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健康診断・健康管理

肺炎球菌は常在菌だった?!65歳以上でワクチン接種をするべき理由とは

65歳以上になると、『高齢者肺炎球菌予防接種』の案内票が市より郵送されますが、これまで肺関係の病気になった経験が無く、接種費用も無料ではないため、受診せずに済ましてしまうという方も多いのではないでしょうか?しかし近年では肺炎球菌は、抗生物質への耐性菌が出現していることにより、一度発症すると治癒しにくく、国内では死亡原因の第4位となっており、ワクチン接種が重要であることがわかります。加えて、肺炎球菌は常在菌であり、抵抗力が弱まれば、重症化しやすくなるという事実もあります。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

肺炎球菌について

 

近年、『肺炎』は死亡原因の第4番目であり(癌・心臓病・脳卒中が他上位)、またその中でも『肺炎球菌』は肺炎発症原因の1/3を占めているといわれています(その他、インフルエンザ菌・マイコプラズマ)。肺炎球菌は、呼吸器感染症の中で最も病原性が強いと言われるほど、重症化しやすいという特徴があります。また前述のように、抗生物質への耐性菌が出現してきている(出現率:約50~70%)ということも状況を悪化させている原因です。

 

<肺炎球菌の保菌者>

 

肺炎球菌を多く保持しているのは

◆慢性肺疾患のある人:気管支炎・肺気腫など、

◆子供(生後4ヶ月~4歳まで)の約半数

 

であると言われています。また、健康な人の上気道に常在菌としても存在しているため、高齢の方が風邪の重症化・インフルエンザに罹患・白血球値が低下するなど抵抗力が弱まると、菌が活動し始め、肺炎を発症する場合があります。

 

肺炎球菌ワクチンの詳細について

 

高齢者を対象とした予防接種では『ニューモバックスNP』という不活化ワクチンが用いられます。ニューモバックスでは、23種類の精製された莢膜(細胞壁の外側にあるゲル状膜)を抗原として含んでいます。

 

<ワクチンの持続期間は?>

抗体価(ワクチンの効果を示す)は、接種後1ヶ月で最高値となり、その後の4年間はあまり低下しない。5年後にはピーク時の8割にまで低下するが、効果はその後も持続する。

 

<再接種するべきか?>

65歳以上の方で、前回の接種から5年以上経過している場合は、再接種が推奨されます。その他、再接種が推奨されるのは以下の場合です。

 

1)65歳以上の高齢者

2)機能的または解剖学的無脾症(例:鎌状赤血球症、脾摘出)の患者

3)HIV感染、白血病、悪性リンパ腫、ホジキン病、多発性骨髄腫、全身性悪性腫瘍、慢性腎不全、またはネフローゼ症候群の患者、免疫抑制化学療法(副腎皮質ステロイドの長期全身投与を含む)を受けている患者、臓器移植または骨髄移植を受けたことのある者

 

<ワクチンの安全性は?>

 

肺炎球菌ワクチンは、インフルエンザワクチン並みの安全性と言われており、副反応は皆無とは言えませんが、重篤な副反応は極めてまれと言われています。よく見られる副反応には、以下のものが挙げられます。

 

◆副反応:注射部位のかゆみ、疼痛、発赤、腫脹、軽い発熱、関節痛、筋肉痛など

(接種日~2日後にかけて腕の疼痛などの局所反応は2~3%、筋肉痛37.5℃以上の発熱は10%以下です。多くは1~3日で消失します。)

 

◆重い副反応:アナフィラキシー様反応、血小板減少、ギランバレー症候群、蜂巣炎様反応など

 

⇒※前回の接種から5年以内に再接種した際には、強い副反応が出ると言われているので、厳重な注意が必要です。

 

<ワクチンの費用は?>

費用は基本的には自費(7,000円程度)ですが、脾臓を摘出した人には保健適用があります。

 

(参考ウェブページ:野澤内科循環器科)

 

最後に

 

野澤内科循環器科によると、ワクチン接種者と非接種者を比較すると、肺炎重症化によって死亡した率が、接種者では50%以下になると報告されています。また、インフルエンザ予防接種と併用することで、さらに死亡率が19%まで低下すると報告されています(インフルエンザワクチンのみでは30%まで低下)。また、前述のように極めてまれに『自己免疫疾患』などの重い副反応が出現する可能性があることも留意しておく必要があります。

 

 

(photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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