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育児・子供の病気

赤ちゃんへの乳酸菌投与はアトピー性皮膚炎を『治療』できるか?臨床試験について

近年、腸内細菌が様々な疾患に関連していることが報告され(アレルギー・自己免疫疾患・発達障害など)、その効果に注目が集められていますが、1999年、Bjorkstenらはエストニアとスウェーデンの2才児の腸内細菌叢とその後のアレルギー疾患の発症の関係について研究したところ、アレルギー疾患児ではラクトバチルス菌が少なく、好気性菌(特に大腸菌群や黄色ブドウ球菌)が多かったことを報告しています。このような症例において、乳酸菌を投与することで、アレルギー疾患に有効であることは明らかになっていますが、その効果が『予防』もしくは『治療』のいずれに有効であるのか、という議論が行われています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

 

臨床試験について

以下の2つの臨床試験が報告されています。

 

◆乳酸菌のアレルギー発症予防効果に関する臨床試験(2001年Kalliomakiら)

【試験内容】Lactobacillus rhamnosus GG(LGG)をアトピー素因を持つ159名の妊婦とその生後6ヶ月までの乳児に投与し、乳酸菌がアレルギー疾患の発症を抑制する効果を有するかどうかを検討した。

【結果】2才児のアトピー性皮膚炎の発症率は、乳酸菌投与群では偽薬群に比較して有意に低かったことが明らかとなり、乳酸菌の投与がアトピー性皮膚炎の発症を抑制する可能性が示唆された。

 

その後、被験者は追跡調査され、生後4才の時点でも乳酸菌投与群ではアトピー性皮膚炎の発症頻度が低いことが報告されている。

 

◆アトピー性皮膚炎の発症予防効果に関する臨床試験(Kukkonenら)

【試験内容】1,223名のアトピー素因を持つ妊婦に分娩前2-4週間、カプセルに入れた4種類の乳酸菌(Lactobacillus rhamnosus GG、L rhamnosus LC705、Bifidobacterium breve Bb99、Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii JS)の合剤もしくは偽薬を投与し、さらに新生児にはガラクトオリゴ糖0.8g(乳酸菌の増殖補助)、もしくは偽薬を生後6ヶ月間投与した。

【結果】生後2才までの時点で、湿疹やアトピー性皮膚炎の発症は乳酸菌投与群でプラセボ群に比して有意に低いことが明らかとなった。

 

結論として 

上記のように、プロバイオティクス投与によってアトピー性皮膚炎の発症を『予防する効果』は見られましたが、一方で専門家によれば『治療効果』に関しては疑わしい点があると指摘されています。1997年~2007年までの11年間に報告された、19編の英文医学論文のメタ解析では、アトピー性皮膚炎の予防効果が国際的に認められたとされていますが、治療効果に関しては『数理的に実証できなかった』と報告されています。

 

出来る限り、妊娠時のプロバイオティクスの摂取、あるいは出生後早い時期の摂取がアトピー性皮膚炎発症予防として効果的であるとされています。

 

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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