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抗不安薬ベンゾジアゼピンの離脱症状を軽減する『他剤置換法』ってなに?精神疾患の治療薬

抗不安薬のベンゾジアゼピン系薬は、様々な精神疾患の治療薬として頻用されていますが、海外ではその高い依存性のため4週間以内に限定した使用期間を設けていることがほとんどと言われています。

 

しかし日本国内では数十年に渡る長期間投与も珍しくなく、離脱の際に症状の悪化や希死念慮などの危険性があり、問題となっています。

 

一方近年米研究の報告で、抗てんかん薬の『クロナゼパム』によってベンゾジアゼピン薬を置換することにより、離脱症状を少なく減薬できることが報告されており、日本ではジアゼパム置換により、比較的安全に離脱できることが報告されています。

 

以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

ベンゾジアゼピンはなぜ辞めるべきなのか?

以下の症状の出現のため、ベンゾジアゼピンには服用リスクがあると言われています。

 

・長期使用によって、様々な副作用が出現する(記憶力および認知力の低下、感情鈍麻、抑うつ、不安の増大、身体症状、依存など)

・数週間~数ヶ月の常用で、耐性ができ、効果が無くなる。

・耐性ができると、服用中でも離脱症状が出現する。

 

⇒ベンゾジアゼピンについて、長期使用は不適当であり、一般に2~4週間にのみ限って処方されるべきと結論づけられています。(英国医薬品安全委員会・英国精神医学会:1988年・1992年)

 

置換方法の詳細について 

ベンゾジアゼピンは、長期服用で神経伝達物質GABAの代替機能を果たし、結果として脳内GABA受容体の数を減らし機能低下させます。この状態で突然離脱を行うと、神経系の過興奮が生じ、重篤な症状(痙攣発作、精神病性反応、急性不安状態)を引き起こすことがあり、また遷延性の離脱症状のリスクを増大させます。

 

このリスクを回避する方法として推奨されているのが『長時間作用型のベンゾジアゼピン』へ切り替えを行い、その後減量するという方法です。

 

短時間作用型のベンゾジアゼピンは、早く排出されるためピークと谷の変動が激しく、また服薬間に離脱症状に似た症状を生じ、渇望することが起こるといわれています。

 

一方で、長時間作用型では、置換方法に頻用されるジアゼパムでは血中濃度が半分に低下するのに8.3日(200時間)かかるため、変動が少なく、離脱症状が生じにくいといわれています。

 

<代表的なベンゾジアゼピン(抗不安薬)>

◆短時間作用型

クロチアゼパム(リーゼR)、エチゾラム(デパスR)

◆中時間作用型

 ロラゼパム(ワイパックスR)、アルプラゾラム(ソラナックスR/コンスタンR)、ブロマゼパム(レキソタンR)

◆長時間作用型

 ジアゼパム(セルシンR/ホリゾンR)、クロナゼパム(リボトリールR/ランドセンR)、クロキサゾラム(セパゾンR)

◆超長時間作用型

 ロフラゼプ(メイラックスR)

 

<減薬のペースについて>

具体的な減量ペースについては、まず各ベンゾジアゼピンをジアゼパム(セルシンR/ホリゾンR)に換算して考えます。基本的には、服用量が減るにつれ、減量もすこしづつゆっくり行うようにします。

 

・ジアゼパム換算50mg/dayまで⇒1-2週間ごとに10mg/dayのペースで減量

・ジアゼパム換算30mg/dayまで⇒1-2週間ごとに5mg/dayのペースで減量

・ジアゼパム換算20mg/dayまで⇒1-2週間ごとに2mg/dayのペースで減量

・中止まで、1-2週間ごとに1mg/dayのペースで減量

 

⇒離脱症状が出るかどうかは、個人差があるため、ペースが速すぎるという場合には、1~2週間を1~2ヶ月に延長することも考える。

 

例)減量に反応しやすい患者さんの例:

ワイパックス1mg/日(朝:0.5mg、夕:0.5mg)服用で、1週間ごとに0.25mgづつ減量したが、調子がおかしいため一度0.1mgの減量を1ヶ月間続け、その後もそのペースを守り1年掛けて終了した。

 

前述のように、減量ペースは個人によって変更することが望ましく、体調不良が起こった場合は、用量をいくらか戻して数週間調子を見ながら、再度減量を試みるという方法が必要です。

 

薬を止めるまでには数年掛かる場合もありますが、根気強くゆっくり・少量づつ減らしていくことが成功する方法と言われています。

(photoby://pixabay.com/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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