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介護・認知症

アルツハイマー病の付随疾患「BPSD」に有効、「メマリーと抑肝散」

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認知症の中で最もイメージしやすい症状(=中核症状)は「記憶障害・高次機能障害による失認・失語」ですが、その他にもBPSD症状(=周辺症状:以前の名称は「問題行動」)が付随する場合があります。

 

BPSDとは、「暴力・徘徊・拒絶・不潔」などの行動障害や、「抑うつ・幻覚・妄想・焦燥」などの心理障害を総括した付随疾患のことを指します。

 

この発症原因としては、遺伝やその他器質・心因的なものなど複合的な要素が挙げられますが、その中のひとつの原因として10年ほど前から「グルタミン酸による興奮毒性」が注目されています。

 

グルタミン酸を抑える薬である「メマリー」は、BPSDに対してどれほどの効果を示すのでしょうか?

 

アルツハイマー病の「グルタミン酸毒性」はメマリーで抑えられる?

アルツハイマー病(AD)の病態としては、「脳への異常蛋白の沈着」の他にも、神経伝達物質全般の不均衡が見られます。

 

<ADは、神経伝達物質濃度が不均衡になっている>

■アセチルコリンの神経細胞数・合成酵素活性の低下

■ドパミン/ノルアドレナリン/セロトニンの神経細胞数・濃度の低下

■グルタミン酸の細胞外濃度の増加

 

この中のひとつ、「グルタミン酸濃度の過剰」はBPSDの興奮・攻撃性にかかわるとして、治療対象とされてます。

 

<グルタミン酸濃度が上がると、過剰興奮に繋がってしまう>

受容体付近のグルタミン酸濃度が上がると、過剰に受容体を刺激してしまい、Caイオンの過剰な取り込みから「脱分極」を起こして、神経細胞死や過剰興奮に繋がると考えられています。

 

グルタミン酸受容体阻害薬であるメマリーは、過剰な信号のときのみ受容体をブロックし、それらの興奮毒性を抑えると考えられています。

 

臨床試験の結果は?

■メマリーとイセクロンパッチはBPSDの改善に高い有効性を示す(PMID: 24164733 )

【試験内容】

177人のBPSD患者に1年間、4種類の薬(メマリー/アリセプト/イセクロンパッチ/レミニール)の投与を行った。評価は、NPIとBEHAVE-AD(精神症状評価ツール)で行った。

 

【結果】

・興奮・攻撃性は、メマリーとイセクロンパッチで著しく改善。

・不安・恐怖は、イセクロンパッチで著しく改善。

・2剤共に、軽度~中程度のBPSD患者に有効で、問題となる副作用はなかった(一過性の軽度~中等度の症状のみであった)。

 

最後に

但し、メマリーには「ドパミン賦活」作用もあるため、返って興奮が悪化する場合があるとされています。このような場合にはセロトニンによる鎮静効果のある「抑肝散」が代用薬となるかもしれません。

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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