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検診を受けていても乳がん発生となる原因は?遺伝子と増殖能について

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がんの発生は、家族歴がない場合であっても、後天的にがん抑制遺伝子などが変異・もしくは遺伝子そのものに異常はなくても、OFFの方向に「修飾」されることによって起こることが多くの研究で明らかにされています。中でも、後天的な原因でOFFに「修飾」されたがん抑制遺伝子をONにさせる治療法「エピジェネティック療法」が近年注目されています。

家族歴がないのに悪性がん発生、考えられる原因は?

今月25日に、タレントの北斗晶さんが乳癌を患い、短期間での急速ながんの成長により、右側乳房を切除されることを決意され、無事手術が成功したという報道がありました。北斗さんの乳癌発生の背景には、「家族歴がない」「毎年検診を受けていた」「1年間でステージ2まで急速に進行した」ことが特徴として挙げられます。家族歴がないにも関わらず、なぜ悪性がんとなったのか?これには「エピジェネティック異常」が関連しているかもしれません。

エピジェネティック異常とは?

エピジェネティックとは、エピ(=上)+ジェネティック(=遺伝子の)という意味から推測できるように、遺伝子の表面上(正確には、遺伝子DNAを糸巻きのように巻きつけている芯の部分)にある分子が目印のようにくっ付いており、使う遺伝子と使わない遺伝子を「ON/OFF」に切り替えする役割を持つことを言います。ONにする修飾を「アセチル化」といい、OFFにする修飾を「メチル化」と言います。

乳がん発生に関わるエピジェネティック異常とは?

近年では、乳がん発生にはエピジェネティック異常が関連しているという説に基いた研究が多く行われています。DNAが糸巻きのように巻きついている芯部分(=ヒストン)には2種類のアミノ酸(リジン/アルギニン)が存在していますが、ここにくっ付いて悪性の乳がんを発現させるアミノ酸(JMJD6)が報告されています。
・メチル化
・アセチル化
・水酸化(=JMJD6による)
⇒水酸化は、他の「アセチル化/メチル化」を削除する機能がある。

臨床試験について

■JMJD6高発現の乳がん細胞は、生存率を低下させる(PMID: 25951181 )

【対象】
133人から採取した乳がん細胞のサンプルをマウス移植し、JMJD6の発現率とそれによる重症度を評価する。
【結果】
・JMJD6は、非常に攻撃的な乳癌細胞において発現した
・JMJD6の高発現は、腫瘍提供患者の生存率は低下していた。
このように、何らかの原因(加齢・ストレス・感染症など)によって、エピジェネティック異常が起こると、がん発生に繋がりやすいと考えられています。ただ、この癌抑制遺伝子OFFの状態をONにする薬剤「HDAC阻害剤」というものが既に開発されており、今後はこれらの薬が抗がん剤と併用されていくと考えられています。
(photoby:pixabay)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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