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介護・認知症

咳止め薬のメジコンは、認知症の問題行動「BPSD」改善に有効性がある?

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咳止め薬であるメジコンとは、風邪症状に一般的に処方される薬ですが、近年の研究で中枢性の鎮静鎮痛作用があることが明らかにされており、「認知症の問題行動(BPSD)」の改善に有効性があることが示されています。
 
メジコンはその代謝物が興奮性神経のグルタミン酸受容体を拮抗する作用があり、これによって認知症の陽性症状と言われる「攻撃性・暴力・激越・徘徊」などを改善する可能性があります。
 

メジコンとは?

メジコンは、非麻薬性の咳止め薬で、脳内にある延髄中枢に対して直接作用することで、咳中枢を抑制するという働きを持つ薬です。
 

<メジコンのBPSDへの作用機序は?>

CYP2D6という酵素によって生じる代謝物が、興奮性神経であるNMDA(アスパラギン酸)受容体を拮抗し、神経伝達物質のグルタミン酸の遊離を促進すると考えられています。
 

<メジコンの適応は?>

日本においては精神疾患には適応はありませんが、アメリカにおいては(メジコン+キニジンの合剤が)神経疾患や脳損傷などによる神経障害の一種である「仮性球情動(多様な感情表出がコントロールできない疾患)」の治療薬として認可が下りています。
 
キニジンは、代謝酵素CYP2D6を阻害することによって、メジコンの持続時間の延長する効果が確認されています。
 

<その他の有用性(主に補助薬としての使用)>

■神経障害性疼痛(帯状疱疹後の神経痛など)の緩和
■双極性障害の症状の安定化(デパケンとの併用による)など
 

<メマリーとの併用は可能?>

メマリーもメジコンと同様に、NMDA受容体拮抗作用によるものであるため、効果が増強され、副作用として「めまい・頭痛」が現れる可能性が高まるとされています。併用には注意が必要です。
 

<主な副作用は?>

悪心(0.96%)、眩暈(0.37%)など。
 

臨床試験の結果は?

■アルツハイマー病へのメジコン投与で、認知症の問題行動改善が見られた(JAMA誌)
 

【試験内容】

220名のアルツハイマー型認知症が疑われる患者さんを対象に、メジコンの合剤服用群と、偽薬群とに分け、5週間毎2段階の評価を行う(認知症の問題行動・衝動性の変化などに関して)。
 

【結果】

・メジコンとキニジンの合剤の使用により、認知症による衝動性や興奮などの問題行動は有意に抑制された。
・1期と2期の、いずれの時期においてもその改善効果は認められた。
・使用による有害事象には、「転倒・下痢・尿路感染症」が認められた。
 
⇒現状同じ目的に使用されている、抗精神病薬や抗うつ剤と比較すると、有害事象が少なく効果のある点では優位性があると考えられている。
 

最後に

ただ、メジコンを服用する際に重要なことは「MAO阻害薬」と併用禁忌であるという点です。
 
MAO阻害薬はセロトニン分解を阻害するモノアミン分解酵素阻害作用があるため、セロトニンを増加させる作用のあるメジコンとの併用は、「セロトニン症候群」を引き起こす可能性があるとされており、注意が必要です。
(参照ウェブサイト:六号通り診療所所長のブログ
(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-30掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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