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メンタル

メラトニンの神経保護作用~メラトニンは精神疾患の改善に有用?!

メラトニンは、夜暗くなると脳の松果体(しょうかたい)から分泌され、昼夜の体内時間(サーカディアンリズム)の調整を行うことで知られています。

しかし近年、この作用以外にも抗炎症、抗酸化などによる神経保護作用があることが明らかにされました。

 

精神疾患である気分障害や統合失調症では、さまざまな物質によって神経の物理的障害が生じていることがわかっており、メラトニンの服用でこれらを軽減できることが期待されています。

 

メラトニンとは?

メラトニンは、昼夜の周期に反応して脳の松果体から分泌され、体の日内リズムを調整しているホルモン(アミノ酸のトリプトファンから合成)です。

メラトニンの分泌は子どもの頃にピークとなり、その後年齢が増すにつれ徐々に減少することが確認されています。

 

近年では、高い抗酸化作用とともに延命効果、免疫増強、創傷治癒、がん性悪液質の緩和、抗がん剤や放射線治療の副作用軽減など、さまざまな効果に注目が集まっています。

また副作用がないことからも、有用なサプリメント・医薬品(ロゼレム)として認識されています。

 

精神疾患へのメラトニンの効果は?

近年、気分障害や統合失調症の症状悪化の原因のひとつとして、グルタミン酸や活性酸素による中枢神経の脱髄が指摘されています。

そのため、神経保護作用のある薬を併用することが、症状の改善に有用であるとされています。

 

また、これらの疾患では、メラトニン分泌量が減少しているという報告があり、これを補うことで以下の効果が期待できます。

 

・強力な抗炎症作用、抗酸化作用(神経髄鞘の保護)

・内因性抗酸化物質の誘導(同上)

・ミトコンドリアにおける酸化的リン酸化の増加(ATP合成増加による、グルタミン酸神経障害減少の可能性)

 

メラトニンの神経保護作用に関する研究

通常、抗がん剤(タキソールやタキソテール)を投与すると、60~90%で神経障害が発生(30%に強い感覚障害、20%の症例で抗がん剤の投与量を減量せざるを得なくなる)すると報告されています。

しかし、メラトニンを投与することで、神経障害の程度は45%に低下したという結果が報告されています。

 

メラトニン21mgの服用で、抗がん剤による神経障害が軽減した(Clinical Medicine Insights: Oncology 4: 35-41 ,2010年)

対象

パクリタキセル又はドセタキセルによる治療を受けた22例の乳がん患者

 

試験方法

抗がん剤治療開始と同時に1日21mg(3mgを7錠)のメラトニンを、就寝時に服用した。また、抗がん剤治療後も28日間服用し副作用の程度やQOLを評価した。

 

結果

・神経障害は22例中10例(45%)で見られた。

・内訳はグレード1が23%、グレード2が23%、グレード3以上は認めなかった。

・55%の患者は神経障害を訴えなかった。

 

最後に

グルタミン酸からの神経保護作用の可能性がある薬剤としては、メラトニンの他に「リーマス・デパケンR」などが報告されています。

ただこれらの薬は、体質によっては肝障害などの副作用が生じる可能性があるため、注意が必要です。

 

(参考ウェブサイト:場末P科病院の精神科医のblog

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-30掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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