育児
マスクの背景にある、ストレスや不安…子どものマスク依存は原因を知ることが解決の糸口
伊達マスクを知っているでしょうか。若い子たちに多く見られるもので、医療的な意味ではもちろんなく、ただのオシャレでマスクをしているのともちょっと違うようです。
伊達マスクで隠す「自分」
伊達マスクをすると、顔の大半を隠すことができます。人は、特に女性であれば、化粧などをして素顔の自分を覆うと、自信が出てくるといいます。
化粧もマスクと同じ、素の自分を覆い隠していることで、違う自分になったように感じ、自信を得られます。
マスクでも、顔の大半を隠すことによって素の自分を隠すことができます。それによって、自分をさらけ出すことからのストレスを軽減する、一種の防御反応として伊達マスクがあると考えられます。
マスクが外せなくなったら危険!
普段生活をするときに、この伊達マスクをしているという子は、ちょっと注意が必要です。女性であれば、化粧をしていないときにマスクをするという方はいるようですし、これくらいならばあまり問題はありません。
ですが、以下のようになってしまうと、単なるマスクの範囲から、超えた問題が生じているかもしれません。
・常にマスクをしていないと落ち着かない
・マスクを外したくても外せない
・睡眠、入浴、食事以外で外せない
こういったところまで、マスクが欠かせない状態になっている場合、マスク依存症とも言えます。
伊達マスク依存症はきちんと解決を
伊達マスクの背景にあるのは、「素の自分に自信がない」「人とのコミュニケーションが苦手」という心理です。
伊達マスクをすることで、こうしたストレスから解放されるとなると、さらに伊達マスクへの依存が強くなります。
そうすると今度は、伊達マスクを外すことに強いストレスを感じるようになり、強い不安感を感じてしまうのです。
こうした心理機序を考えると、一種の不安障害と言ってもいいかもしれません。
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専門家に相談するときは…
もし上記のような症状がある場合には、マスクへの依存が進行してしまう前に、心療内科やカウンセラーといった専門的な方に診てもらいましょう。
お子さんであれば、保健室の先生や学校カウンセラーの先生に、気軽に相談しても良いと思います。
しかし、そうした特別な知識のない先生となると、伊達マスクを問題視しないこともあります。なるべく専門の方に、早期に相談しましょう。
心理的な問題は、こじらせると治療に時間がかかります。
「マスクをしているだけでいいなら、それでもいい」のではなく、その背景にある、ストレスや不安というものをきちんと見てあげてください。
(Photo by:pixabay )
著者: カラダノート編集部