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早期子宮体がんの先進医療!低侵襲の『腹腔鏡下子宮体癌根治手術』とは

これまで、子宮体がんの手術法と言えば、下腹部の大きな切開を伴う『開腹手術』が主であり、体への負担が大きく、治癒期間が3週間~1ヶ月程度かかることが問題でした。

 

しかし近年、腹腔鏡を使った方法(『腹腔鏡下子宮体癌根治手術』)で、小さな切開を4箇所入れるだけで済むという、侵襲の少ない最先端の治療法に注目が集められています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

腹腔鏡下子宮体癌根治手術とは?

腹腔鏡下子宮体癌根治手術は、従来の開腹手術を腹腔鏡下手術に置き換え、下腹部に4~5箇所程度の小さな切開を入れる(カメラ用:へそ周囲に1カ所(1cm)、鉗子用:下腹部に3カ所(各0.5cm))という手術法です。

 

術後の疼痛は非常に少なく術後回復は早くなり、結果的に早期退院が可能になると言われています(通常、術後4~5日程度)。

 

<適用となる病期は?>

腹腔鏡下手術の対象は、病期がⅠb期(子宮の筋層2分の1以下にがんがとどまる)までの初期の子宮体がんで、腹腔鏡下手術で根治性が十分に確保できると判断された患者の場合とされています。

 

(※0期では子宮を残せる可能性がありますが、温存する場合は腹腔鏡下手術の対象とはなりません。)

 

<手術法の比較>

◆開腹手術

【切開幅】みぞおちから恥骨まで(下腹部正中~剣状突起下)約20cm

 

◆腹腔鏡手術

【切開幅】へそ周辺から下腹部に4~5箇所程度(約0.5~1cm程度の小さな孔(トロッカー孔))

 

⇒メリットは?

術中の出血が少ない(輸血のリスクを回避)、腸閉塞など術後合併症の減少、術後疼痛の軽減、入院期間の短縮、手術創が小さい。

 

⇒デメリットは?

安全上の理由で、術中に開腹手術に変更する可能性がある。(例:止血操作が開腹手術に比べ難しいため(腹腔鏡下手術で血管損傷が起きた場合等)、出血量が多くなれば開腹手術に移行して止血する場合がある。)また、0期の場合に子宮温存手術が出来ない。

 

<腹腔鏡手術の手順>

1)各穴を切開したあと、腹腔内に手術を行う空間を確保するため、炭酸ガスを注入(お腹を膨らませる)。

2)小さな穴から腹腔鏡(カメラ)を入れて、モニターに映る腹腔内を見ながら、専用の手術器具を用いて子宮を切除する。

3)膣より子宮を取り出す(子宮を体内で小さく破砕できないため。取り出せない場合は腹部に小切開を入れて取り出すケースもある)。

 

<摘出部位は?>

摘出部位は、がんの進行の程度を示す病期(ステージ)によって範囲が異なります。

 

例)

◆病期0期のケース

子宮全摘、両側附属器(卵巣・卵管)摘出。

 

◆病期Ⅰ期のケース

子宮全摘、両側附属器(卵巣・卵管)摘出、骨盤リンパ節郭清術。

 

<費用は?>

自己負担費用39万円程度。

 

治療成績について

◆初期子宮体癌に対する47例の腹腔鏡下根治手術(ある病院での症例:2014年3月現在)

 

【術後入院日数と術後鎮痛剤使用回数の比較(2013年)】

1)術後入院日数

腹腔鏡下手術で4.0±0.0日、開腹手術で8.0±3.5日となった。

 

2)術後鎮痛剤使用回数

腹腔鏡下手術で3.8±2.9回(0~8回)、開腹手術で12±11回(5~25回)となった。

 

⇒腹腔鏡下手術で有意に少ない結果が得られた。腹腔鏡下手術では、退院後すぐに職場復帰可能となった方も複数名確認できたという報告がある。

 

現在では、早期子宮体がんの腹腔鏡下手術は標準治療となっていませんが、諸外国では既に一般的な治療法として広がっています。

 

専門家によれば、子宮筋腫などの良性腫瘍の摘出に腹腔鏡が適用されるようになってきており、おそらく約10年後には保険適用となっているのではないかと考えられています。

(photoby://pixabay.com/

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-28掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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