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海外渡航者は注意が必要!『中東呼吸器症候群(MERS)』について

近年、アラビア半島が発生源のウイルス感染症『中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)』の感染拡大が懸念されています。MERSは、現在ヒトからヒトへの感染が報告されており(インフルエンザのような連続的なヒトからヒトへの感染は報告されていない)、その感染者数は956人、死亡者は351であるとされています。世界的な分布状況は、中東だけでなく、渡航者を通じて感染が広がり、ヨーロッパ諸国やアメリカ・アジアの一部にも拡大しています。日本では感染確認されていませんが、今後警戒が必要と考えられています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

中東呼吸器症候群(MERS)とは?

平成24年9月にアラビア半島やその周辺諸国において発生が確認された新種のコロナウィルス(MERS-CoV)による感染症で、持続的なヒト-ヒト感染は見られないものの,限局的なヒト-ヒト感染(二次感染)が発生しています。アラビア半島では医療機関における患者からの院内感染により拡大、またその後感染者への接触によって諸外国にも拡散したものと思われます。

 

<感染確認地域>

 

中東地域(アラブ首長国連邦,イエメン,イラン,オマーン,カタール,クウェート,サウジアラビア,ヨルダン,レバノン),ヨーロッパ(イタリア,英国,オーストリア,オランダ,ギリシャ,ドイツ,フランス,トルコ),アフリカ(アルジェリア,エジプト,チュニジア),アジア(フィリピン,マレーシア),北米大陸(アメリカ合衆国)

 

<感染源>

中東のヒトコブラクダ

 

<主な症状>

発熱・せき・息切れ(下痢・消化器症状を起こす場合もある)。

 

<治療法>

現在、MERSに対するワクチンや特異的な治療法はなく、患者の症状に応じた治療(対症療法)になります。

 

海外旅行に際して、気をつけるべき点とは? 

MERS感染予防のため、海外への渡航前・渡航後にチェックするべき点が上げられています。

 

◆旅行前

1)基礎疾患(糖尿病・慢性肺疾患・免疫不全など)がある方は、一般的に感染症にかかりやすいため、可能であれば治療を、または医師と渡航の是非について検討する。

2)渡航前に現地の最新の情報を得る(検疫所ホームページ・外務省海外安全ホームページ・在サウジアラビア日本国大使館ホームページなど)。

 

◆旅行中

1)一般的な衛生対策を怠らない(こまめに手を洗う、食品は十分に加熱する(特に未殺菌乳・生肉など)。

2)飛沫感染の恐れのある人(咳やくしゃみ)、また動物(ラクダを含む)との接触は可能な限り避ける。

 

◆旅行後

1)感染が疑われる場合(帰国後14日以内に、発熱・咳症状)、医療機関に連絡し、アラビア半島諸国へ滞在していたことを告げる。

2)感染が疑われる場合は、他者との接触を最小限にし、飛沫感染を起こさないよう咳にも気をつける。

 

最後に

MERSは一昨年流行した、SARSと同じコロナウイルスであり、その感染による致死率は50%程度であると言われています。現在の感染者数はそれほど多くはないものの、致死率の高さから警戒が必要と言われています。いずれにしても、感染力の高い冬の間は、自己免疫力を上げておくことは必須といえそうです。

 

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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