カラダノート家族の健康を支え笑顔をふやす
  1. カラダノートTOP >
  2. メンタル >
  3. うつ病 >
  4. うつ病は心の風邪じゃない!?「脳の病気」 うつ病が怖い本当の理由 自己診断チェック付き

メンタル

うつ病は心の風邪じゃない!?「脳の病気」 うつ病が怖い本当の理由 自己診断チェック付き

多くのメディアでうつ病は「心の風邪」と多用されています。ですが、この「風邪」という言葉は、うつ病に対する誤解をもたらしかねません。

 

うつがなぜ心の風邪と言われるようになったのか、改めて、うつとはどんな病気なのかみていきましょう。また、精神科医の仮屋暢聡先生からは、神経疾患についての現状についてコメントを頂きました。

 

■「心の風邪」といわれる理由

うつ病が「心の風邪」といわれるのは、誰もが発症する可能性があるためです。たしかに最大で4人に1人、少なくとも20人に1人程度は、生涯のうちうつ病にかかる可能性があります。

そのため、多くの人に関係のある病気という意味では確かに風邪と似ています。

 

■「風邪」のようにすぐ治るわけではない

うつ病は精神疾患ではありますが、身体面にも症状が現れる病気です。

風邪の場合は熱が出ても3~4日で治りますが、うつ病の場合は、身体のだるさが何週、何ヶ月も続きます。重症のうつ病は、「異様にだるい状態」がずっと続く病気だとイメージしてください。

 

ですが、「うつ病は心の風邪」といわれることで、うつ病を風邪と同じように軽く考え、「放っておいてもしばらくしたら治るのでは」と誤解してしまう人もいます。

たしかに風邪の場合は何もしなくとも自然に治ることがありますが、うつ病はそうはいきません。

 

うつ病は単なる「落ち込み」とは異なる、「医学的な疾患」なのです。

 

■「心の病気」から「脳の病気」へ

原因はまだ分かっていませんが、うつ病は「心の病気」ではなく「脳の病気」です。

現在では精神医学の流れが大きく変わり、多くの精神科医が「脳」に注目するようになったため、「精神疾患は脳の病気」という考え方が主流となっています。

 

■脳へのダメージを防ぐには?

うつ病によって、脳がダメージを受けることにより、様々な症状が発症すると考えられています。そのため、脳がダメージを受ける期間をできるだけ短くすることで、ダメージを少なくできると言われています。

「脳のダメージを防ぐ」ためには、できるだけ低セロトニン状態にならないようにすることが重要とされています。

 

これまでは脳の神経伝達物質の不足からうつ病が起こっていると考えられていました。

しかし最近の研究によって、神経伝達物質の不足状態が続くと、脳の神経に影響を与えるためうつ病が起きている可能性があると指摘されるようになりました。

 

ただし、あくまで仮説の段階であり、うつ病発症のメカニズムのために今も研究が続けられています。

 

■これからのうつ病

心の"風邪"と表現されたことで、「風邪の割になかなか治らない…」と、しなくてもいい不安や心配を生んでしまっていることは否定できません。

 

「心の病気」ではなく「脳の病気」であることがわかってきたことで、自分を責めがちだった患者さんも、職場や周囲に対する"後ろめたさ"から解放されて治療に前向きになれる方もいるのではないでしょうか。

 

脳科学の研究が進めば、現在よりも正確な診断が可能になるかもしれません。

 

<仮屋先生のコメント・見解>

神経疾患の原因については、まだほとんど解明されていないといってよいでしょう。神経細胞内には数百から数千にも及ぶ特殊化された脳内化学物質があると推察されています。

 

現在主に取りあげられている神経伝達物質はたったの6つ(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン、GABAアセチルコリン、グルタミン酸)だけとなっています。その他の脳内物質は知られていない物質が多く、脳の中はいまだ深い闇のような状態です。

 

従って、うつ病の原因となる神経伝達物質も多数あり、その複雑な作用によって病気がおこり、また治癒もしていくのでしょう。

 

新宿メンタルクリニック

-磁気刺激治療によるうつ病治療-

 

自分に価値を見いだせない自己過小評価に注意!

人は誰でも自分の嫌な一面を持っています。人はその嫌な部分と上手に付き合って人間関係を築いていくのです。しかし、なかには自分がもともともつ資質に悪い部分や駄目な部分があると、それを重大なことであると思い込みうつ病を発症してしまうケースがあります。ほんの些細なことであっても、全てが台無しだと大げさに考え、より状況を悪化させてしまうのです。  

 

【自分はダメ人間という思い込み】

自分自身の能力を本来もっている力よりも低く評価してしまうことで、自分はだめな人間なのだと自分を責めてしまいます。また、自分は誰の役にもたっていない、誰とも関係を築けない、これまで生きてきて何も良いことがないと深みにはまっていきます。

 

【突然の何気ないきっかけでうつ病を発症する】

自分を責める前までは、遠慮もあったけれど友人とうまく付き合え、普通の生活を送っていたのですが、何かしらのストレス要因にさらされると一転して自己否定に入ります。ストレスの原因が大小問わず解決されても、回復までにはなかなか時間がかかるのです。過小評価の人の場合には、自己否定、自己改革、自己肯定への段階的な治療が必要となり、長期戦になるという心構えで自分と向き合っていくのです。

 

【過小評価をしてしまうのは真面目な人に多い】

過小評価をするのは真面目な人に多く、だいたいは自分が思っているよりも他人の評価は良かったりします。仕事などで迷惑をかけたりしていないのであれば、何も言われることもありませんし、叱責されることもありません。自分の原因というよりも仕事そのものが合っていなかったり、不規則な生活によって不眠や不安などから起こっている場合もあるので、まずはゆっくり休んでみることもひとつの方法だと思います。

 

過小評価をし過ぎる人は、自分を追い詰める傾向にあります。また、人からの評価を自分は知りたくても率直には聞けないため「もしかしたら嫌われているかも」などと妄想に走ることもあります。もし、職場内などで過小評価タイプの人がいる場合には、具体的に「○○さんは、○○なところが素敵だね」など、声掛けをしてあげることも回復につながるでしょう。

 

また、過小評価タイプの人は、自分は人並みに物事をできているという意識をもつためにも、自分の行いそのものを甘くみてあげることも大切です。

 

新型うつ病と鑑別が必要な適応障害    

新型うつ病といえば、気分の浮き沈みが激しく、自分が嫌なことをしているときだけに気分が沈み、休日など、自分の好きなことをする時は元気になるという独特な症状があります。

 

ほとんどの方が仕事に対する不満を抱き、その仕事をしようとすると能率が極端に下がったり、気分が塞いで何もしたくなる状態になるようです。仕事のミスも他人のせいにし、イライラの対象を他者に向けます。

 

これだけ聞くと、なんと勝手な病気だろうと思ってしまいがちですが、実は、よく話を聞いて診察を進めていくと、環境の変化による適応障害を起こしている場合が多々あります。

 

◆適応障害とは

生活上のストレスや生活の変化によって、種々の苦悩や情緒障害が表れ、社会的な機能と行為が傷害される状態を言います。

 

通常、生活上のストレスや生活の変化が生じてから1か月以内に症状が表れますが、6ヶ月を越える事はありません。

不安・心配・緊張・苦悩・日課が傷害されるように感じ、暴力を振るいそうになる感じなどがみられます。全体に軽症の病気で、短期間のうちに軽快します。

 

症状によって次のように分けられます。

 

* 短期抑うつ反応……1か月を超えない一過性の軽症の抑うつ状態。

* 遷延性抑うつ反応……ストレスに長い時間さらされた結果、その反応として起こる、長くても2年を超えない軽症の抑うつ状態。

* 混合性不安抑うつ反応……不安と抑うつの両方が目立つが、不安抑うつ障害とするほどではない軽症のもの。

* 他の情緒障害を伴うもの。

* 行為の障害を伴うもの。

 

このように、症状のメインが抑うつ反応ですので、症状だけ聞くと新型うつ病だと誤解されるケースがあります。

 

適応障害自体があまり聞きなれない病気で、うつ病の方がイメージしやすいため、『自分は多分うつ病だ』と思い込み医療機関を受診する方もいらっしゃいますが、あまり形に捕らわれすぎるのは間違いのもとです。

診察の際は自分を取り繕おうとせず、自分がおかれている状況を素直に話すと良いでしょう。

 

ひとりでにおこるうつ~内因性の憂鬱~      

うつ症状には3つあり、1つめが脳に原因があって起こるうつ、2つめが心理的な悩みから起こるうつ、そして3つめがひとりでに起こる、この「内因性のうつ」です。

 

人間は心身統合体です。脳(身体)が悪くても落ち込みますし、心理面に不調があっても落ち込みます。

ですが、「雨が降ると何となく気分が落ち込む」「秋から冬に移る頃に憂鬱になる」といった話を聞いた事はないでしょうか。

 

何となくわかる方もいらっしゃるかもしれませんが、人にはこのように「内側からひとりでに」起こるうつがあります。

 

人は心理的な理由がなくても、気分が落ち込む生物です。

むしろ憂鬱には必ず心理的原因があると思い込むほうが、現代の心理主義に影響されすぎている気がします。理由がなくても落ち込んだり、憂鬱になって当然なのです。

 

ですが、これが長期に続く場合はやはり問題でしょう。

冬の間中憂鬱でどうしようもない、外に出る元気がない、雨の日に落ち込み、晴れたのにその憂鬱が取れない日が続く……というのはあまり良くありません。

 

何らかの引き金で内因性のうつ病を引き起こしてしまう可能性があるからです。

 

今感じている憂鬱が、人として許容範囲内なのか、それとも専門家に相談した方が良いうつ病なのかは、簡単なチェックリストで判断できます。

ちょっと心配だという方は、そういうチェックリストで試してみても良いと思います。

 

意外と知られていない?「うつ症状」は自己診断できること知ってますか?※専門医コメント有

最近うつっぽい、もしかしたら自分はうつかもしれない…と思った時、自分でチェックできる方法があることをご存知ですか?

 

病院に行こうか迷っているときや自分の症状を知りたい場合の目安になるチェック法をご紹介します。精神科医の仮屋暢聡先生からは、患者の自己診断について、日常の診断を踏まえ、ご意見を頂きました。

 

■以前より診断方法が明確化

うつ病は数年前まで、うつ病は症状等はわかっていましたが、診断するには基準が難しく、医師でさえ簡単に判断することができませんでした。

 

しかし、医師側は診断する方法としてDSM-5を採用するようになり、以前よりも簡単に診断できるようになりました。同様に、患者自身も病院に行くか迷っている時に使えるQIDS-J方法が、広められたことにより、症状の自覚、それによって病院へ行きやすくなってきているようです。

 

■自己診断できる「QIDS-J」

簡易抑うつ症状尺度(Quick Inventory of Depressive Symptomatology : QIDS-J)とは、16項目の自己記入式の評価尺度でうつ病の重症度や、うつ状態の変化を知ることができます。

 

睡眠に関する項目、食欲・体重に関する項目、精神運動状態に関する項目が8項目あります。

各項目で点数をカウントし、合計点数が6点以上の場合うつ病の可能性があると言われています

 

■うつ病なのか自己診断してみよう

ここでは、自己診断できる一部の設問をご紹介します。

 

●寝付きに関する設問

0. 問題ない(または、寝付くのに30分以上かかったことは一度もない)

1. 寝つくのに30分以上かかったこともあるが、一週間の半分以下である

2. 寝つくのに30分以上かかったことが、週の半分以上ある

3. 寝つくのに60分以上かかったことが、(1週間の)半分以上ある

 

睡眠、食欲・体重に関する項目は、それぞれ4項目あり、いずれも選択式になります。

 

●悲しい気持ちに関する設問

0. 悲しいとは思わない

1. 悲しいと思うことは、半分以下の時間である

2. 悲しいと思うことが半分以上の時間ある

3. ほとんどすべての時間、悲しいと感じている

 

●精神運動状態に関する設問

0. 普段どおりの速さで考えたり、話したり、動いたりしている

1. 頭の働きが遅くなっていたり、声が単調で平坦に感じる

2. ほとんどの質問に答えるのに何秒かかかり、考えが遅くなっているのがわかる

3. 最大の努力をしないと、質問に答えられないことがしばしばである

 

このほかにも、自分に対しての見方、集中力や思考についてなど、全部で16の項目についてチェックを行います。

 

■うつ病は治る病気です

うつ病に関するニュースが取り上げられることも多くなり、沢山の人に「うつ病」が認知されるようになりました。認知されることにより、病院の敷居が下がり、うつ病かもしれないと思い受診する方も増えているようです。

 

うつ病は治る病気です。症状の改善が自覚できるようになるまで最低でも1~2か月程度かかることや、頭痛薬のようにすぐにお薬の効果が現れるわけではありませんが、治療を続けることで治すことができます。

 

自分以外で、もしも周囲の方が困っていたら、こういった診断項目を勧める方法もありますので、覚えておきたいですね。

 

<仮屋先生のコメント・見解>

うつ病を自己診断するにあたって、評価尺度や診断のためのスクリーニングテストは上記のように数多く存在しています。昔に比べ、便利な時代になったと思います。

 

多くの患者さんはまず自分でネットを使って自己診断をしてくる方が多くなりました。人によっては自分で「○○という薬が自分の症状にあっているので、その薬を出してください」とおっしゃる方もいます。

 

こうした人達をみていると、「精神科・心療内科はドラッグストアではないですよ」と考えてしまうこともしばしば。

自己診断ももちろん良いですが、やはり「餅は餅屋」。うつ病ではないかと疑う場合は、専門家のところへ行くことをおすすめします。

 

新宿メンタルクリニック

-磁気刺激治療によるうつ病治療-

 

<参考>

厚生労働省 うつ病の認知療法・認知行動療法マニュアル QIDS-J解説より

 

その頭痛、「仮面うつ病」かも?自己診断チェック

うつ病はストレスなど精神的なダメージが元で発症する心の病です。気分が落ち込み、不安や孤独を感じるようになります。しかし中には頭痛や肩こりといった身体症状のみで、精神的な症状を感じない人もいます。うつ病かどうか診断するため、チェックしてみましょう。

 

【仮面うつ病とは】

うつ病の原因はまだ解明されていませんが、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの減少が一つの要因であると考えられています。

 

うつ病を引き起こすきっかけには、身近な人の死などのはっきりした原因だけでなく、長年蓄積されたストレスや幼少期の心傷など、何が原因か本人がわからないことも多く、カウンセリングでの認知療法などで原因を探っていくこともあります。

うつ病の初期段階では、気分障害よりも身体症状を感じることが多いです。そのためはじめは精神の病に気付かず、内科などにかかり身体的に異常がないことが証明されて、はじめて精神的なものだと診断されることも少なくありません。

このように身体症状の陰に「うつが隠れている状態」を指して仮面うつ病と呼びます。

 

【うつ病の身体症状】

・頭痛

・肩こり

・食欲減退

・胃炎

 

【仮面うつ病チェック】

(身体面)

・内科などにかかったが良くならない

・イライラしやすい

・夜眠れない

・ミスが増えた

 

(性格面)

・人に頼まれると嫌といえない

・人の期待には応えたい

 

 

~私に限って、という人こそ注意~

うつ病を発症する人の性格的な傾向の一つに、「真面目」「完璧主義」というのがあります。こうと決めたら絶対がんばる、小さなミスにも柔軟になれないという人は、逆にストレスを溜めこみやすく頑張りすぎてしまいます。異変に気づいても「私に限ってうつ病ではない」と思わず、まずは医師に相談してみましょう。

(Photo by:いらすとや)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

うつ病に関する記事

食べ過ぎ、寝過ぎはうつ病かもしれない!?冬季うつ病とうつ病の2つの違い

うつ病とは、憂鬱で元気がなくなる症状が出る病気で、日本人の5人に1人がかかる...

どうしてあんなに元気だった人が…自殺に踏み切りやすい危険性、微笑みうつ病になりやすい人、

「昨日まであんなに元気そうだったのに」…突然自殺をした人に対して投げられる言...


更年期が原因のうつ病対策に、「これ」がきいた話

筆者は仕事で、「更年期うつ」と診断された方のお話をいままで何人もきいてきまし...

寝ても寝たりないし起きると頭痛…そんなあなたはうつ病の疑いも!不眠症とうつ病の関係など

  いくら寝ても眠い、寝すぎて頭痛がする・・・ そのひどすぎる睡眠過多の...

カラダノートひろば

うつ病の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る