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白血病の原因は?新たな治療薬ポテリジオとは?蚊アレルギーの症状に注意を!骨髄線維症では医療費助成制度が利用できる

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血液の専門医を受診し納得して治療を受けること

完全に成熟しない段階の白血球が異常に増加する一方で、正常な血液細胞が減少する血液の癌です。

2008年にはおよそ7700人が白血病で亡くなっていますが、これは全癌中二位になります。

 

かつては「不治の病」の代名詞のような病気でしたが、抗がん剤の開発や骨髄移植をはじめとする造血幹細胞移植など、新たな治療法の登場で、癌の中でも治る確率の高いものになっています。

 

白血病には多くの種類があり、それぞれ治療法や予後が異なります。

大切なことは、必ず血液の専門医を受診して十分に説明を受け、最終的には患者さん自身の判断で医療機関や治療法を選択することです。

多くの場合、治療は長期にわたること、ある程度の副作用や合併症は避けられないことも知っておきましょう。

 

骨髄性とリンパ性、急性と慢性に分けられる

骨髄性白血病とリンパ性白血病に大別され、それぞれに急性と慢性があります。

成人では、骨髄性とリンパ性の割合は8:2、急性と慢性の割合も8:2となっています。

 

一般には成人の急性リンパ性白血病は治療が難しく、予後も急性骨髄性白血病に比べて悪いことが知られています。

慢性骨髄性白血病では、慢性期は薬剤を使えばコントロールできますが、通常数年以内に急性転化を起こし、あらゆる治療が無効をなります。

急性転化とは、急性白血病と同じように未熟な白血病細胞が増加することです。

したがって、慢性期のうちに治癒を目指す治療を受けるべきです。

 

■原因

白血病は、造血幹細胞などの細胞ががん化し、未成熟な白血球(白血病細胞)が骨髄や血液中で増殖する病気です。

造血幹細胞は、白血球や赤血球などの血球のもとになります。

この細胞は、骨髄系細胞とリンパ系細胞に分かれることから、白血病も骨髄性とリンパ性に分類されます。

 

細胞をがん化させる明らかな原因は、放射線被ばくです。

そのほか危険因子として、有毒な有機化合物、薬剤などがあげられます。

 

また、慢性骨髄性白血病は、染色体異常が原因で発病すると考えられています。

9番と22番の染色体がそれぞれ一部、互いに置き換わって異常な染色体がつくられます。

その結果、ふつうならつくられない異常なたんぱく質がつくられるようになり、それががん化を促します。

 

慢性の急性転化と合併症に注意

慢性骨髄性白血病は、2~10年すると急性転化を起こします。

急性転化を起こすと、化学療法に反応しなくなり、約90%の人は3~6ヶ月で死亡します。

これに対して慢性リンパ性白血病は、急性転化することはあまりありません。

 

白血病の怖さは、合併症を引き起こしやすいことです。

とくに、肺炎や敗血症などの感染症は、白血病の死因の一位にあげられます。

また、白血病の再発や薬の副作用による出血も、白血病の死因の多くを占めています。

 

白血病細胞が中枢神経に浸潤すると、頭痛や嘔吐などの頭がい骨内圧亢進症状や視力障害、神経麻痺などが起こります。

 

 

難病『成人T細胞白血病(ATL)』の奏効率50%?新たな治療薬ポテリジオとは

成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)とはリンパ系の悪性がんであり、主に母乳や性交渉を介して起こるウイルス感染に由来するがんで、現在の推計では人口の約1%の約108万人もの人が感染者(キャリア)であるといわれています(但し発症者は年間6人程度と少数)。HTLV- 1というウィルスは主にTリンパ球に感染し、細胞の染色体にウイルス遺伝子が組み込まれるため、一度治療しても再燃を繰り返し終生感染が持続します。これまでATLの治療では、一般に多剤併用による化学療法が行われてきましたが、いまだに決定的な治療法が確立していないのが現状です。しかし、2012年に発売された『ポテリジオ(一般名:モガムリズマブ)』は、国内で行われた臨床試験で奏効率50%という成績が出ており、その効果が非常に期待されています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

ポテリジオとは?

ALTの患者さんの90%にはCCR4というタンパク質が表面にある『CCR4陽性ATL細胞』と呼ばれるリンパ球細胞を持つことが分かっていますが、このCCR4をターゲットにした抗体医薬品(分子標的薬)がポテリジオです。CCR4分子が陽性の人の方が陰性に比べ、統計的有意差を持って予後が悪いことが明らかになっています。また、ポテリジオは従来にはない画期的な薬と言われていますが、その理由は以下の2点です。

 

1)抗体依存性細胞障害(ADCC)を高めるために世界で始めてポテリジェント技術(抗体(IgG)のY字型の首部分にあたる位置にある糖鎖の一分子『フコース』を減少させ抗体依存性細胞傷害作用を増強する)と呼ばれる抗体作成技術が用いられている。

 

⇒フコースを切る事で通常の抗体価の1,000倍程度のADCCでの細胞殺効果が強くなると言われています。

 

2)CCR4タンパクは、制御性T細胞(免疫細胞の働きを抑制し、がん細胞への攻撃のブレーキをかけている)の表面にも出ており、これも標的となることでがん細胞への攻撃性を増強することが出来ます。

 

臨床試験について

ジャーナル・オブ・クリニカルオンコロジー誌によると、国内で行われた再発ATL患者へのポテリジオ臨床試験の成績は、奏効率約50%と高い治癒効果であることが掲載されています。

 

■再発・再燃ATLを対象とした臨床試験では、50%が完全又は部分寛解した(ジャーナル・オブ・クリニカルオンコロジー誌)

【対象】慢性型のCCR4陽性の再発・再燃ATL日本人患者26例(急性型14例、リンパ腫型6例、予後不良因子を有する慢性型6例)

【試験内容】ポテリジオ1mg/kgを1週間間隔で8回、点滴静注を行った。

【結果】26例中、8例が完全寛解、5例が部分寛解となった(=26例中13例、50%の奏効率)。

 

最後に

上記のように、ポテリジオは難病であるATLを奏効させる可能性があることが明らかになりましたが、一方で副作用の問題があり承認時までの国内臨床試験では、全例に何らかの副作用が認められていることから注意が必要です。(高頻度で認められた副作用は、リンパ球減少(95.3%)、過敏性反応(アナフィラキシー)(86.0%)、発熱(79.1%)、白血球減少(67.4%)など)。

 

 

蚊アレルギーの症状に注意を!『EBウイルス感染症』による悪性リンパ腫の可能性

日常的に感染する、ありふれたウイルスであるのにまれに重病を引き起こす可能性があるものに『EBウイルス(ヘルペスウイルスの仲間)』があります。このウイルスが原因して発症する感染症が『慢性活動性EBウイルス感染症』で、血液中のリンパ球が増殖し、放置しておけば臓器不全や悪性リンパ腫で死亡の可能性があるというものです。早期の『骨髄移植』によって完治の可能性があることから、兆候が見られればすぐに検査を行うことが求められています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

EBウイルス感染症の詳細について

 <発症の原因とは?>

『EBウイルス』自体の感染は、唾液などを通じて5歳までにほぼ半数の人が感染すると言われ(成人では約90%が罹患経験がある)、無症状か風邪のような症状を起こしたのち自然治癒します。しかし思春期や成人以降に(唾液や飛沫によって)初感染すると、その35~50%が『伝染性単核症(急性感染症)』となり重篤な症状を引き起こす可能性があります。

 

<感染部位は?>

リンパ球のうちB細胞にウイルス感染します。それに伴い、『血球貪食症候群』という疾患を引き起こす可能性があります(骨髄内で貪食細胞によって血球が食べられ、【著しい貧血、血小板減少、白血球減少症状】や、場合によっては死亡を引き起こす)。また、まれにT細胞やNK細胞にも感染する可能性もあると言われています。

 

<症状とは?>

何ヶ月も継続して【発熱や腫れ(リンパ節・肝臓・脾臓)、発疹、蚊アレルギー肺炎、慢性(活動性)肝炎、慢性・反復性下痢】などが見られた場合は感染を疑うことが必要です。特に『蚊アレルギー(ひどく腫れる)』症状は、3分の1の症例で見られるという報告があるため、兆候が見られれば一度検査を受けることが重要になります。

 

また合併症として、【心筋炎、心内・外膜炎、冠動脈瘤、肝硬変・肝不全、腎炎、脳炎】や【悪性リンパ腫、横紋筋腫瘍】など重篤なものがあげられ、死に至る可能性もあると言われています。

 

<治療法は?>

治療法としては、化学療法による根治は見込めず、一時的なもので(免疫療法、悪性リンパ腫に準じた抗がん剤の多剤併用療法、抗ウイルス療法など)、外科手術によって『造血幹細胞移植(骨髄移植や末梢血幹細胞移植)』を行うことが唯一の根治療法と言われています。移植の成功率は50~70%と高率とは言えないところが問題ではありますが、CAEBV患者の会のホームページによると、【移植前の化学療法を弱めた骨髄非破壊的移植を行った患者さんの 3 年後の生存率は 90%以上】と報告されています。

 

可能な限り早期の治療で移植成功率が上昇すると言われているため、早期の診断が必要になります。

 

最後に

リンパ節のはれや発熱症状は、関節リウマチや川崎病などにも共通する症状であるため、これらとの区別が必要です。いずれにしても早期の診断・治療が必要であり、疑わしいと思った際にはすぐに受診しましょう!

 

 

骨髄線維症では医療費助成制度が利用できます

骨髄増殖性疾患のうち、骨髄線維症では医療費助成制度を利用できる場合があります。

医療費助成制度は自治体により、制度を利用できる疾患が違うため、制度を利用できない自治体もあります。

 

この場合は医療費助成制度とは、特定疾患医療費助成制度に分類され、難病と指定された疾患に対して、所得ごとに医療費の上限を定め、それを超える分については補助金を給付する制度です。

所得は、主に家計を支えている人の所得をもとに計算されます。

 

現在(平成25年)骨髄線維症が難病指定されている自治体は以下があります。

 

・東京都

・埼玉県

・富山県

 

東京都の例

東京都の場合、給付が受けられる条件は以下です。

 

・東京都に住所を有する

・国民健康保険や組合健康保険など、公的医療保険に加入している

・医療費助成対象疾病にかかっていて、各疾病の認定基準を満たしている

 

以上の条件を満たしていても、生活保護やその他の医療給付を受けている場合は除外されます。

 

自己負担の上限金額は主に家計をになっている人の所得により計算されますが、一番高額な自己負担額でも主に所得を得ている日と以外の家族が入院した場合で23、100円となります。

 

申請から受給証を交付するまで約2ヶ月です。

 

認定された場合は、申請書を自治体が受理した日から医療費が助成されます。

医療費助成の医療券は有効期間が決まっているので注意が必要です。有効期間が切れる2ヶ月前までに更新手続きが必要になります。

 

 

医療費助成について、知識があるかないかで、負担も違ってきます。制度についての知識も幅広く取得して、なるべく制度を有効に活用できるようにこころがけていきましょう。

 

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-28掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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