育児
乳幼児・幼児に多いアトピー性皮膚炎の原因と症状について
大人に比べて皮膚が薄く、デリケートな子どもはさまざまな皮膚疾患が起こり得ます。
うまく苦しみが訴えられない乳幼児や幼児を見て、頭を抱えるお母さんも多いのではないでしょうか。
そんな皮膚の異常のなかでも、とりわけメジャーなのが「アトピー性皮膚炎」です。
国内の小児の2割近くに見られるものですので、聞いたことがある人も多いはず。
今回はそんなアトピー性皮膚炎について、原因やおもな諸症状についてまとめてみました。
アトピー性皮膚炎ってどんな病気?
乾燥肌による敏感肌にアトピー素因が重なって発症し、慢性的に続く、かゆみの強い湿疹のことです。
乳幼児は皮膚が薄く皮脂も少ないため乾燥しやすく、とくに皮膚が敏感なため起こりやすいとされています。
乳児では症状が2ヶ月以上、幼児期以降では6ヶ月以上続いた場合にアトピー性皮膚炎と診断されます。
乳児期には食物アレルギーが関係する場合が多く、また成長とともに症状が軽くなっていくことが多いといわれています。
アトピー性皮膚炎を発症する原因とは
乾燥した肌に刺激が加えられることが原因の一つとされています。
刺激とは、乳児期ではよだれや食べこぼし、涙、衣類の摩擦などです。
そのため空気が乾燥する冬と、汗をかきやすい夏には悪化しがちです。
とくに乳児期では食物アレルギーによるかゆみや紅斑、じんましんによって症状が悪化することがありますが、食物アレルギーそのものはアトピー性皮膚炎の直接の原因にはなりません。
食物アレルギーとアトピー性皮膚炎は完全に別物だと考えていいようです。
症状のあらわれかた
一般に乳幼児が発症した場合、生後1~2ヶ月ごろの乳児期早期から湿疹がみられます。
湿疹は頭部や顔面からはじまり、次第に首や胸、ひじやひざの内側へと下降していきます。
耳切れもよく見られます
皮膚症状はジュクジュクとするだけでなく、全身の乾燥や、慢性的にかくために皮膚がごわごわとして厚くなることがあります。
顔の紅斑は1歳すぎまで続きますが、その後次第に軽くなります。
成長とともに症状は軽くなる
子どものアトピー性皮膚炎は、成長して皮脂が増えるとともに次第に軽くなっていくことが多いといわれています。
そのため、すぐ治らないからといって焦らないことが大切です。
早めに医療機関を受診し、適切な処置を行うことで必ず症状は軽くなりますので、あまり神経質にならず、母子ともにストレスを溜めこまないようにしましょう。
(Photo by:写真AC)
著者: カラダノート編集部