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喘息治療の用いられる「スピリーバ」は、β刺激薬と同等の効果がある?

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喘喘息治療の基本薬は、気道の炎症を抑える吸入ステロイドが第一選択薬として使用されますが、これによっても効果不十分である場合、欧米のガイドラインでは追加処方として「吸入ステロイドを2倍に増量」「β刺激薬追加」が選択されます(その他:テオフィリン製剤・抗アレルギー剤など)。
 
しかし、吸入ステロイドは高用量では効果が頭打ちになる可能性があり、またβ刺激薬も長時間使用すれば喘息の悪化を招く可能性があるという指摘もあります。
 
そして、近年の海外研究ではこれらの治療薬に変わり「抗コリン剤」の追加処方で、β刺激薬の同等効果・または吸入ステロイド倍増よりも上回る効果が見られたとの報告があり、期待がもたれています。
 

<それぞれの薬の特性は?>

■吸入ステロイド剤

気道の炎症・気道過敏性を抑制し、気道が狭くなるのを改善して、喘息発作を予防する。
【デメリット】高用量では、効果が頭打ちになることがある。
 

■抗コリン剤

副交感神経の遮断作用により気管支の収縮を抑制して、発作を予防する。
【デメリット】安全性の確認がまだ十分とは言えない。
 

■抗アレルギー剤

アレルギー反応によって起こる伝達物質の遊離抑制により、気管支喘息の発現を防止する。
【デメリット】全ての方に効果があるとは言えず、また薬価が高い。
 

■β刺激剤

交感神経のβ受容体を刺激して気管支を拡げ、気管支のけいれん発作を鎮める。短期作用型と長期作用型がある。
【デメリット】長期間の使用で受容体数の減少が起こり、耐性が出て喘息悪化のリスクがある。
 

長期作用型の抗コリン剤は、β刺激薬に大きく劣らない効果がある?

抗コリン剤とは、自律神経のうち副交感神経を抑える薬で(副交感神経は気管支を狭めてしまう)、これによって気管支拡張作用をもたらします。
 
古いタイプの抗コリン剤は、短期作用型で持続性がなくβ刺激薬より明らかに劣る効果と考えられていましたが、2000年代に発売されたスピリーバは長期間作用型であり喘息への効果が大きく改善したと言われています。
 
日本では、この薬は喘息の適応はなく、肺気腫と慢性気管支炎のみの適応となっています。
 

臨床試験では、「スピリーバ」と「セレベント」に同等の効果が認められた
 

■抗コリン剤の追加服用によってβ刺激薬と同等の喘息鎮静効果が得られたという臨床試験(New England Journal of Medicine誌)
 

【試験内容】

喘息患者に吸入ステロイド(キュバール)160μg/日を使用し、効果不十分がみられた場合、以下を追加しその効果を比較する。
・キュバールを2倍量まで増量
・β刺激剤(セレベント)を100μg/日服用
・抗コリン剤(スピリーバ)を18μg/日服用
 

【結果】

抗コリン剤(スピリーバ)服用に、β刺激剤(セレベント)と同等の効果が認められた。
 

最後に

このように、抗コリン剤は喘息への有用性が高いことが示されています。ただ一方で、安全性に関しては未だ不明な点が多いため、今後の安全性検証の動向に注視していきたいところです。

(参照ウェブサイト:六号通り診療所所長のブログ
(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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