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ガン・悪性腫瘍

ビタミンDとカルシウムの摂取で大腸がん発生率が70%低下する?!

ビタミンDが不足すると、くる病や骨軟化症・糖尿病・認知症・自己免疫疾患・循環器疾患など、様々な病気の原因になることで知られていますが、近年最も注目されているのが『抗がん』に関する作用です。ヒトを対象にした調査で、ビタミンD産生量が低い冬より、高くなる夏のほうががんの進行度が低いことが報告されており、またいくつかの臨床研究においてもがんの予防や進行を抑える効果が明らかになっています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

ガラス越しの日光を浴びても、ビタミンDは作られない?!

ビタミンDの一日の平均的な必要量は5.5μg程度ですが、これを体内合成するためには東京では夏場10分程度・冬場30分程度の日光浴が必要です。またさらにがん予防を目的にビタミンDを増やしたい場合、標準的な必要量の約10倍量が薦められており、その際の必要日光照射時間は夏場2時間程度、冬場5時間程度となります。これらの合成に必要な紫外線はUV-B波というものですが、ガラスを介すると反射されるため、直接外出して当たることが必要になります。毎日の生活でなかなか一日数時間日光浴をするというのは難しいものです。そのような場合、食事やサプリメントから摂取するという方法があります。

 

<ビタミンDが合成されるまで>

ビタミンDが体内で作られる過程は、皮膚に存在するプロビタミンD3(7-デヒドロコレステロール)が、日光に当たり『活性型ビタミンD3』に変わることで作られます。

 

1)皮ふに紫外線(UV-B)が当たってプレビタミンD3になる

2)体温によってビタミンD3に変わる。

3)できたビタミンD3は、タンパク質(ビタミンD結合タンパク質)によって肝臓に運ばれていきます。

 

<ビタミンDのもたらす効果>

ビタミンDの主な働きは以下の通りです。ビタミンDは、カルシウムとリンの吸収を手伝って骨を丈夫にしたり、遺伝子の働きを調節したりしています。

 

■カルシウムとリンの吸収促進

■骨の形成と成長促進

■免疫向上(1200IU/日摂取で、季節性インフルエンザAの罹患率が下がった。)

■糖尿病予防(高濃度であるほど、2型糖尿病発生率が低い。)

■発ガンの抑制(大腸がん・乳がんでは特に高濃度であるほど発生率が低い。)

■認知症・うつ病の予防(アルツハイマー病では、低値で70%発生率が高くなる。)

 

臨床試験について

ビタミンDとがんの発生について、臨床試験では以下が報告されています。

 

■血中ビタミンD濃度と大腸がんの発生率に関する5つの疫学研究をメタ解析(Am J Prev Med, 32: 210-216, 2007)

・血中ビタミンDが最高値のグループは、最低値のグループに比べ、大腸がんのリスクは約50%低い

・血中ビタミンD濃度が12ng/ml以下の人は、33ng/ml以上に高めることで、大腸がんのリスクをほぼ半分に減らせる。

 

■ビタミンDとカルシウムをサプリメントで投与したランダム化二重盲験試験(Am J Clin Nutr. 85:1586-1591, 2007)

【試験内容】米国の閉経後女性をプラセボ摂取グループ、カルシウム(1400~1500mg/日)摂取グループ、カルシウム(1400~1500mg/日)とビタミンD(1100IU/日)摂取グループの3つのグループに分けて、4年間追跡調査した。

【結果】プラセボ摂取グループに比べて、がんの発生リスクは、カルシウム摂取グループで41%、カルシウムとビタミンD摂取グループで77%も低下することが報告された。

 

⇒ビタミンDを毎日1000~2000 IU摂取するか、日焼けしない程度に積極的に日光に当たることで、血中25(OH)ビタミンD濃度を高めれば大腸がんのリスクを半減できる可能性がある。

 

最後に

がんの予防に有効なビタミンDの摂取量として、一日25~50μg(1000~2000IU)程度が推奨されていますが、気をつけたいのはその上限です。成人では、摂取量の上限(健康障害を起こすことのない最大摂取量)は50μg(2000IU)であり、サプリメントから摂取する場合過剰となる可能性もあるので(食事にも含有されているため)、やや少なめに摂取することも重要です。また喫煙者の場合、ビタミンD濃度が高まるとすい臓がんの発生率が3倍高まるという報告もあり、控えることが推奨されています。

 

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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