カラダノートみんなの役立つ予防法や対処法
  1. カラダノートTOP >
  2. 生活習慣病 >
  3. 脳卒中 >
  4. 基礎知識 >
  5. 原因 >
  6. 尿酸値が高いと「脳卒中・心筋梗塞」になりやすい?その実際とは

生活習慣病

尿酸値が高いと「脳卒中・心筋梗塞」になりやすい?その実際とは

尿酸は高値になると、痛風による関節の痛みを引き起こしますが、一方で高い抗酸化作用があることが分かっており、基準値内であれば体には有益になると考えられていました。しかし、近年NHKの健康番組内で、高尿酸値が『動脈硬化による心筋梗塞・脳卒中』に繋がる可能性があることが指摘されました。では、尿酸値はどの程度の範囲内に保つことが必要なのでしょうか?以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

なぜ高尿酸値が動脈硬化へ繋がるか? 

高尿酸値が動脈硬化へと繋がる機序については、以下によるものと考えられています。

 

◆尿酸塩(尿酸ナトリウム)結晶

尿酸塩結晶がIgGと結合し、炎症性メディエーターを活性化させ、血管透過性の亢進と、白血球の浸潤を引き起こし、組織障害が生じることから、動脈硬化を促進するものと考えられています。

 

◆尿酸トランスポーター

尿酸トランスポーターURAT1を介して細胞内に取り込まれた尿酸が、血管平滑筋細胞の増殖や炎症を促進し、動脈硬化に関与していると考えられています。

 

◆酸化ストレス

虚血下で、尿酸産生の際にATP分解が亢進し、活性酸素が大量発生することで、NO産生阻害・LDL酸化を介して炎症性物質を産生し、動脈硬化を促進すると考えられています。

 

尿酸値と心筋梗塞の関係についての解析

以下の解析・臨床試験が報告されています。

 

◆尿酸値と心筋梗塞のリスクに関する調査(British Medical Journal誌:2013年7月)

【調査内容】尿酸値を上昇させる遺伝要因と、心筋梗塞の発症リスクを数万人対象の疫学データから解析する。

【結果】遺伝的に肥満要因があると、尿酸値が上昇し、それに伴い高血圧・虚血性心疾患との関連性が見られた。

 

⇒一方で、遺伝要因がない場合は心筋梗塞との関連が見られなかったことから、尿酸値自体が疾患発症の原因ではないことが明らかとなった。

 

◆食欲抑制薬シブトラミンの臨床試験

 

【試験内容】55歳以上の肥満症患者9,742名を対象に、肥満抑制薬シブトラミン投与し、4年間の尿酸値と心筋梗塞発症との関連を調べる。

【結果】患者のうち、1,043名が心筋梗塞・脳卒中を発症しており、中でも尿酸値が高い群は、低い群と比較し、心筋梗塞の発症率が1.59倍に上昇していた。

 

⇒しかし、一方で肥満やコレステロール値などの動脈硬化関連因子を除外すると、このリスクは有意なものではないという結果となった。

(またシブトラミンで体重が減少すると、尿酸値も低下した。)

 

<結果として>

上記2つの結果から、尿酸値は体重や肥満度と関連が深く、それを除外した場合の、単独での心筋梗塞や脳卒中のリスクとしての意味は、あまり大きなものではないということは言えそうである。

 

最後に

日本痛風・核酸代謝学会のガイドラインによると、肥満因子を除いた際の、尿酸値と動脈硬化(心筋梗塞・脳卒中)などとの関係は明らかではないが、疑いはあるとのことから、血清尿酸値を6mg/dL以下に管理することが望ましいとしています。

 

(photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

オススメ検索ワード

原因に関する記事

高カロリー、高脂肪摂取が心臓病、脳卒中の最大の敵

ある日いきなり、倒れてそのまま二度と会えなくなる病気――、 心臓病や脳卒中...

カラダノートひろば

原因の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る