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『ピロリ菌』除菌の成功率100%に?オーダーメードの遺伝子検査とは

近年、『ピロリ菌』は胃癌の原因のひとつと言われており、厚生労働省の調査では、罹患者の胃がん発生リスクが通常の5倍、また既に発生していてもピロリ菌を除去すれば、再発の可能性が3分の1に低下すると言われています。しかし、現在問題となっているのが『耐性菌』の問題であり、過去に根治率80~90%で除菌に成功していたのに対し、今では70%程度に低下しています。

 

そこで、この対処法として用いられている検査法が『遺伝子検査法』です。個人に合わせたオーダーメード治療が出来るとされていますが、その実際はどうでしょうか?以下では、その詳細について持て行きたいと思います。

 

『遺伝子検査』の詳細について

 

『遺伝子検査』による新たなピロリ菌除菌法とは、薬剤への耐性と肝臓の酵素代謝速度の違いに応じ、薬の服用量と服用回数を変えるという方法です。胃粘膜組織や胃液の一部を採取して、その中に存在するピロリ菌からDNAを取り出し、塩基配列の違いを調べて、【クラリスロマイシンへの耐性のチェックと、患者の血液から【代謝酵素に関する遺伝子を検査】し、その結果に沿った薬の服薬法を採用するというものです。

 

1)採取した胃液を専用の機械で攪拌・熱処理し、その中に脱落した細胞やピロリ菌の菌体を壊す。

2)細胞の核に格納されたDNAを取り出して、その遺伝子多型(塩基配列の違い)を調べる。また、代謝酵素に関しては、代謝が速い酵素(約35%)・遅い酵素(約15%)・中間の速さの酵素(約50%)3つに分類される。

3)その結果をもとに、その人に最も効果的な薬の服用法を選択する(胃酸分泌抑制薬のプロトンポンプ阻害薬、抗菌薬のクラリスロマイシン)。

 

<従来の標準療法と、遺伝子検査後の治療法比較について>

 

◆標準の療法

クラリスロマイシン、アモキシシリン、プロトンポンプ阻害薬を2回/日×1週間投与

 

◆オーダーメード療法

 

1)肝臓の代謝能力が高い場合阻害薬が速く体外に排出され、薬の作用が続かない。胃酸分泌が抑制されず、抗生物質が酸に溶けて効果があがらない

 

【効果的な服用法】⇒プロトンポンプ阻害薬を3~4回/日に増やす。

 

2)クラリスロマイシン耐性がある場合

 

【効果的な服用法】⇒プロトンポンプ阻害薬とアモキシシリンを2週間に延長、アモキシシリンを4回/日に増やす。

 

最後に

 

この方法によって、70%ほどだった除菌率は96%程度にまで上昇していると言います。除菌治療に遺伝子検査を導入している病院はまだ少ないですが、医師によれば、除菌に失敗した人は漫然と除菌治療をくり返すのではなく、遺伝子検査で自身の体質やピロリ菌のタイプを知り、薬の特性を活かした治療を受けると、1度で除菌が成功する確率が高いとのことです。罹患率の高い60歳以上の方は、是非活用したい方法といえます。

 

(Photo by:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-29掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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