育児
お腹いっぱいのはずなのに…赤ちゃんがおっぱいを欲しがって泣く・・・母乳過多と多飲症候群
母乳も十分すぎるほど出すぎていて、赤ちゃんも時間をかけてたくさん飲んでいるはずなのに、なぜかおっぱいを欲しがって泣く。もしかしたら、赤ちゃんは「栄養」を欲しがっているのかもしれません。
母乳の成分
母乳は、乳線が成熟してくると吸い始めの「前乳」と授乳後半の「後乳」で成分が違います。
前乳は、水分、ラクトース(乳糖)が成分の中心です。水分補給と水に溶けやすいビタミン、タンパク質の補給が主な役割です。
後乳は、脂肪の量が前乳より2,3倍多いのが特徴で主なカロリーはここから摂取します。DHAやアラキドン酸などの脳に必要な成分や脂肪に溶けやすいビタミンも後乳から摂取します。
このため、授乳は赤ちゃんが片方のおっぱいから十分に母乳を吸いきるまで吸わせて上げる必要があるのです。
母乳の吸わせ方
「母乳を左右均等に吸わせないと、おっぱいの形が左右で変わってくる」「左は吸われて少し楽になったから、今度は右も少し吸ってもらおう」など、お母さん主体の授乳をしていませんか?
■赤ちゃんの様子(多飲症候群)
赤ちゃんが前乳を吸い始める
↓
後乳にならないうちに左右交代
↓
前乳しか飲めない
↓
カロリーが足りない
↓
まだ前乳でお腹がいっぱいだけどカロリーは足りないから泣く、もしくは飲んでも吐き出す
■お母さんの様子(母乳過多)
母乳が残っているのに左右交代
↓
刺激が加わって母乳を増産
↓
母乳の分泌が多くなりすぎる(母乳過多症)
↓
母乳の全体量が増えるため前乳の量が多くなって、赤ちゃんが後乳に到達する前にお腹いっぱいになる
上記のような悪循環に陥る可能性があります。赤ちゃんがどれくらい飲めるのかによって母乳が作られる量が少しずつ調整されてきます。赤ちゃんに上手に調整してもらえるように、赤ちゃんに上手に吸ってもらうこと、吸いきってもらうことをもう一度確認してみてはいかがでしょうか。
(Photo by:http://www.ashinari.com/2012/10/23-372029.php )
著者: カラダノート編集部