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ガン・悪性腫瘍

免疫力を上げ、がんの治癒促進・再発防止へ!『活性化自己リンパ球移入療法』とは?

がん治療の主なものと言えば、『外科療法』『放射線療法』『化学療法』の3つが挙げられますが、その他にもあまり知られていない治療法として『免疫療法』があります。免疫療法は、体の免疫力という基礎能力を底上げすることにより、がんを治癒しやすくし、再発を予防すると言われており、現在では上記の3大治療法を補完する治療法として期待されています。

 

免疫療法のなかでも先進医療の『活性化自己リンパ球移入療法』は、がん細胞の特徴を血液から抽出したリンパ球(キラーT細胞)に教え込ませ、活性・増殖化させて体内に戻すという治療法です。体への副作用は小さく、入院も要せず、患者さんのQOLを保ちながら治療が出来ることで非常に期待がもたれています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

『活性化自己リンパ球移入療法』の詳細について

 

日本では1980年代よりがんの治療法として、『活性化自己リンパ球移入療法』を含むリンパ球を用いた免疫療法が行われてきており、従来から一定の効果が認められています。しかし、問題点として未だ保険診療として承認されていない(自由診療)ということと、治療法も数種類あることから、医療機関によって手法が異なっていると言う現状があります。

 

<治療の詳細>

1)末梢血から自己リンパ球を採取し、自己の腫瘍と混合させ培養する。

2)体外でインターロイキン-2などの存在下で、キラー細胞に腫瘍への特異性を持たせるよう誘導・増殖させる。

3)リンパ球の培養は、細胞処理室(CPC)と呼ばれる特別な無菌施設で、専門の技師によって行われる。

4)投与前に細菌検査によって無菌性を確認した後、再び体内へ戻される。

 

<治療適応基準>

治療適応基準として以下の条件があります。

 

◆年齢が75歳以下である。

◆治療に必要な腫瘍細胞(胸・腹水を含む)が採取できる。

◆腫瘍細胞にHLA抗原の発現がある。

◆B型肝炎、C型肝炎、エイズウイルスなどに感染していない。

◆コース治療(4回投与)が可能である。

◆治療に耐えられる(日常生活が一人でできる)。

 

臨床試験について

 

<治療の効果とは?>

 

◆愛知医科大学病院における臨床試験(2001年~)

【対象】癌などを対象とした67例

【結果】約30%に治療効果が見られ、70%に効果が認められなかった。副作用としては、稀に軽い発熱がみられる、稀に出血を起こすなど。

 

◆これまでの治療成績 (2007年8月~2011年5月)

【対象】胃癌、大腸癌、腎細胞癌、膀胱癌、子宮頸癌、卵巣癌、肉腫、悪性黒色腫、頭頚部癌を対象とした35名

 【結果】完治が3名、部分的に効果が確認が1名、腫瘍の増生などの変化が見られなかったのが7名、治療で進行を止められなかったが24名となった。

 

最後に

 

上記でも述べましたが、この療法は副作用などほとんどなく、免疫という基礎能力を高められる点では非常に有用ですが、未だ保険診療ではないため、治療費が高額(1コース:4回投与⇒80万円)となるのが問題ではあります。今後のさらなる進展が望まれています。

 

(photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-28掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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