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抗精神病薬『ルーラン』は、穏やかな作用で躁うつ/不安/強迫症状を改善する?

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抑うつと躁状態を繰り返す双極性障害の治療薬には、主に「気分安定薬」「非定型抗精神病薬」が用いられますが、非定型抗精神病薬の中でも最も副作用が少なく、穏やかな作用をする薬として「ルーラン」があります。

 

エビデンスは少ないものの、臨床では高評価

 

ルーランは、脳内ドパミン受容体の遮断による「興奮や幻覚など陽性症状の抑制」と、セロトニン受容体の遮断作用による「無為、自閉、感情平板化など陰性症状の改善」が認められています。

 

ただ、ルーランは国内で開発された薬でありアメリカでは現時点では使用されていないことからエビデンスに乏しく、あまり処方を好まない医師も多くいるようです。

 

しかしながら、統合失調症の改善だけでなく双極性障害や強迫性障害などにも広く有効性があり、また少量で使用し副作用が少ないことからも、優れた薬であるという評価は多く見られます。

 

ルーランは、維持療法に適している?

 

2004年Medical Tribuneウェブサイトに掲載された北海道大学大学院医学研究科講師の久住一郎氏の記事によれば、統合失調症の治療薬の使い分けについて次のように述べられています。

 

「リスパダールは陽性症状が強い急性期や再燃を頻回に繰り返す症例で最適であり、ルーランは安定期の維持療法に最適である」

「リスパダール」と「ルーラン」のドーパミン受容体親和性の比較

【リスパダール】

D2受容体を「強力にかつ持続的に」遮断する。

 

【ルーラン】

「間欠的に」D2受容体を遮断する。

 

非定型坑精神病薬の中における、ルーランの「位置づけ」

 

また他の精神科医の先生(文末に参照元を記載)による見解では、「統合失調症でない症例でも、治療の後半にはルーランを用いることで寛解に至ったというケースが多い」とされていることからも、維持療法に適していることが分かります。

■ルーランの用途

気分の安定/衝動性の抑制/抗不安作用/多少の抗うつ作用/強迫的観念の治療に用いる。

 

■不安・神経症に有効

ルーランの活性代謝産物ID-15036は、強いセロトニン受容体結合能がある(不安・神経症に有効)。

■病状の「質的」な改善度の順位(他剤との比較)

ジプレキサ>>ルーラン>セロクエル>>>リスパダール

 

■質的な改善度を示すエピソード

統合失調症ではなく、完全に治癒した患者の方は、ルーランを経由している場合が多い(特に治療の終盤はルーランで治療されているケースが多い)。

 

⇒リスパダールは「強い賦活作用と鎮静作用があるが、症状を根本への改善しない」という見解もあるようです。

 

エビリファイ・セロクエルとの効果の比較

 

またさらに、ルーランと「エビリファイ/セロクエル」の2剤との性質の比較については、以下と述べられています。

 

■抗不安・抗強迫

ルーラン>エビリファイ(エビリファイは、単剤処方では次第に強迫が悪化するケースがある。)

 

■抗うつ効果

エビリファイ>ルーラン

 

■安定性

ルーラン>セロクエル

 

このように、ルーランは非定型坑精神病薬の中でも、「維持療法に適した穏やかな作用の薬」であり「質的な改善度や坑不安効果も高い」ということが分かりました。

 

副作用に関しても、高プロラクチン血症のリスクが少なく、肥満などの有害事象に結びつきにくいとされていることからも、優れた薬であると考えられそうですね。

 

(参照ウェブサイト:kyupinの日記西荻聖和クリニックもなかのさいちゅう

(photoby:pixabay

 

著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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