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乳酸菌で退治できる?!非アルコール性肝炎(NASH)の原因「歯周病菌」

近年、アルコール摂取や肝炎ウイルスが原因ではない脂肪肝、『非アルコール性脂肪肝(NASH)』罹患者の増加が問題となっていますが、この原因のひとつに『歯周病菌』が関連していることが明らかになっています。歯周病菌は血液を介して全身循環し、最終的に肝臓に辿り着き、数十年をかけて脂肪肝を肝炎に重症化させる原因となります。しかし、この対策として注目されているものに乳酸菌『ラクトバチルス・ロイテリ菌』があります。臨床試験の結果では、このプロバイオティクスを継続摂取した患者の口腔内歯周病菌の数が約10分の1に減少したという報告があります。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

肝炎と歯周病の関係について

 

横浜市立大学大学院の中島淳医師によると、歯周病の原因菌のひとつである『ギンギバリス菌』は、歯周ポケット(歯と歯茎の境目)に潜伏し、そこから体内に侵入(血液を介して全身に循環)します。通常、免疫細胞によって、そのほとんどが除去されますが、生存力のあるギンギバリス菌は生き残り、血液の最終処分地である肝臓に到達します。肝臓では脂肪肝の蓄積に加え、様々な要素によって炎症が生じ、数十年かけて慢性肝炎へと進行すると考えられています。

 

<慢性肝炎を生じさせる物質とは?>

 

歯周病菌が肝臓に到達することによって以下が生じます。

 

1)炎症性サイトカインの暴露

2)インスリン抵抗性

3)酸化ストレス

4)遊離脂肪酸による脂肪毒性

4)細菌内毒素エンドトキシン暴露

 

プロバイオティクスによる療法『バクテリアセラピー』とは?

 

脂肪肝の状態で、肝炎に進行させない方法として、歯周病に罹患している場合には、まず歯周病菌を抑制する必要があります。その方法には、1)定期的な歯科検診、2)適切なブラッシング、3)マウスウォッシュなどが挙げられますが、現在良い成果を挙げているとして注目されている方法に乳酸菌を用いた『バクテリアセラピー(細菌療法)』があります。

 

<バクテリアセラピーとは?>

歯周病菌を抑制する作用があるプロバイオティクス(善玉菌)に『ラクトバチス・ロイテリ菌(L.ロイテリ菌)』があります。以下は臨床試験の結果です。

 

◆L.ロイテリ菌を用いた臨床試験(バイオガイア社)

【試験内容】プラセボ(偽薬)と比較して、L.ロイテリ菌を摂取することで、歯周病菌の数を測定する。

【結果】摂取後3~6週間で、歯周病原因菌『P.g菌』『A.a菌』を10分の1程度まで抑制することを確認。また、歯周病の前段階である歯肉炎に対しても、歯茎粘膜の炎症を鎮静させた。

 

⇒L.ロイテリ菌が症状軽減・完治に効果を発揮することが明らかとなった。

 

最後に

 

L.ロイテリ菌が含有されている製品は、現在ヨーグルトを中心にタブレット・トローチ・ストロー(100ml飲料に使用すると、1日分のロイテリ菌が摂取できるという報告がある)など様々な形態で販売されています。また歯周病菌だけでなく、虫歯菌(ミュータンス菌)にも効果があり、ロイテリ菌含有ヨーグルトを2週間摂取したところ、約80%の菌が減少していたという報告があります。口腔内のケアの補助として是非活用していきましょう!

 

(photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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