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自閉症・強迫性障害の原因物質グルタミン酸を抑える効果~『メマリー』でOCD患者の半数が改善

自閉症や(難治性)強迫性障害(OCD)の原因となる物質のひとつとして、神経伝達物質グルタミン酸の濃度増加が発症に関連しているという研究報告が東京医科歯科大学によって行われています。

 

このグルタミン酸を抑える効果を持つ候補薬として「ラミクタール」などの抗てんかん薬や、認知症治療薬の「メマリー」が上げられています。抗てんかん薬は中毒疹が出る可能性があることから、投与リスクが大きいと考えられていますが、メマリーでは中毒疹の発生率は低く(約1%)、また最近ではいくつかの海外の臨床試験で、人への改善効果が報告されています。

 

国内のマウス実験では、自閉症・OCD治療に効果

 

■OCDモデルマウスへのメマリーを投与で症状の改善

(東京医科歯科大による)

 

【対象】正常なマウスと、グルタミン酸輸送体(GLT1)を欠損させたマウスの2匹(強迫行為時間は正常マウスの9倍

【実験内容】GLT1欠損マウスに「メマリー」を投与し経過観察を行った。

 【結果】強迫行為時間が50秒に短縮した。

 

海外研究では、OCD患者の半数に効果

 

■治療抵抗性OCD患者へのメマリー投与で、約半数に症状25%以上の改善が見られた

(J Clin Psychopharmacol. 2009 Feb;29(1):51-5. doi: 10.1097)

 

【対象】SSRI薬に応答せず、強迫性障害評価尺度(Y-BOCS)が18点以上(平均27.5点)の成人15人

【試験内容】12週間にわたり、メマリーの投与を行う(用量は徐々に20mg/日まで増加)。有効性の評価は、試験終了時にY-BOCSスコア25%以上の減少、もしくは臨床全般における印象改善が「改善」「非常に改善」によるものとする。

 

【結果】

・ほぼ半数の被験者が、有意な改善を示した(試験終了時点で、6名(42.9%)への効果を確認)。

・4週目の終わり以降に効果が現われた。

・改善が見られた被験者は、明らかに基準値より低いY-BOCSスコアを示した。

・メマリーの副作用は軽度かつ一過性であった(有害事象による試験中止者は無かった)。

 

最後に

このように現在、徐々に治療抵抗性の強迫性障害治療に関する臨床研究が進められています。今後、長期投与の安全性と有効性が明らかになり、OCD治療の適応薬となることが望まれています。

  

(参考ウェブサイト:Pub Med

 (photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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