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体の中に機械をおいて投薬する!脊髄損傷によって起こる"痙縮"の画期的な投薬法とは

 

今注目されている投薬の方法があります。体内に薬剤注入の機械を埋め込んで、そこから患部へ直接薬剤を注入する方法です。これが痙縮の治療法として注目されています。

 

脊髄損傷によって起こる痙縮の、画期的な投薬法

痙縮とは、脊髄損傷や脳卒中でよくみられる運動障害のひとつで、筋肉の緊張が異常に強くなった状態(突っ張った状態)のことをいいます。

 

脊髄損傷や脳卒中などを起こすと、全身を動かす指令を出す神経が傷つけられて、脳からの指令がうまく伝わらなくなることがあります。

これによってよく知られているのは、体が動かなくなる半身不随などですが、「動かない」とは逆のことが起こることもあります。それが痙縮です。

筋肉に過剰に指令が伝わってしまい、筋肉が緊張したままになってしまい、筋肉が縮んだまま動かくなったり、勝手に動いてしまうことがあるのです。

 

これが痙縮という状態で、

・手足の指が曲がったままになる

・立ったり歩いたりすることがうまくできない

・肘が曲がり、体につけたままの形になる

といった症状が見られるようになります。

 

この痙縮に効果的な治療法が、バクロフェン髄腔内投与療法です。

冒頭に書いたように、機械を体内に埋め込み、そこから障害されている患部へ、直接薬を投与します。

使用する薬が少量で済む上、得られる効果も高く、副作用も抑えられます。

 

バクロフェン髄腔投与療法の治療の流れ

まだ新しい治療法ですので、これと決まっているわけではありませんが、大まかに具体的な治療の流れについて書いていきます。

 

1.治療法の話し合い

この治療では、機械を埋め込む手術が必要ですから、医師と患者の話し合いが非常に重要です。

他の治療法が無効であることを認め、痙縮の程度を認定し、日常生活への影響を評価します。また、治療の目標を設定することも必要です。ちなみに、重度の痙縮に対しては、保険が適用されます。

 

2.判定テスト(効果確認)

人によっては薬の効果がない患者さんもいます。

そのため薬に効果が本当にあるかどうかを確認するため、腰から少量の薬を注射によって入れ、効果を得られるかどうかを確認します。

 

3.手術

薬の効果があることが確認でき、なおかつ患者さんがこの治療法を希望する場合には、手術が行われます。

手術では、髄腔内にカテーテルを挿入して固定し、腹部に薬剤注入の機械を留置するためのポケットを作ります。

そしてカテーテルを腹部に回して、脳脊髄液の逆流を確認した後、ポンプとつなぎます。

その後、電波式の専用の機械で体外から投与量を調整し、維持量を設定して終わりになります。

 

手術自体はこれでおしまいです。その後2~3ヶ月おきに薬剤を補充する必要があります。

アメリカでは日本よりも普及が進んでいるようですが、日本ではまだこれから先の普及が期待されるところです。

 

(Photo by:pixabay ) 

著者: Roddyさん

本記事は、2016-07-29掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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