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C型肝炎治療はここまで進化している!『遺伝子検査』で効く・効かないを事前に判定

C型肝炎は、慢性化しやすく、炎症が継続することで肝硬変や肝がんなど重篤な症状を引き起こす可能性があるため、早期治療が重要となります。治療の基本としては『インターフェロン』投与が主に選択されますが、この有効性には遺伝子のタイプによるものが大きく、現在では実施前に遺伝子検査を行い、『効く・効かない』を判定した上で最も有効な治療法を行うという方式が取られています。では、それぞれの遺伝子ごとの治癒率や、マイナー型(効きにくい型)であった場合にはどのような治療法があるのでしょうか?以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

インターフェロン治療の詳細について

 

<インターフェロンとは?>

インターフェロンとは、ウイルス感染した時に体内で産生されるタンパク質(サイトカイン)で、ウイルスの遺伝子切断、タンパク産生阻害、ウイルス増殖抑制など抗ウイルス作用を発揮します。その他、【細胞増殖抑制作用、抗腫瘍効果、免疫調節作用、細胞分化誘導作用】などの生物活性作用もあります。一方で、C型肝炎のような慢性化しやすいウイルスに対しては、体内産生量のインターフェロンでは排除まで追いつかず、外部から補う必要があります(インターフェロン療法)。インターフェロン療法の効果とは、以下の3点になります。

 

1)ウィルスを排除する

2)GOT、GPT値が改善する(肝障害の抑制)

3)肝臓の線維化を改善する(肝がんへの進行抑制)

 

<改良型インターフェロンの治癒率は?>

現在、C型肝炎の治療薬は、従来のインターフェロンではなく改良型の『ペグ・インターフェロン』が使用される傾向にあります。しかし、この改良型による治療であっても40%は無効であるとされる1型高ウイルス量の遺伝子型を持つ人があり、その際には、事前に遺伝子検査『IL28B遺伝子』を行うことで、最も有効な治療法を選択することが可能となりました。

 

◆遺伝子検査方法

血液検査によって遺伝子の型とウイルス量を調べるというもの。大きく分類して1型(IFNが効きにくい)と2型(効きやすい)があり、日本人では7割が1型であると言われています。

 

◆『ペグ・インターフェロン』の治癒率

1型高ウイルス量の患者では約60%(従来インターフェロンでは2~5%であった)、2型高ウイルス量の患者では約90%以上(従来型は20%)の治癒成績が報告されています。

 

(※ペグ・インターフェロンとは・・・ペグ化(合成高分子ポリエチレングリコールを結合させる)という加工をしたインターフェロンのことで、ペグ化を受けることで分解酵素が働きにくくなり、持続性が大幅に延長し、吸収速度が緩やかになり、また排出されにくいため半減期が長くなった。)

 

具体的な治療内容について(治療期間と製剤のメリット・デメリット)

 

<従来・改良型のインターフェロンの持続時間と利点>

◆インターフェロン

半減期(IFN-α:約8.5時間)が短いため、少なくとも週3回の投与が必要。IFNの血中濃度が上昇下降を繰り返すため、発熱、悪寒等の副作用が起こりやすい。

 

◆ペグ・インターフェロン

半減期が長く(約90時間)、従来の1/3の週1回の投与で有効。また副作用の軽減が期待できる。

 

<遺伝子の型・ウイルス量に応じた投与期間の比較>

◆遺伝子1型

◇高ウイルス量⇒ペグインターフェロンとリバビリン(抗ウイルス・免疫活性作用)の併用療法:48週間

◇低ウイルス量⇒インターフェロン:24週間、またはペグインターフェロン:24~48週間

 

◆遺伝子2型

◇高ウイルス量⇒ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法:24週間

◇低ウイルス量⇒インターフェロン:8~24週間、またはペグインターフェロン:24~48週間

 

⇒1型高ウイルス量の場合、はじめからペグ・インターフェロンを選択しない場合は、【新規治療薬・少量長期インターフェロン・肝庇護療法】を使用する。

 

最後に

 

最も治療が困難な1型高ウイルス量の患者においては、改良型のインターフェロンを用いても40%はHCVが体に残り、その効果は一過性である場合も少なくないと言います。治療費は3割負担でも100万円程度かかることから、事前にその効果を判定することが重要であり、無効と分かればその他の治療法に切り替えることが出来ます。現在では、治療前の検査は必須であり無駄のない治療を受けることが出来るようになったと言えます。

 

(photoby: //pixabay.com/ja/ )

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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