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統合失調症と類似症状を現す『抗NMDA受容体抗体脳炎』ステロイドで8割が軽快?

統合失調症は、先天的な要因があって、それに伴って何らかのイベントが起因することで、中枢神経のドーパミンの調整に異常を来たし発症します。

 

従来はこのような見解が一般的でしたが、近年ではドーパミン以外による発症説やその他様々な別の疾患との結び付けが行われています。

 

中でも、最近注目されているものに『抗NMDA受容体抗体脳炎』というものがあります。この疾患は統合失調症のような『幻覚・妄想』症状が現われる疾患ですが、その原因は自己免疫性疾患による脳炎であり、治療薬である『ステロイド』を早期投与すれば寛解する可能性が高くなるというものです。

 

症状が軽度だと統合失調症として治療継続されている場合も

抗NMDA受容体抗体脳炎の特徴としては、『痙攣・呼吸抑制』などの随伴症状があるとされており、一見統合失調症とは混診されないと考えられますが、精神医療サポートセンターの見解のよれば症状が軽度である場合それらの随伴症状は見られず、統合失調症と判別がつかないまま精神科で治療を継続しているケースがあるのではないかとされています。

 

治療法について

■第一治療

腫瘍が発見された場合は除去を行う。その後【ステロイドパルス療法、免疫グロブリン大量療法、血漿交換療法】を検討する。

 

■第二治療

抗がん剤【リツキシマブ、シクロホスファミド】の投与を検討する。

 

ステロイド治療の効果について

近年、オックスフォード大学の研究で、『抗NMDA受容体抗体脳炎に早期ステロイド治療を行うことで8割が回復した』という報告が行われました。

 

■ステロイドの早期投与で、約8割が寛解した症例

【対象】英国神経学調査チームによる、基準に適合した31人の小児(脳障害:31人中24人/精神症状の程度:精神神経症状90%、てんかん発作および運動障害67%)

 

【研究内容】2010~2011年の1年間において、全員にステロイド投薬、うち22人(71%)に免疫グロブリンの静脈注射、9人(29%)に血漿交換療法、10人(32%)に追加的な免疫治療を実施した。

 

【結果】早期に診断を受けていた23人のうち18人(約8割)が寛解した。遅れて診断された8人では、うち1人だけが回復した。

 

最後に

抗NMDA受容体抗体脳炎の症状の特徴として、幻覚などの統合失調症症状が発症する前に風邪のようなウイルス様症状(発熱、頭痛など)が見られる場合が多いと言います。

 

もし心当たりのある場合は、検査としてCT・MRI(特に卵巣:高率で卵巣奇形腫を合併していることが多いため)や卵巣腫瘍マーカーを行うことが必要になります(一般の血液検査では、値が上昇しないことも多いため)。

 

 

(引用・参考ウェブサイト:NPO法人精神医療サポートセンター)

(photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-30掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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