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非アルコール性脂肪肝炎(NASH)への『カルニチン』投与は、『ビタミンE』を凌ぐ効果?!

現在、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の治療法の一種として『ビタミンEの投与』による酸化ストレス抑制が行われますが、脂溶性ビタミンであるため脂質異常症やその他心不全の副作用の可能性が示唆されており、問題となっていました。一方で、ダイエットなどに用いられるサプリメントのカルニチンを用いた脂肪肝炎マウスへの投与実験では、ビタミンEよりも有効な肝炎抑制率を示したという報告があり、非常に注目されています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

カルニチンとは?

カルニチンは、アミノ酸の誘導体で長鎖脂肪酸をミトコンドリアに取り込む際に必須の物質です。体内には(主に筋肉細胞)、約20gのカルニチンが存在しており、1日の生合成推定量は10~20mgで、大部分は肉食により補給されると言われています。健康な小児および成人は、1日に必要なカルニチンを肝臓および腎臓でアミノ酸のリジンとメチオニンにより十分な量を合成するため、食物やサプリメントから摂取する必要はない、という報告もありますが、一方でカルニチンが不足する高齢者においては、カルニチンサプリメントの投与で、エネルギー代謝、脳における神経伝達物質の機能改善に寄与したという報告があります。

 

なぜカルニチンは脂肪肝炎を改善する?

脂肪性肝炎では、ミトコンドリア機能の低下が疾患の進展に関与していることが確認されていますが、カルニチンは、細胞内で脂肪酸を燃焼させ、エネルギーを産生する小器官であるミトコンドリアの機能を補助する効果があることが明らかになっています。またレボカルニチンが希少用医薬品、胃薬としても使用されており、ミトコンドリアの機能を改善させることが知られていることからも、この機能が発揮された可能性があるとされています。

 

マウスによる実験で、カルニチンはビタミンEより高い肝炎抑制効果を示した

PLOS ON誌によれば、マウスへのカルニチン投与で、ビタミンEより高い肝炎抑制効果を示したことが報告されています。

 

■脂肪肝炎マウスへのカルニチン投与は、ビタミンEより優れた改善効果を示した(PLOS ON誌)

【実験内容】脂肪性肝炎を経て肝癌に至る8週齢の雄マウスを3つの実験群にわけ、以下の餌を与えた。

1)高脂肪食群、2)高脂肪食+0.28%L-カルニチン群、3)高脂肪食+0.01%αトコフェロール群

【結果】L-カルニチン群とαトコフェロール群は、脂肪肝炎を有意に抑制した(L-カルニチン群の方がαトコフェロール群に比べより高い改善効果を示した)。

 

⇒また肝腫瘍の発生抑制効果についても数、サイズともにL-カルニチン群の方がより効果があることが明らかになった。

 

最後に

NASHへのビタミンE投与については、安全であるという見解とそうでない(心不全の副作用)という見解があり、現在でもはっきりとは決着がつけられていません。その点カルニチンは大量投与でなければ危険性はないとされており、治療薬として使用できる確率が高いのではないかと言われています。しかしながら、ヒトへの臨床試験についてはまだ十分に実施されていない状況であり、今後さらに安全性への検証が必要になりそうです。

 

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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