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妊娠・出産

妊娠しても受診しない「未受診妊婦」。ママ・ベビーに増大するリスクとは?

「生理が来ない、もしかしたら妊娠しているかも?」と、気づくとまずは病院で調べてもらうことが多いと思います。そして検査の結果、妊娠がわかれば出産日まで定期的に妊婦健診を受けていく。これは至極、当たり前のことと思われるかもしれません。しかし、そうではないケースもあります。

今回は、妊娠しても妊婦健診を受けない「未受診妊婦」の危険性について紹介します。

   

妊娠しても受診しない理由

妊娠すると、胎児がきちんと育っているか経過が気になるので、病院で診てもらいたい、という方が多いかもしれません。しかし、妊婦健診を受診しない「未受診妊婦」という方もいます。どうして妊婦健診を受けないのでしょうか。

 

1.経済的理由

妊婦健診は出産するまで、月に数回通院する必要があります。保険適応外のため、費用は高額。市区町村によってさまざまな補助があり、費用は軽減されますが、決して安いわけではありません。そのため、健診費が負担となるケースでは妊婦健診を受診されなくなります。

 

2.妊娠に気づいていない

普段から生理の周期が乱れがちであったり、妊娠に対しる知識が乏しかったりすると、妊娠したことに気づかず生活を続ける方もいます。お腹が大きくなった妊娠後期に気づく方もいれば、出産直前まで気づかないケースも。

 

3.多忙

妊娠しているのはわかっているものの、育児や介護などに追われ、定期的に通うことが難しいというケースもあります。

 

上記の理由のほか、家庭の事情や、社会からの孤立などのケースもあります。またこれらの事情に関係なく、妊娠・出産は病気ではない、だから通院しない、というかたもいらっしゃるかもしれません。

しかし、未受診妊婦だと出産へのリスクが健診を受けている妊婦よりも、なんと5倍も高くなるのです。 

 

未受診妊婦が抱えるリスク

未受診妊婦の場合、医師による健康管理を受けていないため、母体の状態も胎児の様子もわからない状況で、分娩に挑まなければなりません。そのため、さまざまなリスクが生じることに。

大阪府が平成21年に行った調査によると、未受診妊婦の場合は以下のようなリスクが高くなると言われています。 

 

リスク1. 妊娠合併症になりやすい

妊娠すると、体の変化に伴って合併症が起こる可能性があります。妊婦健診を受けることで、妊娠中の生活について専門的なアドバイスを得て、合併症の予防につなげることが出来るでしょう。

予防したにもかかわらず、何かしらの理由で合併症になったとしても、妊婦健診を受けていれば合併症を放置したままにはなりません。その時点で合併症に対する処置を行うことで、合併症のリスクを最小限に抑え、出産に臨むことが出来るのです。

 

しかし、未受診妊婦の場合、そういった指導がないため、妊娠高血圧症や妊娠糖尿病など合併症になる割合が通常より高くなる傾向にあります。そして処置を行わないままの出産になるため、母子共々、危険にさらしてしまうことになるのです。

 

リスク2.新生児合併症になりやすい

また、妊婦健診を受けないことで妊婦だけではなく、胎児も合併症のリスクも高くなります。大阪府の調査では、新生児合併症は未受診妊婦全体の48%、ほぼ半数にあらわれるという結果に。

特に未受診妊婦が出産した新生児には、低出生体重児の割合が多く、低出生体重児で生まれると、将来的に生活習慣病などのリスクが高くなると言われています。 

  

NICUを利用するケースも

また、未受診で出産した新生児の内、31.7%がNICUを利用したという報告も。NICUへの入院理由として最も多いのは「早産」で、次いで「重症仮死(心拍数が少ない状態)」、「子宮内感染」、「小児外科疾患(食道閉鎖など)」があげられています。

 

リスク3.周産期死亡率が高い

周産期死亡率とは周産期(妊娠22週から出産後7日まで)における、死産の割合のことを言います。未受診妊婦においては、この周産期死亡率が19.7%となり、これは全国平均の5倍の数値。妊婦健診をきちんと受けていれば、防げたケースもあったと考えられています。

 

リスク4.病院の受け入れ拒否

産気づいたときに、そこで初めて病院に行っても必ず受け入れられるとは限りません。何故なら、病院側にとって、未受診妊婦を分娩はリスクを伴うからです。妊婦健診を受けていないため、出産予定日もわからず、母体と胎児の様子もわかりません。感染症を患っていれば、病院のスタッフに感染する可能性もあります。

 

病院側には「無事に出産させてあげたい」という気持ちがありますが、何かあれば病院側の責任になってしまうため、受け入れ難い現状があります。そのため、受け入れ先が見つからず、母子が危険な状態に陥ることに。

 

未受診にならないためのセーフティネット

さまざまなリスクが伴う未受診妊婦。しかし、妊娠がわかっていながらも、受診できないケースが起こってしまった場合は、まずはその状況を改善することが大切です。

 

妊娠SOSネットワークで相談

未受診妊婦にかかわらず、妊娠・出産に対して悩んでいる人の相談に乗ってくれる機関です。経済的な理由、望まぬ妊娠のため中絶、家族には打ち明けられない、などといったさまざまなケースへの電話での相談を受けつけられています。

またホームページには悩み別に公的制度の紹介や、わかりやすいマンガなども紹介されています。

 

未受診妊婦は高リスク!妊婦健診はきちんと受けよう

出産まで定期的に受ける妊婦健診。健診では母体とお腹の中の赤ちゃんが、トラブルなく成長していくために必要な検査を行い、専門的なアドバイスを受けることができます。そして何よりも、病院とのつながりを持つことができ、安心して分娩に挑むことができるのです。

妊娠も出産も命がけです。何の準備もしないで出産を向かえるということが、いかに危険なことか知っておきましょう。

  

(参考:未受診や飛び込みによる出産等実態調査)

(Photo by:https://www.photo-ac.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-06-27掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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