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タモキシフェンとメラトニンの併用で乳がん治療効果が向上する?!

メラトニンとは、体の日内リズムを調整しているホルモンであり、暗闇に反応して脳の松果体から分泌されるという特性があります。また生体への効果として、高い活性酸素の消去能があることが注目されていましたが、近年では乳がん治療薬のタモキシフェンとの併用療法で、癌増殖抑制に非常に有効であるという報告があります。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

メラトニンとは?

メラトニンは昼と夜の周期に反応して脳の松果体から分泌され、体の日内リズムを調整しているホルモンであり、抗酸化能が高く、ヒドロキシルラジカルやパーオキシラジカルに対する消去活性が報告されています。試験管内の実験では、乳癌細胞のp53蛋白(がん抑制遺伝子の一種)の発現量を増やし、癌細胞の増殖を抑制することが報告されています。

 

メラトニンの抗がん効果について

またメラトニンは、抗酸化力を高めて抗がん作用を示すだけではなく、直接的な作用でがん細胞の増殖・転移を阻害する効果があると報告されています。

 

■がん細胞による成長因子の取り込みを阻害する

■テロメラーゼ活性を阻害してがん細胞のアポトーシスを誘導する

■がん抑制因子のP53の発現を制御する

■低酸素誘導因子(HIF)の活性を抑制し、血管新生に働く増殖因子の発現を低下させる

 

⇒20mg/日のメラトニンを服用している人は、保存的治療のみを受けている人に比べて癌の進行が遅い(53%対90%)ことが報告されている。

⇒またエストロゲン依存性のがんにも有効性が有るという報告がある。

 

臨床試験について

メラトニンは標準的な癌化学療法の補助療法として使用される傾向にあります。以下は、臨床試験の2例です。

 

■タモキシフェンとメラトニンの併用で、癌進展が抑制された

【試験内容】タモキシフェンのみで治療して進行した転移性乳癌の治療において、タモキシフェン+メラトニン(20mg/日)を併用したフェースIIの臨床試験を行った。

【結果】14例中4例がこの治療に部分的な反応を示し、癌進展までの平均が8ヶ月であった。

 

⇒また、治療における副作用はなく、多くの患者において、不安や抑うつの軽減が観察された。

 

■エビルビシンとメラトニンの併用で、癌の縮小が認められた(J Pineal Res 1999;26:169-173.)

【試験内容】エピルビシン治療中に血小板減少を来した乳癌患者に、メラトニンの20mg/日投与する。

【結果】患者12例のうち9例において血小板数が正常値に回復した。うち5例では腫瘍の縮小が認められた。

 

<がん治療へのメラトニン服用量は?>

通常、睡眠障害などに用いられる量は1~3mg程度ですが、がんに対する効果を期待する場合、多め(5~20mg程度/日)に服用します。進行がんの治療では40mg程度/日の使用も報告されています。

 

<副作用について>

メラトニンを服用すると眠くなるため、日中の服用は避け、夜間に服用します。精神安定剤や通常の睡眠薬を飲んでいる場合には医師に相談することが必要で、妊婦、授乳中の女性は摂取を控えるのが賢明です。

 

■服用注意

 

□併用禁忌

・一部の精神安定剤や睡眠剤

 

□病気を悪化させる可能性がある

・自己免疫疾患(慢性関節リュウマチなど)

・悪性リンパ腫や白血病など免疫細胞の腫瘍

 

□血液凝固を抑える作用があるため

・血液凝固に異常がある

・ワーファリンのような血液凝固阻害薬を服用中

 

□血圧を低下させる作用がある

・降圧剤を服用中は注意する

 

□避妊効果

・妊娠を望んでいる女性

 

□子供

・子供は充分な量が分泌されているので、サプリメントは接取させない

 

最後に

メラトニンは夜間に暗闇で過ごすことで分泌されますが、その他サプリメントや医薬品から摂る方法もあります。サプリメントは国内販売されておらず、海外からの個人輸入で入手することが出来ます。医薬品はロゼレム錠で、受容体への親和性が10倍とも言われており、高い効果が期待できます。メラトニン1日数グラムの摂取は安全と言われていますが、服用開始する際は念のためかかりつけ医などに伝えておくことが必要です。

(photoby:pixabay

著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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