育児
赤ちゃんに多い症状~心臓の壁に穴!?
妊婦健診のときの超音波検査で、また生まれてきてからの診察で、心臓に穴が開いている、と言われることがあります。
心臓に穴!?
と、一瞬青くなるような状況ですが、実は、そんなに珍しいことではないのです。
○ 赤ちゃんの心臓音に雑音?
心臓の音に雑音が混じることは、かなり多いといわれます。その中で、心臓の構造的に雑音が混じるものがあり、代表的なものに、心室中隔欠損と心房中隔欠損があります。どちらも、心臓の一部の壁に穴が開いている、先天性の病気です。
○ 心室中隔欠損
子どもの先天性心疾患の中で最も多い病気です。
生まれつき左右2つの心室の間の壁に穴があいているため、左心室の血液が右心室に流れ込む病気で、かなりはっきりした心雑音が確認されます。穴が小さい場合には、生後半年から1年までの間に自然に閉じてしまうことがほとんど。
でも、穴が小さくなる兆候が見られなかったり、逆に大きくなって心臓や肺に負担が大きいときにはまず薬で治療を開始し、それでもよくならないときには手術をします。
治療方針や手術の時期に関しては穴の大きさや位置などによって違うので、専門医によく相談することが大切です。
○ 心房中隔欠損
先天性心臓疾患の10%ほどを占める病気で、左右の心房の壁に穴があいています。心室中隔欠損にくらべると左右の心房間での血液の行き来は少ないので、心雑音は小さく、小さな赤ちゃんだと見落としてしまうこともあるといいます。
心臓や肺への負担は心室中隔欠損ほど大きくありませんが、自然に治る可能性はとても低くなっています。ただし、だからといってすべてのケースに手術が必要というわけでもありません。
経過観察だけでOKのものも多いので、専門医に相談してください。
心配事は専門医にとことん聞いて、不安を取り除きましょうね。
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著者: カラダノート編集部