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生活習慣病

糖尿病治療薬ジャヌビアに『動脈硬化予防』はある?~DPP-4阻害薬の副次効果

新しいタイプの糖尿病治療薬である「DPP-4阻害薬」は、従来の糖尿病治療薬と比べて様々なメリット(低血糖になりにくい・効果が穏やかなど)があり、中でも心臓病(=虚血性心疾患:動脈硬化から虚血を起こし心筋梗塞となる)や脳卒中を予防する効果には大きな期待があるとされています。

 

日本糖尿病学会によれば、ジャヌビア使用により血管内皮機能が改善された(=動脈硬化予防の可能性がある)という報告がありましたが、さらに英医学誌でも3年間の長期投与でどの程度予防効果があるのか、ということが示されています。

では、その効果とはどれほどのものだったのでしょうか?

 

DPP-4阻害薬発売の先駆け『ジャヌビア』の特徴

DPP-4阻害薬の中でも、使いやすいタイプは「半減期が長い(効果が長時間持続する)」、「結合親和性が高い(効果が強い)」、「副作用が少ない(DPP-8・DPP-9を阻害しない)」というものです。

代表薬には主に5種類があり、効果の比較は以下となります。

 

<単剤における効果の比較>

■半減期

トラゼンタ>テネリア>ネシーナ>ジャヌビア>エクア

 

■効果の強さ

エクア>テネリア>ネシーナ・ジャヌビア>トラゼンタ

 

■DPPの選択性(DPP-8やDPP-9を阻害しない:中枢症状・皮膚症状の抑制)

トラゼンタ>ネシーナ>ジャヌビア>テネリア>エクア

 

(※但し、ジャヌビア・ネシーナは腎排出によるため、腎疾患のある場合は禁忌。エクアは肝代謝であるため、肝臓疾患のある場合は禁忌となっています。)

 

ジャヌビアは心血管疾患を、「改善も悪化もさせない」? 

■ジャヌビアの上乗せ治療の効果は、心血管疾患への改善・悪化どちらの影響も見られない(the New England Journal of Medicine誌より)

 

【対象】50歳以上の心血管疾患を持つ2型糖尿病患者14671名(通常治療によりHbA1c6.5~8.0%)

 

【試験内容】対象者を2群にわけ、一方はジャヌビアを100㎎の上乗せ、もう一方は偽薬を使用し、3年間の経過観察を行った。

 

【結果】心血管疾患リスク(死亡・心筋梗塞・脳卒中)は、ジャヌビア使用群で11.4%、未使用群で11.6%に発症していて、殆ど差はなかった。

⇒偽薬に対して、心血管疾患には何も影響を与えない(非劣性も優越性も認められなかった)。

  

最後に

このように、上記の臨床試験において、DPP-4阻害薬と比べて心血管疾患に関する副作用が無く、安全に使用できるという点は証明されました。

現在は少量のSU薬の補助薬として使用されることが多くなっていますが、一方で反対の意見として「大きな血糖降下作用も無く、特別な動脈硬化予防効果も見られない、また膵がんのリスクも拭えないのであれば使用する理由が見つからない」とする声もあります。

今後さらに安全性の高さが確立されることが期待されています。

 

(引用・参考ウェブサイト:日経メディカル、六号通り診療所所長のブログ、薬剤師の脳みそ) 

(photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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