by://pixabay.com/

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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