女性のカラダの悩み
生理中の貧血は出血が原因ではない?!貧血対策とは?体質・生活習慣・症状別「貧血チェック」!市販薬の成分と効き目は?
生理中にめまいがしたり、貧血のような症状がつらくて悩んでいる女性も多いのではないでしょうか。
でもこの貧血、生理の出血量が多いから起こるものなのでしょうか?
生理中の貧血はなぜ起こる?
生理中の貧血はなぜ起こるか知っていますか?実は、経血によるものだけが原因ではないのです。
鉄欠乏性貧血・虚血性貧血・亜鉛欠乏性貧血があり、大きく分けてこのような種類があります。
それぞれは貧血の原因が異なっているため、対処法も違います。
では一つ一つ説明していきたいと思います。
鉄欠乏性貧血
貧血で最も多いのが鉄欠乏性貧血です。
鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があります。
ヘム鉄とは、肉や魚から摂ることのできる動物性の鉄分です。非ヘム鉄は、野菜から摂ることのできる植物性の鉄分です。
ヘム鉄は非ヘム鉄に比べ吸収率がたいへん高く、他の食品による吸収の阻害を受けません。豚や鶏、牛のレバー、牛のもも肉、あさり、マグロ、かつお、牡蠣などに鉄分が多く含まれます。
鉄欠乏性貧血の場合は、このヘム鉄を中心の食事にすることが不可欠です。
併せて、サプリメントを使用することで、無理なく鉄分摂取を続けることができます。
虚血性貧血
動脈の血流の低下によっておこる局所的な貧血のことを言います。生理のときに起こる貧血は、これが原因であることが多いと言えます。
その理由は、生理中には子宮が活発に働くため子宮の周辺血液が集まります。
そのため、脳にいくはずの血液量が低下し、貧血が起こってしまうのです。
生理時の頭痛は、虚血性貧血における脳の血流量低下による頭痛だと言われています。
虚血性貧血は予防方法はありません。
生理時の貧血の原因は、鉄分の低下と認知されがちですが、生理における経血の出血からの貧血はなりにくいと考えます。
その理由として、出血量というのは一日あたりの必要鉄分のうちの10分の1程度だからです。
つまり、生理中だから鉄欠乏性貧血になっているというよりは、元から体が貧血気味だということです。
生理中だけではなく日頃から鉄分摂取を心がける必要があります。
亜鉛欠乏性貧血
血液の主成分である赤血球を作るためには「亜鉛」が必要です。この亜鉛が不足することで貧血が起こってしまいます。
亜鉛がが不足してしまうと赤血球がもろくなり、症状としては味覚が鈍くなる、肌荒れなどがあらわれます。
女性の場合、1日当たり3~6mgの亜鉛が不足しているといわれています。
亜鉛欠乏性貧血になると、鉄分を摂るだけでは症状は改善しません。そのため、亜鉛を摂ることが必要なのです。
牡蠣には最も多く亜鉛が含まれており、他には豚レバーや牛もも、貝類に多く含まれています。
貧血の種類についてわかりましたか?あなたが今悩んでいる貧血はどれでしょうか。
これらの貧血は、血液検査で調べることが可能ですので、つらいときは専門医を受診してみましょう。
生理中の貧血は「虚血性貧血」?
生理中に、これはもしかして貧血なのではないだろうかと思うことがあります。特に出血の多い人は心配になると思います。
生理中にめまいやふらつきの症状も出やすいので、この症状はきっと貧血であると考えることでしょう。
しかし、一般的にこの生理中の貧血は「虚血性貧血」であると考えらています。
それは、出血が多く、血液が薄くなり、赤血球中のヘモグロビンが減少することにより発生する通常の貧血とは、また別の症状であるということです。
排卵後に受精しなかった場合に、子宮の内膜が剥がれ落ちることが、生理中の出血です。
このとき、子宮内の動きが活発となり、子宮に血液が集中することから起こる貧血と考えられているのが虚血性貧血です。
栄養不足・鉄分不足を解消しよう
いずれにしても、毎月の月経があるので、女性は男性に比べて鉄分が不足しやすいことは確かです。
また、女性は見た目を男性よりも気にすることから、無理なダイエットを行って、栄養不足に陥りがちで貧血気味になっている人が少なくありません。
慢性的な栄養不足であれば、月々の生理で失われる血液の分の鉄分を摂取しきれない可能性があります。
倦怠感や、めまい、ふらつきなど貧血が疑われる場合は、貧血でないか、一度血液検査をして調べなくてはなりません。
また、出血量が多い人の中で、レバーのような血のかたまりが出ている場合は、子宮筋腫など子宮の疾患の可能性があります。
こういう症状があって、出血が過多になっていると思われる場合は、産婦人科の早めの受診をおすすめします。
どうしても女性は鉄分が欠乏しがちなので、食事で鉄分を意識して摂ってみてください。
生理中の貧血…やはり出血が原因なの?人それぞれの生理中の貧血対策
出血が多い月の生理のときは、めまいやふらつきが生じるものですね。
この症状はもしかしたら貧血なのではないだろうかと考えることは当然のことです。
一方で、生理中の貧血は虚血性貧血であると主張する専門家がいるようです。
生理と一言でいっても、出血量であったり、生理痛の度合いや、PMS(月経前症候群)の有無など人によって千差万別であると思います。
その人その人にあった、貧血への対策を打つことを考えましょう。
出血による貧血…何故起こる?
出血によって、赤血球と液体成分である血漿を同時に失うことになりますが、液体成分に関しては短時間で回復します。
一方で赤血球の回復には時間がかかってしまいます。つまり、血液が薄くなってしまうのです。
赤血球の主成分はヘモグロビンです。ヘモグロビンは酸素を運搬する役割を担っているのですが、ヘモグロビンが減少することによって様々な臓器が低酸素状態になることが、出血による貧血です。
平均的に一度の月経で失われる血液の量は40ml程度のようですが、出血量の多い人はその倍の出血量があります。
ですから、血液の流れが子宮に一極集中することによって、脳内に運ばれる酸素量が低下する虚血性貧血によって、めまいやふらつきを感じる人もいますが、出血量そのものが多く、ヘモグロビンが不足してしまうことによって起きる貧血を生じる人もいます。
生理中の出血量が多い場合、気をつけること
出血量が多いことに関して気をつけなければならないのは、生理中にレバー状の血の塊が出てしまう人です。
子宮筋腫や、ホルモンバランスの乱れなど産婦人科にかからなくてはならない病気をかかえている場合があるからです。
とにかく、生理に関して異常を感じる場合は、早めに産婦人科にかかり相談することが大切です。
また、血液検査を行ってもらい、血中の鉄分が不足していることが判明したら、鉄剤を三か月程度服用する治療を受けるようです。
普段から栄養バランスには気をつけましょう。
貧血の人が日常生活で気を付けたい3つのポイント
再生不良貧血や溶血性貧血など病気のカテゴリーに入る貧血ではなく鉄欠乏性貧血の場合は日常生活に注意することで大分改善する場合も多いです。
貧血の人が気を付けたい3つのポイントを見てみます。
●体を動かしすぎない
貧血の人ってちょっと弱弱しそうな気がするという方もいるかもしれません。実際、貧血の人はあまり体を動かし過ぎるのはよくありません。
貧血のときは全身の筋肉・脳に適切に酸素を送り届けることが出来ないので酸素が必要となる運動などには向いていません。
少し動いたら少し休むといったように調子を見ながら運動やその他の作業をしてください。
●手洗い・うがいは入念に
貧血の時にはどうしても免疫力が落ちやすいというデメリットを抱えることになります。免疫力が落ちて風邪をひく、常に風邪のような状態が続くこともあるので注意してください。
基本的なことではありますが家に帰ったらまず手洗い・うがいをするように心がけるのがお勧めです。
●靴下・足湯
貧血の人のもうひとつの特徴は全身の細胞まで大量の酸素が供給できないため手足が冷えやすいということです。
貧血によって新陳代謝が低下することも冷えとは関係しているといわれるので、出来るだけ冷え対策をしておくことをお勧めします。
家にいるときは靴下やモコモコのスリッパを履いて、お風呂に入らない日でも足湯に浸かる等が有効です。
貧血の人が日常生活で気を付けたい3つのポイントは体を動かしすぎないこと、手洗い・うがいは入念に行うこと、そして靴下や足湯で冷えを防ぐことです。
体質・生活習慣・症状別「貧血チェック」
月に一度多くの血を体外へ出す女性は、貧血を起こしやすいといえます。貧血にもいろいろな原因がありますが、約7割が鉄欠乏性貧血で、この貧血は引き起こしやすく、同時に治しやすい貧血です。
こうした貧血は、どのような人に起こりやすいのでしょう。もしかしらた知らない内に貧血を起こしているかもしれませんから、疑わしいと感じたら客観的にチェックをしてみましょう。
体質チェック
・生理の出血量が多い
・妊娠あるいは授乳中である
妊娠中は特に血液が不足しやすく、貧血になりやすいです。また元々生理が重く、出血量が多い人は、日常的に、あるいは生理のときだけ貧血症状が見られるということがあります。
生活習慣チェック
・ダイエットをしている
・朝食を抜くことが多い
・食事は外食、ファーストフード、インスタント食品、冷凍食品が多い
・日常的に運動をしていない
・睡眠不足である
生活習慣は積み重ねですので、小さな習慣でもそれが貧血を起こしてしまうことがあります。
症状チェック
・立ちくらみ、めまいなどの症状がある
・疲れやすい、なんとなくだるい
・頭痛や肩こりがひどい
・ちょっとした坂や階段、運動で動悸や息切れがする
・朝なかなか起きられないことがある
・寝ても疲れがとれない
・食欲がわかない
・手足の冷えがある
・顔色が悪いと良く言われる、肌がくすんで見える
・爪の色が白っぽく、割れたり欠けたりしやすい
・唇の端が切れやすく、口内炎などが起こりやすい
貧血は様々な症状が見られます。こうした症状がある日突然ではなく、ゆっくりと進行していき症状が見られるようになっていきます。また長年こうした症状が見られていると、体がそれに慣れてしまって自分で特別視せず、症状を自覚しなくなるというケースもあります。
不安がある場合は医療機関でしっかりと検査してもらいましょう。
貧血改善の市販薬の成分と効き目は?
貧血を改善するための方法に市販薬があります。ドラッグストアなどで貧血の薬を探していますと言うと、いくつかの薬を紹介してくれるでしょう。
●貧血改善の市販薬の成分は?
貧血改善のために販売されてる市販薬の多くは鉄分を含んでいます。鉄欠乏性貧血の改善薬ですので、まずは鉄分を体に入れるのが第一と考えられるからです。
鉄分とは言っても種類は色々で、吸収の良い鉄分を入れている場合もあれば、鉄分自体は吸収がよくなくても吸収をよくするビタミンも配合している場合もあります。
●効き目はどれくらい?
貧血改善の市販薬よりも、やはり病院でもらう薬の方が強いと感じる方が多いようです。病院で処方される薬の方が、市販薬よりも鉄分の含有量が多いからという背景があります。
ただ、軽度の貧血で病院に行くほどではないと感じている場合には、市販薬でも十分満足できる改善効果が得られることが多いです。また、どの市販薬にも自分の体に合う合わないがありますので、そこは理解したうえで市販薬を試してみてください。
●市販薬を飲むときの注意点
貧血改善を目的として市販薬を飲むときには、いくつかの注意点があります。
まずは箱裏などに書かれている用量を守ることです。次に、市販薬を服用する前にはカフェインを含むものを摂取しないこと、体調が悪いときには服用時間を変えるか服用中止にすることです。
貧血改善のための市販薬には、鉄分や鉄分の吸収をよくするビタミン・ミネラルなどが含まれています。市販薬を飲むときには、服用前にカフェインを摂取しないことに注意してください。
貧血になりやすい女性は赤身肉を!赤身肉のステーキがさらにおいしくなる焼き方と絶品ソースレシピ
女性は月経などで失う血液の量が多いため、医学的に「貧血」ではなくても、「貧血気味」という人が非常に多くいます。特に妊娠中は赤ちゃんの分の血液が必要になり、より貧血になりやすくなります。こうした女性の貧血に赤身の牛肉が良いというのを知っていたでしょうか。
赤身肉を美味しく食べて貧血対策!
赤身肉に含まれる鉄分である、ヘム鉄というのは、体に入ったときの吸収効率がよく、効率的に貧血対策ができる食材です。
お肉というと、ダイエットによくない印象があるかもしれません。
しかし赤身肉は脂肪分が少ないですし、ダイエット中に減りがちなたんぱく質を摂取することができ、ダイエットに欠かせない筋肉量の維持もすることができます。
赤身肉のステーキ、キノコソース添え
ここでは赤身肉の鉄分を効率よく摂取する料理を、一つご紹介します。
赤身肉のステーキをつくる
ステーキを焼くということ自体は単純なことのように思えるかもしれませんが、意外とおいしく作るのにはコツがいります。何も考えないで焼いてしまうと、焼き過ぎて固くなりやすいですから、ただ焼くところで、ちょっと意識をしてみてください。
1.冷蔵庫から出し、室温に戻しておく。
調理の30分程度前に冷蔵庫から出しておくと、中まで火が通りやすいです。そうしないと、中はレアなのに表面だけが焦げてしまうということになります。
2.強火で焼き、程よく色がついたら、弱火にして1分程焼きます。
3.裏返してまた強火で焼き、色を見て、弱火にして2分程やきます。
4.焼いたらすぐに切らず、アルミホイルでくるんで数分放置します。
これによって余熱で火を通し、中に肉汁を閉じ込め、肉をやわらかく保てます。
キノコソースをつくる
1.しめじ、マッシュルームなど好きなきのこを大きさを揃えて切っておきます。
2.オリーブオイル小さじ1でキノコをしんなりするために炒めます。
3.2に酒大さじ1、マスタード小さじ1を加え、塩こしょうで調味します。
ステーキにソースをかけて完成です。
キノコには鉄分の吸収を促進してくれる成分が含まれています。レモンを絞って、ビタミンCを一緒に摂取しても、鉄分の吸収効率がよくなります。工夫して効率よく貧血対策をしていきましょう。
(Photo by:足成 )
著者: カラダノート編集部