メンタル
アダルトチルドレンには5つのタイプがある!アダルトチルドレンのタイプ別対処法
自分のパートナーの育った家庭が複雑、もしくは親御さんとうまくいっていないみたいと感じるときは、パートナーがアダルトチルドレンである可能性もあります。
極端な思考をしがちなアダルトチルドレンをパートナーに持つ方が、相手のために出来ることを見てみましょう。
●話し合いの出来る環境を作る
アダルトチルドレンを作り出す家庭である『機能不全家庭』は、話し合いをすることをよしとしません。問題には蓋をするのが正解、という価値観が根付いています。
ですが、そのままではアダルトチルドレンのパートナーが、ひとりで不満や不安を感じて、衝動的な行動に出るかもしれません。
そこで大事なことの1つ目は、話し合いの出来る環境を作ることです。
何かあったら話し合える、あなたの意見はあなたの意見としてしっかり扱う、落ち着いて話す中で結論を決めることを意識してください。
●人格すべてを否定しない
人間同士が一緒に暮らせば、時にはいくらアダルトチルドレンと言えど、パートナーのことが理解できなくてイライラすることはあります。
そんなときは、人格全てを否定しないように注意してください。
アダルトチルドレンは、自分の存在を全身で否定します。例え、パートナーが何かを言わなくても、否定する回路が出来ています。
そのため、パートナーとしては、いさかいが起きるときには、ピンポイントでの否定を心がけてください。
『こんな考え方が問題だと思う』『あなたのこういうところがダメだと思う』といったようにです。
くれぐれも『君はダメだ』『だからダメなんだ』など、すべてを否定しないように気をつけてください。
●一貫性を持って接する
最後に、もっとも大事なことが一貫性を持つことです。
アダルトチルドレンの多くは、他人の感情の変化に対して、ネガティブな方向に敏感です。
その都度対応が変わるようでは、相手にさらにネガティブな感情を持たせてしまう可能性があります。
このことではダメと言おう、このことは見逃そうといったように、自分なりに対応基準を決めることで、パートナーに安心感を与えながら一緒に暮らせます。
アダルトチルドレンをパートナーに持つことは、依存などの危険性がある関係性でもあります。
ですが、その人なりの良さや素晴らしさから、一緒にこれからも過ごしていきたいと思う時は、上記3つの注意点を気にかけながら過ごしてみてください。
もちろん、あなたが無理をし過ぎないように適度にストレス解消することも大事です。
アダルトチルドレンの5つのタイプを知ろう(1)-マスコット、ケア・テイカー、ヒーロー-
家庭の役割を果たしていない家庭で育ったことでできたトラウマが、大人になっても残っているのがアダルトチルドレンです。そんなアダルトチルドレンは5つのタイプに分かれています。
ここでは、マスコット、ケアテイカー、ヒーローという3つのタイプを見ていきます。
●おどけた明るいキャラクター-マスコット-
アダルトチルドレンの分類の1つ、「マスコット」は、ピエロ、クラウンと呼ばれることもあります。おどけて見せることで、家庭内の問題によって起きた自分の不安を隠してきたタイプです。
軽くて明るい、おどけていて面白い感じの子と言われることが多いですが、内面では常に恐れを感じています。ユーモアのセンスがあるため、表面的な人間関係でのつまづきはあまり見られません。
ただし、人間関係が親密になればなるほど、おどけていることへの不安や恐怖から、相手に対してヒステリックな態度をとりがちです。
●我慢強い献身-ケアテイカー-
ケアテイカーは面倒を見る人、つまり家庭内で起きている問題に対して、親や兄弟をサポートしてきた子のことです。
このタイプは我慢強いのが特徴で、言いたいことがあってもなかなか主張できないデメリットも持っています。自分の意見の主張が極端に苦手、やや依存体質になりやすい問題を持っています。
●努力しなければ意味がない-ヒーロー-
ヒーローは、名前の通り英雄的な存在のことですが、アダルトチルドレンにおいてはよい意味ではありません。家庭の役割を果たさない家庭の中の唯一の希望がヒーローで、世間的に認められることをしなければという責任感に、常にさいなまれています。
生真面目で責任感が強い一方で、プライドが高く、人間関係を上下で考えるクセがあるのが問題です。人の感情や動きを操作しようとする方もいます。
アダルトチルドレンは、家庭内の役割によって性格傾向や行動傾向に違いがみられます。ですが、基本的な部分では『家庭の役割に沿った結果、大人になり切れなかった大人』という共通点を持っています。
アダルトチルドレンの5つのタイプを知ろう(2)-スケープゴート、ロストワン-
機能不全家庭とは、家庭の役割のない家庭のことで、そこで育った子供はアダルトチルドレンになりやすいです。
アダルトチルドレンとは、大人になっても子どもの頃の内的トラウマから、さまざまな問題を起こしたり本人が苦しんでいる状況です。
アダルトチルドレンの5つのタイプのうち、ここではスケープゴートとロストワンについて、見ていきます。
●家庭の問題に目を向けさせない-スケープゴート-
スケープゴートとは、身代わりという意味で、このタイプはほかのアダルトチルドレンのタイプに比べて、行動的です。
家庭内にある問題を表面化させないために、自分が問題行動を起こすのです。
刃傷沙汰、未成年飲酒やたばこ、暴走族への参加など、あらゆる問題を起こすことで、両親が一時家庭の問題を後回しにすることが出来ます。
無意識のうちに、両親に家庭の問題から目をそらしてもらう役割を担っているのです。
スケープゴートタイプは、怒りの抑制が難しく、冷静に話し合うことがなかなかできません。
●『いない』ことが幸せ-ロスト・ワン-
ロスト・ワンは、別名ロスト・チャイルド(いなくなった子)とも呼ばれており、家庭内で『いないふり』を続けてきた子です。
家族の問題をケアしたり、スケープゴートのように問題から目をそらすような行動をとるわけではありません。
出来るだけ目立たず、静かに過ごしてきたタイプで、孤独感を感じることが多いです。
自分の存在に理由を見いだせず、うつ傾向になる方も、多くいます。
アダルトチルドレンのタイプは、スケープゴート、ロスト・ワンの他にヒーロー、ケアテイカー、マスコットに分かれています。
どのタイプだったとしても、子どもらしい生活を送れなかったことによる傷が、性格や行動傾向に関わっています。
もしかしてあなたも?アダルトチルドレンのセルフチェックをしてみよう
家庭としての機能を持っていない家庭に育つと、子どもはトラウマを抱えるようになります。
そのまま大人になったのがアダルトチルドレンです。
自分にはそんなトラウマはない、と思っている方も、一度アダルトチルドレンのセルフチェックを受けてみましょう。
アダルトチルドレンの改善によって、もっと生きやすくなる可能性もあります。
●アダルトチルドレンチェック
以下の項目に当てはまる場合はチェックを入れてください。
□自分はダメだと思う
□ものごとを最後までやり遂げたことがない、難しい
□自分への評価は厳しい
□自分に生きている価値はない
□親密な人間関係を築けない
□1か0か、白か黒かにこだわる方だ
□出来事に対しての反応が反射的、無反応のどちらか
□意味のない嘘をよくついてしまう
□相手に忠実でいなければと思う
□正常/異常の区別がつかない
□他人から褒められても喜べない
□他人に助けを求められない
□ほかの人と違って、自分には居場所がない
□自分の力でどうしようもない出来事に、パニックを起こす
□常に疲れている
□摂食障害を持っている
□アルコール依存症、薬物依存症(向精神薬含む)である
□自暴自棄になって暴れたことがある
□他人から認められないと、自分には価値がないと思う
□場の空気が悪いとき、おどけて見せる
□できるだけ目立たずにいるのが自分にはよいと思う
□生真面目とよく言われる
□せかせか行動しないと気がすまない
□自分には悪いことが起きると思う
□他人は自分を嫌っていると思う
□完璧主義者である
□表情が乏しいと言われたことがある
□現状維持が一番だと思う
□気分がどうしようもなく落ち込むことがある
□自分の存在が確かでない(自分が自分でないと思う時がある)
□自分の感情に自信がない
□突然怒りが爆発する
□偉い人(権威のある人)の前で、過度に委縮する
□記憶があまりない、もしくは特定の嫌な記憶がこびりついている
□友人がほとんどいない
□自分がどんな人間かわからない
□引きこもりである
□依存する・されることが好きだ
以上の項目のうち、10項目以上当てはまっている場合は、アダルトチルドレン傾向がみられます。
アダルトチルドレンのトラウマは、生きやすさを手に入れるためには、徐々に治していかなければいけません。
そうすることで疲れやすさや自己の未確立が解消されます。
(Photo by:pixabay )
著者: カラダノート編集部