カラダノートみんなの役立つ予防法や対処法
  1. カラダノートTOP >
  2. 女性のカラダの悩み >
  3. 病気・症状(女性特有) >
  4. 子宮 >
  5. 子宮内膜症 >
  6. 妊娠能力の温存可能に!『子宮腺筋症』の最先端治療法とは?

女性のカラダの悩み

妊娠能力の温存可能に!『子宮腺筋症』の最先端治療法とは?

『子宮腺筋症』とは、子宮壁の内側にある粘膜組織(子宮内膜)が子宮壁の大部分を構成している子宮筋層において異常増殖して出血を起こし、月経困難症や過多月経などの症状をきたす疾患です。線筋症は、エストロゲンの分泌増加に応じて重症化していくため、更年期では月経がなくなると同時に自然治癒されますが、近年多発している30~40歳代では妊娠しても流産の原因になる例が多く、また日常的に非常に激しい痛みを伴うため早期の治癒が望まれていました。しかし、薬物療法では病変部位の小さな例での治癒に限られ、根治に至るためには子宮摘出を行うことが必要で、妊娠を望む女性にとっては長年問題とされてきました。

 

これに対し、近年妊娠能力を保持した状態で症状が改善できる外科療法が先進医療として認可され、話題となっています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

 

『子宮腺筋症』の原因とは?

 

『子宮腺筋症』とは、本来子宮の内側だけに存在するはずの子宮内膜が、子宮の筋層においてびまん性(広範囲に広がる)に異常増殖するという疾患です。(子宮内膜症は、子宮以外の組織(卵巣や胎盤など)に異常増殖する疾患。)発症の原因は不明とされていますが、子宮内膜と筋層の境界が内膜細胞の筋層側への進入を阻止できなくなったときに腺筋症が生じるとも言われています。

その原因として、

 

1)境界面のバリア機能の破綻(子宮手術などの外傷)

2)内膜細胞の浸潤能の亢進(内膜腺細胞の細胞活性の変化)

3)浸潤阻止能の低下(筋細胞や免疫担当細胞の変化)

 

などが推定されています。

 

子宮腺筋症の症状とは?

 

◇非常に強い痛み

子宮筋層に子宮内膜が混在することにより、肥厚化して出血と痛みを生じさせます。痛みの程度は、10段階のレベルにおいて罹患者に調査したところ、大多数が『10』と回答するほど激烈な痛みであるという報告があります。

 

◇過多月経

通常の頻度の月経(月1回)で強い貧血が生じる。

 

◇妊孕性(妊娠する能力)の低下

不妊、流産リスクの上昇。

 

治療法について

 

<従来療法>

腺筋症の標準的な治療法は、1)手術療法2)薬物療法です。2)薬物療法では、月経痛に対する鎮痛剤の服用以外ではホルモン療法が主になります。

 

◆ダナゾール療法(男性ホルモン剤投与;エストロゲンの働きを抑える。)

比較的小さい腺筋症に対しては有効であるが、それ以外は無効な場合が多い。治療期間は4ヶ月、副作用として【体重増加(食欲増進)、にきび、筋肉痛、肝機能障害】が見られる。この治療のメリットは反発現象(強く再発)が少ないこと。

 

◆線筋症核出術(メスによって、正常部位と線筋症部位を切り分ける手術。)

正常筋層も同時に切除し、縫合するため【子宮薄くなる、妊娠時に裂ける可能性がある】などの問題がある。

 

<先進的療法>

また、先進医療として『高周波による線筋症核出術』という治療法が認可されました。

 

◆高周波による線筋症核出術(高周波切除器によって、正常部位と線筋症部位を切り分ける手術。)

病変部位のみを切除するため、【子宮が裂ける、再発の可能性】などの心配がない。

主に腺筋症の種類によって3種類の術式(古典的術式・TypeⅠ術式・TypeⅡ術式)が使い分けられます。

 

腺筋症核出術の実績について

 

ある医院での治療実績は以下のように報告されています。

 

【治療内容】14~51歳(平均37歳)を対象とした1187例に高周波による腺筋症核出術を実施する。

【結果】月経痛のレベルが、術前9.2(10段階中)であったが、術後は1.8に改善された。全例において過多月経の改善、妊娠例146例、再発率は術後2年以上経過で905例中89例(9.8%)となった。重大な合併症は見られなかった。

 

最後に

 

子宮線筋症を罹患した患者さんの治療体験談では、メスによる線筋症核出術では術後も流産・早産、創部裂開、再発の可能性が高く、手術に踏み切れなかったが、高周波治療ではこれらのリスクが大幅に改善されるため、納得して手術を受けることが出来たと述べられていました。同手術を取り扱う医院も増加してきており、今後さらなる成果が期待できる治療法と言えます。

 

(photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

子宮内膜症に関する記事

女性のからだに起こる子宮内膜症~その治療方法まとめ

      子宮内膜症とは、本来は子宮の内面にのみ存在する子宮内膜が子宮の...

子宮外部にも子宮内膜が形成されてしまう病気「子宮内膜症」とは?

子宮内膜症は20代~30代の女性に多くみられ、閉経まで治癒することがないとい...


生理痛がひどくなっている人は要注意!

子宮内膜症をご存知ですか。生理痛がだんだんしんどくなってきた、という方は要注...

想像妊娠(偽妊娠・擬似妊娠)で治療する!?子宮内膜症の偽妊娠療法とは

想像妊娠は偽妊娠、擬似妊娠とも言われています。想像妊娠は、妊娠に対する強い希...

カラダノートひろば

子宮内膜症の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る