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脳卒中リスクを2倍にする?!消炎鎮痛剤『ハイペン・ボルタレン』の常用

近年、Neurology誌に「痛み止めの常用が、脳卒中の予後に与える影響」を検証した論文が掲載され、『ハイペン・ボルタレン』を常用している人では血栓による脳卒中リスクが約1.5倍に上昇することが報告されました。ハイペン・ボルタレンは痛みの原因物質プロスタグランジンを作る酵素のひとつ、COX-2を選択的に阻害しますが、これを阻害することは血栓凝集作用のあるCOX-1抑制物質の減少にも繋がり、血栓が出来やすくなるものと考えられています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

ハイペン・ボルタレンの血栓ができる機序とは?

ハイペンやボルタレンは、非ステロイド性抗炎症剤に分類される消炎鎮痛剤であり、発痛物質であるプロスタグランジン生成に関わる酵素COX-2(シクロオキシゲナーゼ2)を選択的に阻害することで、痛みを抑制する効果があります。しかし、COX-2には【血管拡張(プロスタグランジン)・血小板凝集抑制(トロンボキサン)】などの作用があり、またCOX-1には【利尿・血小板凝集作用】があることから、COX-2のみを阻害することで、血栓促進・脱水作用により脳卒中リスクが高まるものと考えられています。

 

<シクロオキシゲナーゼの作用>

◆COX-1(常時作用:主に胃保護などの生理機能を)

胃液分泌・利尿・血小板凝集

 

◆COX-2(サイトカイン・ホルモンなどの刺激による作用)

炎症反応・血管新生・アポトーシス・血小板凝集抑制・発癌・排卵・分娩・骨吸収

 

臨床試験の結果について

前述のNeurology誌によれば、以下の鎮痛消炎剤と血栓形成の副作用についての結果が報告されています。

 

 

◆COX-2阻害剤と虚血性梗塞リスクとの関係についての調査(Neurology誌)

【調査内容】脳卒中の入院前60日間の処方を調べた。

【結果】選択性の弱い阻害剤を使用した場合、リスクは1.42倍となり、個別の薬剤では、エトドラク(商品名:ハイペン)1.53倍、ジクロフェナク(商品名:ボルタレン)1.28倍となった。

⇒古典的な非ステロイド系消炎鎮痛剤では、死亡リスクの増加は見られなかった。

 

最後に

西洋薬の解熱鎮痛剤を代用する漢方薬としては、『黄柏・黄連・芍薬』などがあり、これらは同じくCOX-2阻害作用を持つため(効果は劣りますが)痛み止めの作用があると言います。また、『DHA・EPA、フィーバーフュー』などにも、プロスタグランジンE2の合成阻害作用があり、こちらの併用でも効果が見られるとの事です。

 

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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