妊娠・出産
妊婦さんに動悸・息切れ・ほてりがおきやすい理由と対策は?パパもママをサポートしよう
妊娠すると、ママの体は胎児を育てるための体へとバージョンアップしていきます。
妊娠中に訴えが多い動悸や息切れ、ほてりなども体の変化に伴って引き起こされるものです。
このような不調があると、日常の活動に少しずつ確実に影響して「なんとなく体が重くだるい」「仕事や家事をする気力がわかない」という状態になることもあります。
パパもついイライラしたり不満に思ってしまうこともあるかもしれませんが、妊娠中の体の状態を理解し、うまくサポートしてあげられるようにするとよいでしょう。
なぜ妊娠中は、動悸や息切れなど不調が多くなる?
妊娠中の血液量は4~5割増し
妊娠中のママの血液量は、妊娠中期頃では通常時の約4~5割増しになると言われています。
これは胎盤を通して赤ちゃんに栄養を受け渡したり、不要物を受け取ったりする活動のためにも重要な変化です。
それに伴い、心臓の働きも約4~5倍になります。
血液の量は増えますが、それに対しての赤血球の増加量は少ないため、「血液が薄まった」ようになり、濃度から判断すると「貧血」の状態にあると言えます。
また、起きている姿勢と寝ている姿勢で大きく血圧が変動してしまい、その落差でめまいや立ちくらみや低血圧の症状がおきることがあります。
こういった事情から、妊娠中は動悸や息切れなどの不調が多くなるのです。
ホルモンの変化により体温も上昇
特に妊娠初期は、ホルモンの変化により基礎体温が上昇し、体がほてると感じることが多いでしょう。
これにより何だかいつもだるい、無性に眠くなるなどの症状が出ることがあり、多くの妊婦さんに経験があるものです。
週数が進むとともに体温も通常時ぐらいに下がってくるのが一般的です。
妊婦の動悸・息切れの対策
激しい動きはしない
妊娠中はただでさえも体に負担がかかり疲れやすくなります。
自分だけの体ではないのだと自覚し、無理をしないようにしましょう。
エレベーターを使う
運動のために階段をつかうことはとても良いことです。
しかし、体重も増え、バランスも悪くなっているので、動悸・息切れの他に、転倒の予防にも無理をせずにエレベーターを使いましょう。
堂々とエレベーターを使えるのですから。
重い荷物を持たない
重い荷物をもつと体には負荷がかかります。
そのため、呼吸もみだれやすくなります。
日常の買い物はこまめに行き、一回の量を減らすか、家族に頼みましょう。
どうしても無理な場合は、リュックを使用しましょう。
動悸や息切れが起こったら
深呼吸をする
動悸・息切れが起こったら、落ち着いて細く長い息をするように意識して深呼吸しましょう。
座る
なるべく座って、呼吸を整えましょう。
お腹の張り止めの副作用で動悸・息切れが起こることがあります。
お腹の張りを予防することは、早産の予防にもなりますが、動悸・息切れの症状があまりにもひどい場合はお医者さんに相談しましょう。
パパにできる身体面でのサポート
まず、ママに無理をさせないことです。
立ちくらみで転倒したり動悸や息切れがおきるとよくないので、余裕を持った行動ができるよう、事前の準備は率先して早めに行うようにしましょう。
夢中になっているとつい無理をすることもありますので、こまめに休憩をはさむよう促すなど、ペースメーカーになりましょう。
外食の際はなるべく鉄分や他の栄養素を多くとれるようなお店を選ぶようにします。
また、温度調節はママの要望も取り入れて快適な室温になるよう調整しましょう。
無理せず快適に過ごせるよう、ともに歩調をあわせて行動していきましょう。
(Photo by:足成 )
著者: カラダノート編集部