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疼痛治療薬「リリカ」は、慢性疲労や中枢性過敏(感作)症候群を改善させる?

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末梢性神経障害性疼痛の治療薬である「リリカ」は、興奮性神経伝達物質である「グルタミン酸/サブスタンスP/ノルアドレナリン」を間接的に抑える作用があり、これらの物質は疼痛だけでなく精神の興奮も生じさせることから、精神科領域の疾患においても使用されることがあります。

精神領域へのリリカの効果・特性としては、(数名の精神科医の見解によれば)「高い不安抑制・穏やかな抗うつ作用」「温和な気分安定化作用(躁抑制効果はあまり期待できない)」「中枢刺激性の慢性疲労の緩和作用」などが挙げられています。

リリカは抗てんかん薬の「ガバペン」と同じくGABA類似物質で作用機序もほぼ同じですが、大量投与でも副作用が出にくいなど、使いやすさの面ではリリカが上回るという見解もあります。

リリカは慢性疲労にも効果がある?

慢性疲労の発生の機序としては、その一因に「中枢神経が何度も繰り返し刺激されることで、少しの刺激でも易興奮状態となること(=wind-up/キンドリング現象)」が関連しているという説があります。
 
繰り返される刺激とは、「自己免疫疾患やストレスによる繰り返しの神経の炎症」などが挙げられており、これによって痛覚閾値の低下が起こり、興奮性神経伝達物質(サブスタンスPなど)濃度の上昇、NMDA受容体の活性化が認められ、「中枢感作」と呼ばれる感覚刺激の中枢性の増幅が生じると考えられています。
 
またさらに、痛みを抑える経路である下行性疼痛抑制系はセロトニン・ノルアドレナリンなどが関与していることから、うつ病や遺伝的にモノアミンが低下状態にある場合、この抑制系が働きにくくなっているものと考えられています。
 
リリカは、これらを改善することで、中枢性の疼痛を改善するものと考えられています。
 

リリカは「不安・うつ」の改善にも効果がある?

■リリカの投与で不安・うつ関連の脳領域が改善したという臨床試験(Neuropsychopharmacology (2011) 36, 1466-1477;)

【試験内容】

健常者16名にリリカ50mg低用量投与と、200mg高用量投与、又は偽薬投与を行い、MRI画像による効果の比較を行った。
 

【結果】

・「左扁桃体・両側頭皮質」の信号が低下した
・「前部帯状皮質」の信号が増加した。
 
⇒不安・恐怖を司る扁桃体を低下させ、意思決定を司る帯状皮質を増加させたことは、不安・うつなどを改善させる可能性がある。

最後に

このように、リリカは中枢感作性の症状を抑える効果が期待できます。ただ一点気をつけたいのは「注意力低下」の副作用です。
高用量では反射的な注意力が低下することから、車の運転は避ける、また必ず少量投与から始めるなどの対策が必要となりそうです。
(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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