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メンタル

発達障害の付随疾患、難治性精神疾患の新たな候補薬とは?(グルタミン酸を抑える薬)

近年、発達障害や難治性精神疾患の患者の遺伝子解析を行ったところ、「グルタミン酸輸送体」に遺伝的な欠損があり、機能障害をもたらしているということが、東京医科歯科大学の研究で明らかにされています。

 

このグルタミン酸輸送体は、脳神経に興奮毒性(=細胞死)をもたらすグルタミン酸を持ち去るはたらきのある細胞です。

これがうまく機能しないことで興奮伝導が続き、不安障害につながるというメカニズムが報告されています。

 

では、これらに有効な治療薬は、どのような種類のものがあるのでしょうか?

 

グルタミン酸の毒性が続くとどうなる?

グルタミン酸輸送体機能が正常な脳の状態と、機能異常のある脳の状態を比較すると、(一説には)以下の違いがあるとされています。

 

グルタミン酸輸送体機能が正常である脳

1.脳から興奮性の情動入力が加わり、神経細胞の興奮性イオン濃度(Na、Ca)が上がる。

2.これがスイッチとなり、細胞内に貯留されたグルタミン酸が、後続の細胞とのすき間に放出され興奮伝導が起こる。

3.その後すぐに「輸送体(トランスポーター)」によって回収され鎮静化する。

 

グルタミン酸輸送体機能異常がある脳

1.胎児期に何らかの原因でグルタミン酸輸送体が障害される。

2.遊離したグルタミン酸が持ち去られず、受容体を過剰に活性化させてしまう。

3.さらにグルタミン酸がスイッチとなり、細胞内に流入する興奮性イオン(Ca)がミトコンドリアを傷害する。

4.細胞内活性酸素を生じさせ、細胞死を招くことにつながる。

 

グルタミン酸関連の治療薬とは?

グルタミン酸関連の治療薬としては、主に3種類があります。

 

NaやCaを抑制する薬(興奮伝導や細胞死をおさえる:抗てんかん薬)

・テグレトール

・ラミクタール

・トピナ

・デパケンR

・ガバペン

・リリカなど

 

グルタミン酸受容体をブロックする薬(興奮伝導や細胞死を抑える:NMDA 受容体の阻害薬)

・メマリー(認知症治療薬)

・ケタミン(解離性麻酔薬)

 

細胞内の活性酸素を消去する薬

・N-アセチルシステイン(グルタチオンによる解毒:去痰薬)

 

その他

・リーマス(脳神経成長因子の増加:気分安定薬)

・リルテック(グルタミン酸輸送体活性化:認知症治療薬)

・メラトニン(活性酸素消去:サーガディアンリズム調整薬)

 

●上記の中でも神経保護エビデンスがあるものは?

以下の3剤は、脳神経成長因子の増加や、MRIで脳容積増加効果が確認されています。

・デパケンR

・リーマス

・オメガ3多不飽和脂肪酸

 

最後に

上記のように、グルタミン酸関連の治療薬は数多くありますが、この中で実際にMRIで脳容積の増加が認められたのは3剤のみです。

他の薬剤がどの程度、神経保護に結びつくかはまだ不明な点が多いとされています。

 

(参照ウェブサイト:東京医科歯科大学科学技術振興機構

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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