生活習慣病
重視される家庭の血圧!高血圧の健康管理、正しい血圧の測定
何か持病があったり、その危険を持っていたりして、家での健康管理に気をつけているという人は多くいるでしょう。
一言で健康管理と言ってもいろいろありますが、その方法のひとつが家庭での血圧測定ではないでしょうか。
血圧測定を2回していますか?
2014年に日本高血圧学会から、「高血圧治療ガイドライン2014」が発行されました。
これは2009年からの5年ぶりの改訂で、この中で家庭血圧の測り方についての変更もありました。それが、1機会2回の測定です。
1機会2回とは?
血圧というのは、ちょっとした条件の変化に反応して値が変わってしまいます。そのため、血圧を測るときは測定時の条件に気をつけて日々の測定をしなければいけません。
そんななか、2014年の改訂で打ち出されたのが、1機会2回の測定の推奨なのです。
家庭血圧の測定では、朝と晩の2回に血圧を測ります。以前は朝と晩のそれぞれで、1回ずつの測定でしたが、改定後は朝と晩のそれぞれ2回ずつの測定が打ち出されています。
なぜ2回測定する必要があるのでしょうか?
2回測定してどうするの?
朝と晩のそれぞれで、2回の血圧測定をしてどうするかというとその平均値を、その時の値として採用します。
こうして書くと平均値だけを書けばそれでOKのように感じるかもしれません。
しかし平均というと、実際に測定された値自体が見えなくなってしまいますので、実際に測定した2回分の値と、平均値を記しておく方が良いです。
また、2回の血圧の値の差が大きすぎるなどの場合は、3回目の測定をするのもよしとされています。そしてその場合は3回分の平均値を採用します。
ただし、値に満足しなかったり、不安な気持ちから、4回、5回と測定を重ねてしまうのは不要な不安を増大させます。
そのため、4回以上の測定は推奨しないとも明記されています。
こんな要因で血圧は変わります
実際には同じ条件で血圧を測定していれば、そうそう血圧差が大きくなるということはありません。
血圧が変動しやすくなるときというのは、以下のような場合です。当てはまるときには測定を控えましょう。
・運動後
・食後
・入浴後の1時間以内
・アルコール摂取後
・カフェインを含んだ飲料を飲んだ後
より正確な測定のために…
1機会2回の測定は、より正確に血圧を測定するためのものです。これによってより家庭での血圧の信頼度は増します。
1回で十分なのではと感じるかもしれませんが、特に病状から血圧の変動に注視されている方は、きちんと1機会2回の測定をしてみてください。
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朝晩の血圧差が激しいのは危険!?早朝高血圧には○○が効果アリ!
心筋梗塞や脳卒中は、朝に起こることが多いです。
いずれも血管が詰まったことによって起こるもので、それが心臓で起これば心筋梗塞ですし、脳で起これば脳卒中になります。
どちらであっても、突然死につながる可能性のある、極めて怖い病気と言えます。
高血圧じゃなくても脳卒中は起こる!
心筋梗塞や脳卒中といった病気は、高齢者のものと思っていないでしょうか?確かに、高齢になると血管が老化し、高血圧の傾向が強くなるので、心筋梗塞や脳卒中が起こりやすくなります。
しかし、普段の血圧が正常であっても、こうした心筋梗塞などの病気に見舞われる可能性は十分にあります。
朝晩血圧の平均と差を確認しましょう
自分は血圧が高くないと思っている人も、一度以下を確認してみて下さい。
・朝晩の血圧の平均
・朝晩の血圧の差
家庭で測る血圧は、普通朝と晩の2回測ります。これらの「平均が135mmHg以上」で、「差が15mmHg以上」だった場合、心筋梗塞などの病気は他人ごとではなくなります。
この数字に引っかかるということは、夜から朝にかけての血圧変動が極端と言えます。
これは早朝高血圧の診断基準で、普段の血圧があまり高くない人は、病院でもなかなか見つけられません。
血圧変動が極端だと、血管に大きな負担がかかり、場合によっては心筋梗塞や脳卒中を引き起こすことになるのです。
早朝高血圧の予防対策はこれだ!
早朝高血圧には二つのタイプがあります。
ひとつは、目覚めると共に血圧が急上昇するタイプ、もうひとつが、夜間の血圧が下がらないまま、緩やかに上昇するタイプです。
後者は加齢と共に増加する傾向があり、心不全や、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群の多くがこのタイプだとされています。
では具体的な対策として、何をすればいいのでしょうか?以下に見てみましょう。
・寝る前にリラックス
・寝る前に必ずトイレに行く
・布団の中と室温の差を大きくしない
・寝室と廊下、トイレの温度の差を大きくしない
寝る前に血圧をあげないようにすることと共に、朝起きた時に血圧が上がりすぎないようにする工夫も大切です。
項目の下ふたつは特に冬場に言えることです。急激な温度の変化に血圧の変化が後押しされて、心筋梗塞や脳卒中を引き起こしやすくなります。
血圧が気になったら病院へ
寝る前の血圧が高かったり、朝の血圧が高くて、早朝高血圧が気になる場合、病院で相談してみましょう。まずは病院でより正確な数値を測り、早朝高血圧かどうかを調べます。
そうすれば、状態に応じて投薬治療などを検討していくことになります。
もし高血圧ですでに治療をしているという場合でも、早朝高血圧の可能性はありますので、お医者さんに相談してみて下さい。
血圧の日内変動を知るのはどんなメリットがある?医師と患者、双方のメリットとは
血圧というのは、心臓が血液を押し出すときの圧力のことです。
心臓は今こうしている間にも、ドクンドクンと絶えず打っているわけですから、その一回一回において異なる血圧が計測できるということが言えます。
家庭血圧では不十分?
高血圧の患者さんは、ほとんどが家庭で毎日血圧の測定をしていると思います。普段の血圧を知るために家庭の血圧を測るのは重要で、朝晩の二回に分けて血圧を記録していきます。
この家庭血圧の測定は、高血圧の治療をしていく上で非常に重要なのですが、時に朝晩の二回だけでは、血圧を把握するのに不十分なこともあります。
冒頭にも書いた通り、血圧はその時その時で変動していくものです。
ですから血圧のすべてを把握するには、朝と晩の二回だけではなく、一日中の血圧を測定し続ける必要があるのです。
医師からしても血圧手帳の数値のみから、家庭血圧の特徴を完全に把握することは、負担が大きいことなのだそうです。
血圧の日内変動を知る
1日の血圧を連続で測定するには、携帯型の自動血圧計などを使用します。小さい血圧計を装着したまま、一日を過ごすのです。これによって血圧の日内変動をしることができます。
日内変動を知るメリット
では具体的に日内変動を知ることで、どんな得があるのでしょうか。
・医師の負担減
朝晩二回の家庭血圧だけでは、その他の時間の血圧を推測することが求められました。しかし、日内変動を知ることが出来ればその負担が軽減します。
なによりも、家庭血圧の平均値や変動などを一目で見て、治療効果を検証しやすくなったと言えます。
・患者さんの理解向上
日内変動のグラフなどは、視覚的に患者さんでも分かりやすいものです。それを患者さんへの説明に用いることで、治療の目標や効果を患者さん自身が理解しやすくなります。
・患者さんのモチベーションUP
患者さんの気持ちからすると、高血圧を治すことにおいて、治療による効果への期待は高いものです。
ですが実際高血圧は生活習慣の改善が基礎になるため、それを実践していても「治療」という実感がなく、満足感が得られないことも多くあります。
しかし日内変動を見ることで、現状と目標の差を認識し、その差がの変化を感じられることで、治療へのモチベーションを維持しやすくなります。
治療を続けていく上でのメリット
日内変動を知ることは、高血圧の治療を継続する上で非常に重要だと言えます。医師にとっても得ですし、患者にとっても得です。
日内変動の計測をうまく高血圧治療に組み込むことで、今までの高血圧治療に比べてより包括的な治療と、その効果を期待できるようです。
その血圧計は正しく測れる血圧計ですか?血圧計選びで大事なポイントまとめ
家庭での血圧測定は、高血圧の治療にとても重要な判断材料です。そのためには、家庭での血圧測定を正しく行う必要があります。
使っている血圧計は正しいですか?
家庭用の血圧計といっても、その種類はいくつかあります。
・指で血圧を測るもの
・手首で血圧を測るもの
・腕で血圧を測るもの
さらに腕で血圧を測るものでも、腕に腕帯を装着するものと、筒状になっているところに腕を入れるものなどもあります。
今血圧計を使っているという人は、どのタイプを使っているでしょうか?
この中で多くの医療関係者が勧めるタイプが、腕帯をつけて腕で血圧を測るタイプの血圧計です。
これは、指や手首では、特に高血圧症などを発症している場合、上腕との血圧差が大きくなってしまうためです。
さらに、血圧計は測る位置を心臓の高さに持って行かなければいけませんが、指や手首の場合、それがぶれてしまいやすいという欠点もあります。
ちなみに筒状の血圧計は、機械自体が大きくて持ち運びが不便という特徴があります。
腕帯のサイズもとても大事
腕帯を腕に巻くタイプの血圧計を選ぶのは良いとして、正しく使うためには腕帯のサイズを選ぶこともとても重要です。
腕が細い女性と、筋肉で腕が隆起しているような男性とが、同じ腕帯を使っては、正確に血圧を測れません。腕が細い人には、ちゃんとそれ用の細い腕帯がありますので、それを使いましょう。
購入するときは自分で勝手に決めず、お店の人と相談しながら決めた方がいいでしょう。
腕帯を正しく巻いてください
サイズが正しければ、次は腕帯を正しく巻くことが必要です。
腕帯は二の腕に装着し、理想は素肌に直接巻きます。
薄手のシャツなどであれば許容範囲内ですが、セーターなどの厚手のものを着ているときには、まくるのではなく脱いで計測を行って下さい。
また、腕帯は巻くとき、肘にかからないように注意しましょう。巻いたものが移動しないように、腕にピッタリとまきつけます。
機械的なこともきっちりと
特に高齢な方になると、機械的な細かい部分が苦手だという方もいると思います。
その場合には、ご家族の方など周囲の人が、代わりに気を使ってあげてください。
細かいかもしれませんが、こうしたひとつひとつが、高血圧の治療に大事なのです。
家庭の血圧測定は1日2回が常識!いつ測定するのがベスト?!
家庭用血圧計が広まり、治療の一環としても家庭血圧が参考にされているため、毎日家で血圧をはかっている方も多いと思います。
これから計ってみようと思う方はもちろん、既に測定している方は自分の方法と比べながら正しい血圧測定方法をみて行きましょう。
(上腕カフ・オシロメトリック法に基づく装置を使用)
朝晩1日2回測定を
朝と晩で血圧は異なるため、朝と夜に1回ずつ毎日測定をおこないます。
朝、夜それぞれの値に問題が無くても、値に開きがある場合、早朝型高血圧などが見つかる場合があります。
朝はトイレの後、夜は就寝前が目安
毎日きまった時間に血圧を計ることで、正確な血圧値を知ることができます。
朝は起きて1時間以内、トイレの後にはかりましょう。夜は、就寝前が良いですが、お酒などを飲む場合には、血圧が影響を受けてしまうため、お酒を飲む前に計ると良いと言われています。
※治療方針によっては、医師から別途、時間やタイミングの指定がある場合があります。
測定する位置は「上腕」
正確性が高いと言われているのは、上腕部にカフを巻き付けるタイプで、医療機関でも多く取り入れられています。正しい位置にカフを装着し、カフが心臓の高さに来る姿勢で測定を行いましょう。
測定は長期を目指そう
血圧の値は2,3日計測したところであまり意味がありません。できるだけ長期間記録をすることで、変化や異常がわかりやすくなります。アラームなどをセットし、忘れないように毎日測定を行いましょう。
こんなことにも気を付けよう!
細かな注意点も覚えておくと役立ちます。
室温は適温を
特に冬季は暖房のない部屋で測定すると血圧が上昇する場合があります。
しばしの安静後に測定
できれば背もたれ付きの椅子に足を組まず座り1,2分経過後に測定を開始しましょう。
測定前、中は会話を交わさない
感情の変化が血圧に影響する場合があるためです。
測定前に喫煙、飲酒、カフェインはNG
いずれも血管に対し影響を与えるため、血圧値に影響します。
測定値に一喜一憂しない
血圧値はデリケートで変動しやすいものです。上がった、下がった!と一喜一憂することで、測定時緊張しやすくなる場合があります。
家庭で血圧を計ることに対し、不安感を覚える人は、異常値が出やすくなるため、家庭血圧の測定には不向きと言われていますが、多くの方は家で計るほうがリラックスし正確な値が出やすいと言われています。
その他
多くの方は家で計るほうがリラックスし正確な値が出やすいと言われていますが、家庭で血圧を計ることに対し、不安感を覚える人は、異常値が出やすくなるため、家庭血圧の測定には不向きと言われています。
正しく測らないと意味がありません!朝と夜の血圧測定、正しい方法でできていますか?
高齢になると家に血圧計があるのも珍しくありませんよね。血圧を日々測定して記録していくことは、健康管理の一環として非常に重要です。
家庭で血圧を測定するということ
血圧が高い・低いと言いますが、血圧というのは1日の中でも大きく変わります。そのため、同じ人でも、血圧が高いときと低いときがあるのです。
しかし日によって記録している血圧がバラバラすぎては、その人の血圧が上がったか下がったかが判断できません。
そこで、血圧を家庭で測る場合は、一定の時間を設けて、いつも同じ条件で血圧を測定することが大切です。
以下では家庭での血圧の正しい測り方についてご紹介します。
家庭血圧の正しい測り方
血圧の変動を知るためには、毎日同じ条件で測定することももちろんですが、他にも守るべきことがいくつかあります。
朝の測定で測るのは…
1.起床後1時間以内
2.排尿後
3.朝食前
4.降圧剤を服用している場合は飲む前
夜の測定で測るのは…
1.就寝前
毎日決まった時間で、決まった状況で測ればよいので、もしかしたら就寝前に測るのではなく、夕方くらいに測るという人もいるかもしれません。
その場合は、以下のような点に注意が必要です。
夕方の測定
1.夕食前
2.降圧剤を服用している場合は飲む前
3.入浴前
朝の測定とほぼ同じですね。これらを守って測定しましょう。
測定時の姿勢のポイント
血圧の測定をしているとき、測っている腕を上げると簡単に数字が変わります。
このように血圧というのはその測り方によって比較的簡単に数字が変わってしまうものです。そのため、測定時の姿勢や服装などにも注意が必要です。
普段血圧の測定をしている人は、以下の点がきちんと守れているかどうか、今一度チェックしてみて下さい。
・椅子に深く腰掛け、リラックス
・背筋をのばす
・腕帯(腕に巻く部分)の中心が心臓と同じくらいの高さにする
・セーターなどの厚手の服は脱いでから測定する
・テーブルと椅子の高さの差は25~30cm程度が理想
正しく測定できていますか?
朝と夜でも、朝と夕方でも、いずれであっても時間を決めて測定をしていきましょう。
特に最近は医療機関で測定する血圧よりも、家庭で測る血圧の方が重視されることもあります。
だからこそ、正確にきちんと測定する必要があり、また、正確に測定するためには正しい測定方法を知っておく必要があるのです。
(Photo by:pixabay、著者 )
著者: カラダノート編集部