育児
アメリカで拡大中!日本でも油断はできない…子どもにだけ猛威をふるうエンテロウイルス
お子さんがいると、エンテロウイルスというウイルスを聞いたことがないでしょうか。もし聞いたことがなくても、子どもがかかる夏風邪として知られている、手足口病やヘルパンギーナといった感染症は、聞いたことがあるのではないでしょうか。エンテロウイルスというのはこれらの感染症を引き起こすウイルスです。
謎が多いウイルス、「エンテロウイルスD68型」
エンテロウイルスというのは、そのグループの中で種類がいくつもあります。その中でエンテロウイルスD68型という、子どもだけに感染する珍しいウイルスが、アメリカで拡大しています。
エンテロウイルスD68型というのは、それ自体は既に見つかっていたもので、新種のウイルスというわけではありません。
ですが、このウイルス自体が非常にまれであるため、その仕組みや、人の体に入った際の機序などが解明されていません。
そのため、アメリカ保健当局なども注意を呼び掛けているようです。
エンテロウイルスD68型はどんなウイルス?
先述の通り、子どもだけに感染するという特徴を持つウイルスです。
乳児から10代までの子どもが最も感染のリスクが高く、これまでにアメリカの12州で感染が報告されているそうです。
ウイルスが引き起こすのは、呼吸器系の症状で、見られる症状も軽度のものから重度のものまであります。
そのため場合によっては、重症化し集中治療室に運ばれるケースもあり、実際現在の流行においても、集中治療室に運ばれるケースがあるようです。
今回の流行で死亡例はまだ報告されていませんが、この種類のウイルスに報告の義務がないため、実際の患者数や実態は把握しきれないところもあります。
風邪のような症状、基本的な対策
エンテロウイルスD68型に感染した場合、咳や喘鳴といった風邪のような症状が出ます。そして大半が比較的軽い症状で済んでしまい、自宅で回復をはかれるようです。特徴的な症状はないので、風邪として判断している人も多いと想像されます。
また、ワクチンや有効な治療法がないため、予防には基本的な、手洗い、うがいなどの衛生管理の徹底が重要になります。
このエンテロウイルスD68型は、近年では日本でも確認されているということです。現在アメリカでは、感染拡大の傾向にあると言いますから、日本においても油断できないと言えるでしょう。
(Photo by:pixabay )
著者: カラダノート編集部