カラダノートみんなの役立つ予防法や対処法
  1. カラダノートTOP >
  2. 気になる病気・症状 >
  3. >
  4. 盲腸・虫垂炎 >
  5. 急性虫垂炎(盲腸)の治療に『抗生剤』を用いると、40%再発の可能性がある?

気になる病気・症状

急性虫垂炎(盲腸)の治療に『抗生剤』を用いると、40%再発の可能性がある?

『急性虫垂炎(=盲腸)』とは、異物や糞石などの蓄積が原因となり、虫垂内の閉塞が起こって、二次的に細菌感染を起こす化膿性の大腸炎のことを言います。

 

この治療法として過去には手術が一般的でしたが、近年では(腹膜炎などの疑いがない場合)抗生剤投与による経過観察が初期治療として行われるようになってきていると言います。

 

しかし、一方で手術する時期を逃すと症状が悪化する可能性があります。初期治療に抗生剤のみで対処することは、どの程度リスクを伴うのでしょうか?

 

合併症のない虫垂炎の初期治療でも『抗生剤投与』は、再発の可能性40%?

単純性虫垂炎(=合併症がない虫垂炎)の初期治療に関する臨床試験については、以下の相反する2つの結果が報告されています。

 

■抗生剤治療は手術より合併症発生率が低く、初期治療に適しているという結果となった

(BMJ)

 

【対象】CTで急性単純性虫垂炎を確認された患者900名

【試験内容】抗生剤投与群と手術群に分け、合併症発生率を比較した。

【結果】 

・初期から抗生剤が効いた群では、手術群より合併症発生率が低かった(約60%:1年間悪化せず、40%:1年以内に再発(うち20%:再手術を要した))。

 

⇒以上の結果から、『抗生剤治療群は合併症が有意に少なく、初期治療として考慮してもよい』と結論づけられています(ただ、再発の可能性はある)。

 

■手術の方が抗生剤投与よりも、合併症発生率が低くやや優れているという結果となった

(Lancet)

 

【対象】CTで急性単純性虫垂炎が確認された患者243名

【試験内容】抗生剤投与群と手術群に分け、合併症(=腹膜炎)の発生率を比較した。

 

【結果】

・治療後1ヶ月以内の腹膜炎発生率は抗生剤投与群で8%、手術群で2%と手術群がやや優れているという結果となった。

(※治療前の事前CTスキャンで合併症見られない例でも、手術によって腹膜炎発生が隠れていたのは18%だった。また抗生剤は治療後1ヶ月以内に12%・1年以内に29%が再手術必要となった。)

 

⇒以上の結果から、『抗生剤治療は手術より優れているとは言えない(やや手術の方が優位である)』という結論となった。

 

最後に

以上のように、単純性虫垂炎の初期治療に抗生剤を用いることは、手術より安全であるとは言い切れないようです。また医師によれば治療前にCTスキャンで『合併症があるかないか』を判断することは困難であると述べられています。

 

結論としては『抗生剤治療を選択したとしても、再発の可能性があること知り、手術のタイミングを逃さないこと』が重要であると述べられています。

 

(引用・参考ウェブサイト:救急医の挑戦in宮崎)

 

(photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-30掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

盲腸・虫垂炎に関する記事

「盲腸」と「虫垂炎」~放っておくと危険な病気です!

  「盲腸」や「虫垂炎」は、私たちにとって身近な病気といえるでしょう。周り...

突然の虫垂炎(盲腸)!切除手術から退院までにはいくらかかる?

  だれでもかかる可能性がある虫垂炎(=盲腸)。 とつぜん起こるこの病気...


突然やってくる激しい腹痛「虫垂炎」とは?

  盲腸という言葉は昔から聞きなれている方も多いのではないでしょうか。また...

虫垂炎の原因はストレスかもしれない?

虫垂炎の原因は実はよくわかっていません。最近ではストレスも原因の一つかもしれ...

カラダノートひろば

盲腸・虫垂炎の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る