気になる病気・症状
原因のはっきりしない体調不良、不定愁訴と自律神経失調症の関係とは?
慢性疲労症候群の原因は、『逆流性食道炎』にある?その治療法とは
慢性疲労症候群(CFS)とは、原因不明の強度の疲労が長期間(主に6ヶ月以上)に及んで継続する病気で、重症の場合、寝たきりになり就労が出来ない状態になることも少なくないと言います。
現在、患者数が30万人と増加傾向にあることから、厚生労働省が大学と共同で実態調査を開始していますが、未だ有効な治療法は確立していない状況です。
しかし、いくつかの症例において、CFSと『逆流性食道炎』に関連があるという指摘があり、医師の指導の下、食生活による胃腸機能の改善を行ったところ、寛解となった症例も報告されています。
以下では、その詳細について見て行きたいと思います。
慢性疲労症候群と逆流性食道炎の関連とは?
慢性疲労症候群は、検査値上の異常(血液検査など)が見つからず、また精神疾患にも該当しない場合に初めて疑われる病気です。症状としては、以下のものが挙げられます。
◇長期間の疲労感(6ヶ月以上)
◇微熱 ・咽頭痛 ・頸部あるいはリンパ節の腫張・原因不明の筋力低下
◇羞明 ・思考力の低下・関節障害 ・睡眠障害
そして、現在上記に加え、いくつかの症例で逆流性食道炎(胃食道逆流症)の症状が見られることも指摘されています。
<逆流性食道炎(胃食道逆流症)の症状>
◇咳(空咳・痰のからむ咳)
◇喘息様発作(呼吸が荒いなども含む)
◇喉の違和感(痛み・息苦しさ)
◇胸部・背中の違和感(だるさ・痛み・深呼吸が出来ない)
◇右腕を上げた際の痛み(左腕を上げると痛まない)
◇胸焼け・胃もたれ(上がってくる灼熱感・呑酸)
◇嘔吐・吐き気
◇みぞおちの痛み
◇体全体の重量感・肩こり
◇微熱
◇動悸
◇眠りが浅い・寝汗をかく
◇鼻炎(鼻水・鼻の乾き)
◇耳の痛み
◇口の渇きなど
⇒CFSと逆流性食道炎の関連について、医師によると(康生会武田総合病院グループ・松原英俊医師)、
1)慢性疲労症候群の原因は『睡眠障害』にあり、睡眠障害を引き起こしているのが夜間の消化管の過活動である。
2)食物の消化には膨大なエネルギーが必要であり、また酸・アルカリ性の消化酵素が胃腸・食道を傷害し、それが疲労の原因へと繋がる。
と述べられています。(※また他の医師によると、好酸球性胃腸炎の関与も示唆されている。)
食物制限による治療法とは?
実際に、上記の理論に従って食物制限による治療が行われたところ、3ヶ月で改善が見られたという症例も報告されています。
<症例>
【対象】慢性疲労症候群・逆流性食道炎と診断された女性
【治療法と結果】数種類の食物制限(紅茶・油分など)により、3ヶ月で疲労測定尺度PS8⇒P3~4に改善。(※参考ウェブページ:逆流性食道炎(胃食道逆流症)・慢性疲労症候群(CFS)の治療方法~寝たきり状態から社会復帰へ~)
<具体的な食事制限療法>
◆逆流性食道炎罹患者が控えるべき食物
・チョコレート
・コーヒー(ノンカフェインでも不可)
・あん菓子
・アイスクリーム
・ケーキ
◆一般的に胃腸に悪いとされる食物(頻繁に食べているものがある場合は、一度止めてみることが大切)
1)甘いもの(特に上白糖)
2)冷たいもの(氷菓子など)
3)脂肪分の多いもの(牛、豚の脂身、天ぷら、豚カツ、ベーコン、スナック菓子、ファーストフード)
4)固く消化の悪いもの(おかき・せんべい、お餅、ピーナッツ、噛み切れない魚介類など)
5)発砲飲料
6)刺激物(香辛料・たまねぎ・にら・にんにく・大根・酢・塩づけの魚など)
7)早食いしやすいもの(麺類・丼もの)
8)繊維質が多い野菜(たけのこ、セロリ、ごぼうなど)
9)カフェインを含むもの(コーヒー(カフェイン抜きでも不可)・紅茶・緑茶・ウーロン茶・ココアなど)
10)胃中で体積の大きいもの(するめ・お餅)
11)その他(乳製品・アルコール・海藻類・たばこ・インスタント食品・サプリメント・ドリンク剤・市販の胃腸薬)
◆胃腸に負担を掛けない食物(毎日選んだものの記録をとることが大切)
1)次の成分が少ないもの(脂肪分・砂糖・繊維・カフェイン・刺激物など)、無農薬・無添加物・有機栽培のもの、アレルゲンとならないもの
2)柔らかい食感のもの(しっとりしているもの)
3)温かいもの
4)重量が軽いもの
5)胃腸の中での体積の小さいもの
6)濃度の低いもの
⇒例としては、白身魚・青菜(人によっては根菜類も可)・豆腐・お粥など
前述の、逆流性食道炎の専門医である松原医師の受け持つ患者には、慢性疲労を訴える100例につき15例程度に確定診断が行われ、現在では40例程度の特発性慢性疲労と診断された方がおられるということです。
食事制限を行うことは非常に敷居が高く、心理的抵抗もありますが、手始めとして毎日食べたもののレポートをつけ、不調となった日の食事から一品を選び、一日間その一品のみで経過を見てみるという方法も勧められています。
しかし、医師の指導無しに行うことは栄養面においても問題が生じる場合があるので、まずは専門家に相談することが必要です。
慢性疲労・うつ・アレルギー・不妊の原因…副腎疲労症候群が『DHEA』投与で改善?!
検査を行ったが何も異常値が見つからない、原因不明の慢性疲労やうつ症状・不定愁訴などの症状が見られた場合、一度『DHEA(デヒドロエピアンドロステロン:デハー)』値を検査すべきであると推奨する医師もいます。
DHEAは、『親ホルモン』と呼ばれるように、コルチゾル・アンドロゲン・エストロゲンなどあらゆるホルモンの前駆体となる物質であり、これを経口投与することでホルモン値の底上げができ、欠乏によって生じていた諸機能の低下が改善されるといいます。
以下では、その詳細について見ていきたいと思います。
DHEAは、慢性的なストレスで欠乏状態に陥る?
DHEAは、副腎によってコレステロールから作り出される、テストステロンやプロゲステロン、エストロゲン等の性ホルモンをはじめ、50種類以上のホルモンの前駆体です。
25~30歳の間で分泌はピークに達し、それ以降は徐々に低下し60~70歳ではピーク時の80~90%まで低下します。
また、ストレス時に分泌増加する副腎皮質ホルモン(コルチゾル)に対抗するホルモン(分泌抑制能がある)としても知られており、ストレスが慢性化することによって、副腎がDHEA産生を継続できなくなることで、欠乏状態に陥るといわれています(その他の欠乏原因:加齢、糖分の過剰摂取、喫煙、カフェイン、アルコールの過剰摂取、必須栄養素の欠乏など)。
<副腎疲労症候群とアジソン病の違いは?>
副腎結核や自己免疫疾患などが原因で副腎ホルモンが枯渇し、発症する疾患に『アジソン病』があります。
非アジソン病の副腎機能低下症のことを『副腎疲労症候群』と呼びます。
現状として、医師の中では認識されていないことも多く、診断が出来ず精神疾患として扱われるケースも多いと言います。
副腎疲労は、以下の検査値の徴候が見られます。
◆免疫能低下・NK細胞活性低下・IgA抗体の分泌低下・IL?2レベル低下・Tリンパ球低下など
<副腎ホルモン低下によって生じる症状とは?>
慢性疲労・睡眠の質の低下・異化亢進・インスリン感受性低下・脂質代謝異常による心血管トラブル・アレルギー・自己免疫疾患・ガンなどが発症しやすくなる。
臨床試験について
国立健康・栄養研究所によると、以下の疾患への有効性が報告されています。
<有効性について>
◆慢性疲労(6ヶ月間の投与で、倦怠感の消失・朝の起床時の体調の改善が見られたという報告がある。)
◆統合失調症(経口摂取により、陰性・陽性両症状を改善するという報告がある。(PMID:12578430))
◆全身性エリテマトーデス(SLE)(200mg/日の24週間投与により、再燃回数や活動性総合評価の改善に有効という報告。(PMID:12428233))
◆妊娠率(クロミフェンが無効な不妊女性に、授精前60日間毎日75mg投与により、有意に高い胞状卵胞数と妊娠率の改善が見られた(Barad DH, et al. J Assist Reprod Genet 2007, 24:629-634.))
◆更年期障害(1日25mgの投与でほてり、心理的症状等が改善したという報告がある。(PMID:14667889))
◆骨粗鬆症(1日50~100mgを投与したところ、骨密度が改善したという報告がある。(PMID:11940375))
◆性機能障害(24週間摂取したところ、勃起不全、機能、性欲、満足感が改善した。 (PMID:10096389))
◆アレルギー因子の低下(50mg/日、12ヶ月間摂取させたところ、血清中TNF-α、IL-6の低下が認められたという報告がある。 (PMID:22712469))
◆肥満・糖尿病(内臓脂肪と皮下脂肪の低下、ならびにインスリン感受性の増加を認めたという予備的な報告がある。 (PMID:15536111) )
DHEAの摂取方法について
DHEAは、過剰摂取すると、アンドロゲン・エストロゲンへなどの性ホルモン変換作用があるため、血中濃度が正常範囲内より上昇することで、発癌の可能性が示唆されています。
通常、40歳以下では、欠乏状態になりにくいと考えられているため、摂取は推奨されていない状況ですが、ホルモン検査の結果、DHEA値が低値であれば、医師との相談の上サプリメントで摂取することが勧められています。
<性ホルモンに変換されない、『7-ケトDHEA』の摂取について>
7-ケトDHEA(3-acetyl-7-oxo-DHEA)は、DHEAの誘導体であり、DHEAの代用として安全性が高く、非常に有用と考えられています。
その理由として、性ホルモンに変換されないため、発癌の可能性がないためです。
価格としては、DHEAよりも高価である難点がありますが、安全性の高さから慢性疲労対策としては、こちらが選ばれる場合も多くなってきているということです。
投与期間としては、約4ヶ月~で効果が現れるといいます。
また、副腎皮質ホルモンの産生には、水酸化の過程でビタミンCが必要となるため、ビタミンC投与を同時に行うことも有用であると言われています(但し、鉄サプリメントなどのミネラルを同時摂取の場合は、酸化反応を促進する可能性があるため、慎重になったほうが良いとの見解もあります)。
原因のはっきりしない体調不良 不定愁訴と自律神経失調症
不定愁訴という言葉をご存知でしょうか?
不定愁訴は病名で、自律神経失調症と同じような症状のでる、現代のストレス社会に多い病気なのです。
原因のわからない体の不調や病院で検査をしても異常が見られない場合は、この不定愁訴である可能性があります。
不定愁訴の症状
不定愁訴の症状は自律神経失調症とほぼ同じです。原因のはっきりしない体調不良で、病院で検査をしても異常は見つからず、薬を飲んでもあまり効果が無いことが特徴です。
また日によって症状が軽くなったり重くなったり、不良箇所が様々に変わることも特徴のひとつです。
なんとなく気分が悪い
倦怠感・イライラ感
頭痛・めまい・微熱
吐き気・食欲不振
動悸・息切れ
不眠
肩こり・腰痛
上記のように症状が様々で、日によって症状の具合が変化するのが不定愁訴です。
自律神経失調症と同じ症状であり、原因が環境の変化や季節の変化、疲労の蓄積やストレスの蓄積などであるため、自律神経失調症と診断されることも多いようです。
病院へ行って検査をしても異常が見つからず、薬を飲んでも症状が回復せず、他人から見ればたいしたことないように見えてしまうけれど、本人は辛くて仕方が無いのが不定愁訴という病気です。
原因がストレスであることが多いので、あまり思いつめず、ストレスを溜め込まないように生活することが大切です。
病院を受診しても精神安定剤や睡眠薬を処方されるだけですが、それが効果があることもあります。まずは病院を受診してみるようにしましょう。
なんとなく体調が優れない・・・不定愁訴を疑ったらどこの科へ受診?
不定愁訴は自律神経失調症、更年期障害と並ぶ原因不明の体の不調が症状として現れる病気です。
病院を受診しても原因がわからず治療法もわからず、薬を処方してもらっても効果が無いこともあり、一度不定愁訴になってしまうと、なかなかその症状を改善させられず大変な思いをするという人が多いのではないでしょうか。
様々な症状
この病気は体のいたる部分から、様々な症状が現れるのが特徴です。
しかも最初の原因が何なのかわからないまま、様々な症状が出てきてさらにストレスによって症状を悪化させてしまうこともあります。
原因としてはストレスが最大の要因だとされており、そこから他の症状が出てくるのが一般的です。
なんとなく体がだるい、疲れが取れない、倦怠感があるという症状から頭痛やめまい、体の痛みなどの症状に移行していく人もいるようです。それではそれらの症状が現れたらどのような病院を受診してみるのがよいのでしょうか?
原因も治療法も病院も人それぞれ
不定愁訴の症状は人それぞれで、しかも日によって症状の出る場所が違ったり、症状の具合に上下があるなどとても判断が難しい病気です。
まずは自分が今どの症状に特に悩まされているのかで受診する病院を決めていいと思います。
体の痛みに悩まされているのであれば整骨院や外科を、頭痛や不眠で悩まされているのならば、内科や精神科といったようにです。
どれかの症状を改善させることによって、ストレスが少なくなり不定愁訴の症状が改善されることもあります。
しかし、それが正解であるかはわかりません。不定愁訴になるとその原因が何なのか、どこを治療すれば症状が改善されるかは、症状が様々であるようにそれも人それぞれ違ってくるからです。
不定愁訴だと思ったらまず症状がひどいと思われるところを治療するように病院を受診してみましょう。
大変かもしれませんが原因とその治療、そして病院を模索していくしかないのが現状です。
ストレスが原因となることが多い病気ですから、決して悩んだり後ろ向きな考えになることなく、ストレスを溜め込まないようにすることが大切です。
治療に食事制限は必要ない?!不定愁訴の原因『遅発型フードアレルギー』
外食など、普段と異なる食事を摂った後、体調不良が続いたり、また日常的に原因不明の全身倦怠感がある場合、原因のひとつとして『遅発型フードアレルギー』が考えられます。遅発型フードアレルギーとは、免疫T細胞(Th2)から産生される『抗体』が、特定の食物由来アレルゲンに反応し、遅発型のアレルギー反応(疲労感・頭痛・吐き気・下痢・発疹・うつ・筋肉痛)などを引き起こすというものです。通常、この治療法には『原因食品の除去療法』が行われますが、患者さんにとっては(多くの場合好物であったり、対象となる食品数が多い場合があり)苦痛となるケースも多くあります。そこで、代替療法として有効と考えらているのが『酪酸菌投与』による治療法です。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。
遅発型フードアレルギーとは?
遅発型フードアレルギーとは、特定の食物に対して抗原抗体反応によるアレルギー症状が起こる疾患ですが、即時型アレルギーとは異なり、食後6~24時間後に体内で炎症が起こるため、原因に気が付きにくいという特徴があります。アレルゲンを継続摂取することで細胞が慢性炎症となり、体調不良や頭痛・関節痛などが現れると考えられています。アレルゲンは全96種類、IgG抗体(半減期は20~24日)によって引き起こされます。アレルゲンを3~6ヶ月除去することで、抗体価が減少し、アレルギー反応が起こりにくくなります。また、食物のローテーションや消化吸収機能・腸内環境を改善することも治癒に繋がることがわかってきています。
<遅発型フードアレルギーの検査法とは?>
血液検査によって行われます(2~4週間で結果通知)。
◆IgG(遅発性)フードアレルギー検査(96食品)
費用:40,000円(保険適用外)
<アレルゲン(96種類)>
◆乳製品
カゼイン、チェダーチーズ、カッテージチーズ、牛乳、ホエイ(乳清)、ヨーグルト
◆フルーツ
リンゴ、アボカド、バナナ、網メロン、チェリー、ココナッツ、赤ブドウ、グレープフルーツ、キウイ、レモン、マンゴー、オレンジ、パパイヤ、モモ、パイナップル、いちご、スイカ
◆ナッツ・穀類
アーモンド、あずき、玄米、カシューナッツ、蕎麦、トウモロコシ、小麦グルテン、キドニー豆、緑豆(マング・ビーンズ)、オートムギ、ピーナッツ、ピスタチオ、白米、ライムギ、ゴマ、大豆、クルミ、全粒小麦、さやいんげん
◆野菜
筍、もやし、ニガウリ、ブロッコリー、キャベツ、にんじん、カリフラワー、セロリ、きゅうり、ナス、ニンニク、ピーマン、昆布、リーキ、レタス、マッシュルーム、オリーブ(黒)、タマネギ、かぼちゃ、ほうれん草、さつまいも、トマト、じゃがいも
◆肉類
牛、鶏、鶏卵(卵黄)、鶏卵(卵白)、ラム、豚
◆シーフード
あわび、ハマグリ、タラ、カニ、イカ、牡蠣、レッドスナッパー、サーモン、スズキ、エビ、マグロ、ホタテ貝
◆スパイス
カレーパウダー、しょうが、マスタード、黒胡椒、チリ、バニラ
◆その他
製パン用イースト、醸造用イースト、カカオ、コーヒー、蜂蜜、さとうきび、緑茶
食品除去により、不定愁訴が改善した症例について
◆野菜・果物・コーヒーなどアレルギーが、全身倦怠感の原因となっていた症例(AERA誌:2013年7月8日号)
【症状】34歳女性で、日頃『カフェオレ摂取後は気分が悪くなる』症状があった。ある時『メロン摂取後に全身倦怠感・のどの違和感』を感じ受診に至った。
【検査結果】96種類中57の食品が、7段階中レベル3以上の陽性反応を示した(大半の野菜・果物、砂糖・コーヒー・牛乳など)
【治療後】1年除去療法を継続した後、再検査の結果ほとんどの食物で反応が低下していた。
◆卵アレルギーが、眠気・倦怠感の原因となっていた症例(三番町ごきげんクリニック)
【症状】32歳女性で、『朝の目覚めの悪さ・眠気・疲労感がひどく、食後は仕事が出来ない状態』であった。日常的に自炊で『卵2~3個/1日、乳製品の継続摂取』を行っていた。
【検査結果】卵、乳製品をはじめ多くの食物に中~強度のアレルギー反応が見られた。
【治療後】除去後10日で、日中の眠気が皆無となり、1年半後には強度の陽性反応が出ていた小麦・乳製品を含むほとんどの食物で反応が低下していた。
【『酪酸菌』を摂取して、遅発型フードアレルギーを改善する!
遅発型フードアレルギーの発生する機序としては、『腸管漏出症候群』が関連しているという指摘があります。腸管漏出症候群とは、腸内環境が乱れることで、腸粘膜細胞間に隙間ができ、そこから消化不良による大きなペプチドが血中へ漏れ出し、これが異物として認識されることでアレルギー反応となることです。
つまり、腸内環境を改善すると同時に、アレルギー反応の原因抗体であるIgGを制御できれば改善される可能性が高くなります。『酪酸菌(宮入菌)』という腸内細菌には、IgG抗体の過剰発現の原因となるTh2優位状態を是正することの出来る『制御性T細胞』を産生促進することが明らかになっており、これを継続摂取することで、食事制限を行わなくても、ある程度のアレルギー症状を緩和できるものと考えられています。
上記のように、遅発型フードアレルギーは、摂取してから数時間経過しなければ症状が現われず、また20日前後継続することからも原因の特定に至らない場合が多く見られるということです。しかし、中には40数年続いていた体の不調が、ある食品を除去するだけで治ったという例もあり、一度自身のアレルギー項目を知っておくことは非常に重要といえるかもしれません。
急に立ち上がるとクラクラする…めまいと立ちくらみは原因が異なる?!
めまいと立ちくらみは、症状としては目の前が回転するような感覚やふわふわする感覚など同様なものを示しますが、原因は異なります。
めまいと立ちくらみの違い
めまいの原因は、栄養失調や体力の低下など何らかの病気が根本にあります。立ちくらみの原因は、急に立ち上がる・起き上がることや急に姿勢を変るなどを行うと脳の血液が急に減少することです。
立ちくらみには特別な病気が関係する場合が少ないですが、目の前がグルグルと回るようなめまいが立ちくらみの際に起こる場合は、メニエール病などの可能性があります。メニエール病とは内耳性の病気です。立ちくらみの際に目の前がグルグルと回るようなめまいが起こるとともに、吐き気などを起こします。このようにめまいと立ちくらみは原因が異なります。
めまいと立ちくらみへの対処方法
めまいに関しては根本の原因となっている病気を診断し、その病気を治すようにすることが第一です。立ちくらみに関しては、脳への血液の供給が一時少なくなっているだけのため、すぐに治ります。
ただ、何度も立ちくらみになっているとつらいでしょう。このため、簡単な立ちくらみ予防法を紹介します。
立ちくらみを予防するには、まず、急に姿勢を変えることを避けます。
また、立ち上がる時には何かにつかまり、ゆっくり立ち上がります。
寝ている体勢から急に起き上がらず、横向きに体勢を変えてから少しずつ体を起こすようにしてください。
このように、めまいと立ちくらみは起こる原因が異なります。動いていない状態でふらふらした場合は、病気が原因となっためまいである可能性が高いため、医療機関を受診してください。立ちくらみの場合は、吐き気を伴わない場合は予防方法を試してみてください。吐き気を伴う場合は耳鼻咽喉科を受診してみてください。
(photoby:pixabay)
著者: カラダノート編集部