育児
子どもが骨端線損傷になると骨の成長が害されてしまう!?重要なのは「閉鎖」と「変形」
成長しきる前の骨の損傷というのは、しばしばその後の骨の成長に支障が出ることがあります。
特に足の骨の損傷が、その後の骨の成長に影響を与えた場合、身体活動に影響が出たり、身長に影響が出ることもあります。
骨端線損傷とは
成長期の骨の障害で、その後の成長に影響があるケガのひとつが、骨端線損傷です。
骨端線というのは、骨の端の方のことで、かたい骨と軟骨の間の境界線を骨端線といいます。この部分が成長することによって、骨が大きくなります。
骨端線は成長する部分であると同時に、やわらかいので大きな力がかかると、骨折などの損傷をしやすい部分でもあるのです。
この骨端線やその周辺で起こった骨折などを総称して、骨端線損傷といいます。この骨端線損傷は場合によっては、その後の成長に影響します。
足首の骨端線損傷
膝から足首にかけては、前面にある、すね部分の骨(脛骨)と、脛骨の外側を通っている腓骨の2本があります。これらの骨端線が損傷することによって、足首の骨端線損傷が起こります。
この骨端線損傷が、成長に影響を与える場合で、重要なのは以下のふたつのことです。
骨端線の早期閉鎖
骨端線の早期閉鎖が起こるか起こらないかというのは、成長障害に大きな影響があります。
これは、脛骨や腓骨のどちらか一方、あるいは両方の骨端線において、成長するはずのものが早く止まってしまうことです。もし脛骨の骨端線だけが早期閉鎖をしてしまうと、腓骨だけが成長していってしまうということになります。
その場合、外側の骨だけが長くなってしまうことになり、それに伴って足関節や膝関節が影響を受けてしまいます。
もし脛骨と腓骨の両方が早期閉鎖を起こした場合、骨の長さがアンバランスになることはありません。そのためこの場合は関節の変形が起こることはないです。
しかし関節の変形が防げても、早期閉鎖をおこした側の脚だけが成長しないということになりますので、今度は左右の足の長さがおかしくなってしまいます。
変形治癒
骨端線の損傷の仕方によっては、折れた骨がずれて位置してしまうということがあります。あるいは骨折した場所が関節の軟骨にまで及ぶこともあります。
いずれにしても、損傷を受けたままの状態で骨が治ってしまうと、骨がずれた状態のままになったり、関節の動きに影響がある状態で治ってしまったりします。これが変形癒着で、これは関節の可動域などに影響してきます。
特に足関節付近における、骨端線損傷の影響がある場合、こうした支障が生じます。
早期閉鎖や変形治癒などは、他の骨における骨端線損傷でも起こりますので、その場合にも同じような影響が見られるということです。
(Photo by:pixabay )
著者: カラダノート編集部